2018年 第26回 はり師・きゅう師 (鍼灸師) 国家試験 解剖学 問題16〜26 解答

問題16 人体の発生について正しいのはどれか。

1 受精は子宮内で起こる。
2 透明帯は受精直後に消失する。
3 羊膜は胚盤の外肺葉と連続する。
4 母体と胎児の血液は胎盤で混ざり合う。

解答 3

1 受精は卵管膨大部で起こる。

腹腔に出た卵細胞は、卵管采の助けを受けて卵管に吸い込まれるように入る。この時期に性交が行われて精子が膣内に射精されると、精子は子宮腔を通り抜け卵管に達し、卵管の外側1/2にある卵管膨大部で卵子に出会って受精が起こる。(p.104 受精)

2 透明帯は着床直前に消失する。

受精卵は直ちに分裂を開始して、新しい個体の発生が始まる。受精卵は分裂が終わるとすぐ次の分裂をするので、個々の細胞は分裂をくり返すごとに小さくなる。このような細胞分裂を特に卵割という。受精卵は2,4,8,16,32細胞と細胞数を増加させるが、全体の大きさは変わらず透明帯に包まれたままである。受精後4日で16~32細胞となり、桑の実に似た桑実胚になり子宮に到達する。桑実胚はさらに卵割を続け、内部にすき間ができて袋状となり、胞胚(胚盤胞)という状態になる。胞腔の1極に内細胞塊という細胞の塊ができ、外側は栄養膜という細胞層で固まれる。受精後5~7日で外側を包んでいた透明帯が消失し、胞胚が子宮内膜に付着すると、栄養膜は子宮内膜を溶解して胞胚は子宮内膜の中に入り込む。この現象を着床といい、妊娠の始まりである。(p.104 着床)

3 ○ 羊膜は胚盤の外肺葉と連続する。

胚盤の外胚葉から連続する袋は羊水を入れて、発育する胎児をその中に浮かべる。この羊膜の袋(羊膜腔)は拡大を続け、子宮腔のほとんどを占めるようになる。羊水は外部の刺激や振動に対するクッションの役割を果たす。また、分娩時には子宮口を開くのに役立ち、破水によって分娩開始が告げられる。(p.105 羊膜)

4 母体と胎児の血液は胎盤で混ざり合わない

着床によって栄養膜から伸び出た突起が子宮内膜に木の根のように入り込む。やがてその根は樹枝状に増殖して絨毛となり、特殊な酵素を分泌して子宮内膜を溶かしてゆく。溶かされた子宮内膜には絨毛間腔がつくられ、露出した動脈と静脈はそこに血の海をつくる。絨毛はその中に浮き草のように浮かぶことになる。絨毛の毛細血管を流れる胎児の血液は、ここで炭酸ガスと老廃物を捨て、酸素と栄養素を取り込む。母胎の血液と胎児の血液は毛細血管と絨毛の上皮を通して物質の交換を行い、決して両者の血液は直接に混ざり合うことはない。(p.105 絨毛と脱落膜)
※ しかし若干のウイルスや毒物は、この関門を通って母体から胎児へ移るので、母胎の病変が胎般を通して胎児に感染することがある。

問題17 脊柱について正しいのはどれか。

1 歯突起窩は軸椎にある。
2 胸椎の連結による弯曲は前弯である。
3 仙骨角は体表から触れる。
4 岬角は尾椎の前縁にある。

解答 3

1 歯突起窩は環椎にある。

正中環軸関節は、軸椎の歯突起が環椎の椎孔に入って前弓の内面(歯突起窩)と連結したものである。歯突起を運動軸として環椎を横に回旋する車軸関節である。頭蓋と環椎とを一括して、左右に回旋する。この運動で歯突起が後方にずれないように、環椎の椎孔内には環椎十字靱帯が張っている。この靱帯は歯突起を後面から十字形に交叉しておおう2つの靱帯(環椎横靱帯と縦束)よりなる。(p.172 頸椎)

