【詳細解説】骨盤隔膜の主体をなすのはどれか (2014年 あマ指 問題22)

10.3 体幹
骨盤隔膜の主体をなすのはどれか (2014年 あマ指 問題22)
1 肛門挙筋
2 外閉鎖筋
3 内閉鎖筋
4 梨状筋

回答と選択肢の考察

解答1

1 肛門挙筋

尿生殖隔膜は深会陰横筋骨盤隔膜は肛門挙筋が主体をなす。

2 外閉鎖筋

【閉鎖膜外面→転子窩/閉鎖神経/股関節の外旋・内転】
外閉鎖筋は閉鎖神経支配の内転筋群に分類されるが、股関節外旋の作用もあり、外寛骨筋に分類される場合もある。深層外旋六筋のひとつにもなっている。

3 内閉鎖筋

【閉鎖膜内面→転子窩/仙骨神経叢/股関節の外旋】
内閉鎖筋は骨盤内で閉鎖膜内面から起こり、後方に走行し、小坐骨孔の縁で直角に曲がり転子窩に停止する。

4 梨状筋

【仙骨前面→大転子/仙骨神経叢/股関節の外旋】
仙骨の前面より始まり、大坐骨孔を通過して大転子上端の後縁に停止する。
大坐骨孔は梨状筋により梨状筋上孔と梨状筋下孔にわけられる。梨状筋上孔は上殿動静脈・上殿神経が通過する。梨状筋下孔は下殿動静脈・下殿神経・坐骨神経ならびに内陰部動静脈・陰部神経が通過することも重要。梨状筋下孔にで坐骨神経が圧迫をうけて下肢にシビレや痛みがでる場合、これを梨状筋症候群という。Kボンネットテストで判別が可能。

考え方

まずは会陰という言葉の意味から。会陰には狭義の会陰と広義の会陰があり、狭義の会陰は

  • 男性:陰嚢の後端から肛門まで(5.0〜6.0cm)
  • 女性:膣前庭の後端から肛門まで(2.4〜3.0cm)

を言うが、広義には骨盤の下口に含まれる会陰筋などが含まれる。
会陰筋は骨盤下口を塞ぐ横紋筋で、その上に骨盤内臓を乗せ、通過する尿道や肛門の開閉の作用もある。

会陰の筋

  • 肛門挙筋
    骨盤底で骨盤内臓器を下から支える重要な筋。肛門挙筋は前方の恥骨尾骨筋と後方の腸骨尾骨筋に大別される。尾骨筋とともに骨盤隔膜を形作る。
  • 尾骨筋
    坐骨棘から起こり仙骨下部および尾骨の側面につく。肛門挙筋の後方で骨盤隔膜をつくる。
  • 外肛門括約筋
    肛門挙筋の下方で肛門を輪状に取り囲む。排便を随意的に調節する。
  • 尿道括約筋外尿道括約筋
    尿生殖隔膜を通過する尿道を輪状に取り囲む。排尿を随意的に調節する。
  • 深会陰横筋
    尿生殖隔膜の主体。この深会陰横筋と上下の筋膜が尿生殖隔膜をつくる。
  • 浅会陰横筋
    左右の坐骨結節から起こり会陰腱中心につく。尿生殖隔膜と骨盤隔膜の境界に位置する。
  • 坐骨海面体筋
    男性では坐骨枝からおこり、陰茎脚を覆い陰茎海綿体につく。女性では坐骨枝より陰核海綿体につく。陰核または陰核海綿体を圧迫し勃起をたすける。
  • 球海面体筋
    男性では肛門前縁より起こり、尿道球をつつみ陰茎筋膜の背面につく。女性では肛門前縁より起こり、大前庭腺や前庭球をおおって陰核背面につく。男性では尿道を圧迫し射精をたすける。女性では前庭球を圧迫し膣口を狭くする。

肛門挙筋と尾骨筋は陰部神経叢の直接の枝による支配。それ以外の筋は陰部神経 の支配。

尿生殖三角と直腸三角

広義の会陰(骨盤下口)は坐骨結節を結ぶ線により前部と後部に分けられる。前部は尿生殖三角、後部は直腸三角と呼ぶ。

  • 尿生殖三角:恥骨結合と左右の坐骨結節によりできる三角。この三角を男性は尿道が、女性は尿道と膣が通過する。尿生殖三角は、尿生殖隔膜により塞がれる。
  • 尿生殖隔膜:上尿生殖隔膜筋膜・深会陰横筋・下尿生殖隔膜筋膜
  • 直腸三角:左右の坐骨結節と尾骨尖によりできる三角形。この三角を直腸が通過する。直腸三角は骨盤隔膜により塞がれる。
  • 骨盤隔膜:上骨盤隔膜筋膜・肛門挙筋・下骨盤隔膜筋膜

坐骨直腸窩

尿生殖隔膜は水平面上に広がっているが、骨盤隔膜は漏斗状となっているため、骨盤腔の側壁を覆っている内閉鎖筋との間にV字状の陥没ができる。この陥没部を坐骨直腸窩といい、脂肪組織で埋められている。

知識の確認

  • 恥骨結合と左右の坐骨結節によりできる三角を(  三角)といい、(  隔膜)により塞がれる。この三角を男性は尿道が、女性は尿道と膣が通過する。解答
  • 尿生殖隔膜は主に(  筋)によりつくられる解答
  • 左右の坐骨結節と尾骨尖によりできる三角形を(  三角)といい、(  隔膜)により塞がれる。この三角を直腸が通過する。解答
  • 骨盤隔膜は主に(  筋)によりつくられる解答
  • 外閉鎖筋は(  外面)から起こり(  )に停止する。(  神経)支配で、股関節の(  )、(  )の作用がある。股関節(  転筋群)に分類されるが、(  寛骨筋)に分類されることもある。股関節外旋の作用もあり、(   六筋)のひとつにもなっている。解答
  • 内閉鎖筋は骨盤内で(  内面)から起こり、後方に走行し、小坐骨孔の縁で直角に曲がり(  )に停止する。(  神経叢)支配で、股関節の(  )の作用がある。解答
  • 梨状筋は(  )の前面より始まり、(  孔)を通過して(  )上端の後縁に停止する。解答
  • 大坐骨孔は梨状筋により(   孔)と(   孔)にわけられる。解答
  • 梨状筋上孔は(  動静脈)・(  神経)が通過する。解答
  • 梨状筋下孔は(  動静脈)・(  神経)・(  神経)、(  動静脈)・(  神経)が通過。解答
  • 梨状筋下孔にで坐骨神経が圧迫をうけて下肢にシビレや痛みがでる場合、これを(   )という。(   テスト)で判別が可能。解答

解答一覧

クイズ形式

この問題には勉強しやすいクイズ形式もあります。
知識の確認にご利用ください。

骨盤隔膜の主体をなすのはどれか (2014年 あマ指 問題22)

2017年1月22日
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