2 胸椎の連結による弯曲は後弯である。

脊柱を側面からみると、頸椎は前弯胸椎は後弯腰椎は前弯仙椎は後弯して、全体的にゆるいS字型をとる。脊柱の前弯部は、脊柱の後方に背筋を発達させるので一般に運動性が高い。一方、脊柱の後弯部では、脊柱前方に胸郭や骨盤といった内臓の保護骨格を構築しているので運動性が悪い(あるいは運動しない)。(p.176 脊柱の弯曲)

3 ○ 仙骨角は体表から触れる。

思春期まで軟骨結合であった5個の仙椎は、成人になると外側に付属する肋骨片とともに癒合し、1個の仙骨となる。仙椎の各椎体は癒合することで椎間円板を失い、その結合部は仙骨前面に4本の横線として残る。一方、癒合によって仙椎後面の棘突起や椎間関節はそれぞれ縦に連なって、棘突起は正中仙骨稜を、椎間関節は中間仙骨稜を形成する。椎孔も癒合しあって仙骨管をつくる。仙骨管は脊柱管の続きであり、仙骨の前面・後面にそれぞれ4対の前・後仙骨孔を通じて外に開き、仙骨管の下端は仙骨裂孔で終わる。仙骨裂孔の左右両側には仙骨角という盛り上がりができる。仙骨角は体表から殿裂の奥に触れる。(p.175 仙骨)

4 岬角は第1仙椎上面の前縁にある。

仙骨上面は、逆三角形の底辺に当たるので仙骨底といい、第1仙椎の椎体上面がその主要部をなし、前端を岬角という。仙骨の尖った下端は仙骨尖と呼ぶ。(p.175 仙骨)

問題18 上肢の筋と神経の関係について正しいのはどれか。

1 回外筋は正中神経によって貫かれる。
2 烏口腕筋は筋皮神経によって貫かれる。
3 円回内筋の上腕頭と尺骨頭の間を尺骨神経が通る。
4 上腕三頭筋の長頭と外側頭の間を橈骨神経が通る。

解答 2

1 回外筋は橈骨神経によって貫かれる。

回外筋は、総指伸筋上部の深層に位置する幅広く短い筋である。上腕骨の外側上顆や尺骨上部の外側面から起こって、橈骨上部を外側から回り込むように下方に斜走し、橈骨上部の外側面に広く停止する。この筋は前腕を回外するが、さらに強く回外するときには、これに上腕二頭筋の回外作用が加わる。また、この筋は橈骨神経の深枝に貫通される(p.245 前腕の伸筋群)

2 ○ 烏口腕筋は筋皮神経によって貫かれる。

烏口腕筋は名前が示すように、肩甲骨の烏口突起から起こり、上腕骨体の内側に停止する筋である。筋の表面は上腕二頭筋の短頭におおわれる。肩関節を屈曲・内転するが、その機能的意義は小さい。上腕の屈筋群の中で最も筋腹が腋窩に近接しており、腋窩で腕神経叢から分かれた筋皮神経は、この筋を貫通して支配する(p.239 上腕の屈筋群)

3 円回内筋の上腕頭と尺骨頭の間を正中神経が通る。

円回内筋は肘窩の内側縁を下行し、橈骨中央の外側面の粗面に停止する。名のとおり、この筋の作用は前腕を回内させる。この筋は内側上顆の起始(上腕頭)以外にも尺骨の鉤状突起(尺骨頭)に起始しており、両頭の間には正中神経が通る(p.242 前腕の屈筋群)

4 上腕三頭筋の内側頭と外側頭の間を橈骨神経が通る。

橈骨神経は、腕神経叢の枝で最も太い神経である。外側腋窩隙の下方で大円筋と上腕三頭筋長頭と上腕骨に囲まれた三角形の間隙を通って、腋窩から上腕骨後面に回り込む。
上腕の後方に出た橈骨神経は、上腕三頭筋の外側頭と内側頭との間を分けるように外側下方に向かって斜走する。上腕骨体の後面には橈骨神経が骨(橈骨神経溝)に直に接して走る。上腕の中央付近で上腕三頭筋の外側縁から出た橈骨神経は、外側上腕筋間中隔を後ろから前に貫通して下行し、外側上顆の前方に至る。sup>(p.264 上肢後面の神経走行(橈骨神経))

問題19 心臓について正しいのはどれか。

1 心臓は後縦隔に位置する。
2 心外膜は漿膜の壁側板である。
3 房室結節は心房を収縮させる。
4 大心臓静脈は冠状溝を走行する。

解答 4

1 心臓は中縦隔に位置する。

胸腔内で、心臓は左右の肺の間を縦に隔てる縦隔の中部に位置し、心嚢という袋の中の心膜腔に入る。(p.40 心臓の位置)

2 心外膜は漿膜の臓側板である。

心外膜は心膜腔に面して心臓の表面をぴったりとおおう漿膜(漿膜性心膜の臓側板)と、それを裏打ちする結合組織からなる。この結合組織内には心臓の血管である冠状動脈と静脈が走る。(p.40 心臓の壁)

3 洞房結節は心房を収縮させる。
洞房結節は右心房の上大静脈開口部に位置する。周期的な興奮が自動的に発生し、心臓拍動の起点となる。この興奮のリズムが心房全体に伝えられて心房の収縮をうながし、次の房室結節、房室束を経て心室に伝わる。このように洞房結節は心臓の収縮運動のリズムを決定するペースメーカー(歩調とり)として機能する。(p.42 刺激伝導系)

4 ○ 大心臓静脈は冠状溝を走行する。

心臓の静脈には、前室間溝から冠状溝を走る大心臓静脈や、後室間溝を走る中心臓静脈などがある。その大半は心臓後面の冠状溝を走る太い冠状静脈洞に集まり、右心房の後面に注ぐ。(p.43 心臓の血管)

動脈 静脈
冠状溝 右冠状動脈
回旋枝(左冠状動脈)
冠状静脈洞
大心臓静脈
前室間溝 前室間枝(左冠状動脈) 大心臓静脈
後室間溝 後室間枝(右冠状動脈) 中心臓静脈

問題20 静脈について正しいのはどれか。

1 奇静脈は腋窩静脈に注ぐ。
2 内胸静脈は上大静脈に注ぐ。
3 外陰部静脈は大腿静脈に注ぐ。
4 橈側皮静脈は上腕静脈に注ぐ。

解答 3

1 奇静脈は上大静脈に注ぐ。

上大静脈は、左右の腕頭静脈(頭頸部と上肢の静脈)と奇静脈(胸壁の静脈)を集めて構成され、上行大動脈の右側で右肺動脈の前を下って右心房に入る。
奇静脈系は、後胸壁の静脈を集めて脊柱の両側を縦に走る奇静脈・半奇静脈・副半奇静脈の3本からなる。奇静脈は脊柱の右側を走り、右の肋間静脈を集めながら上行して、上大静脈の後面に注ぐ。左の肋間静脈は脊柱の左側を走る半奇静脈副半奇静脈に集められる。これらはそれぞれ、脊柱の前を横断して右側を走る奇静脈に合流する。また、奇静脈系には食道静脈なども注ぎ、後述する門脈系の側副循環路になる。(p.49 上大静脈に注ぐ枝)

2 内胸静脈は腕頭静脈に注ぐ。

胸壁の皮静脈は動脈に伴わないで走り、互いに吻合して網状を呈する。乳房静脈叢、胸腹壁静脈、外側胸静脈は腋窩静脈あるいは内胸静脈に集まり、腕頭静脈をへて上大静脈に注ぐ。(p.230 胸壁の静脈)

3 ○ 外陰部静脈は大腿静脈に注ぐ。

会陰の静脈は浅層の外陰部静脈に注ぐものと、深層の内陰部静脈に流入するものとがある。外陰部静脈は大腿静脈に連なり、内陰部静脈は陰茎(陰核)背静脈の続きとして起こり、肛門挙筋の外側下部にある陰部神経管を動脈・神経に沿って内腸骨静脈に流入する。(p.231 会陰の静脈)

4 橈側皮静脈は腋窩静脈に注ぐ。

橈側皮静脈は、上腕二頭筋外側縁の上方から三角筋の前縁に沿って上行し、三角筋前縁と大胸筋外側縁と鎖骨の下縁とで固まれたくぼみ(鎖骨胸筋三角、別名、鎖骨下窩)から腋窩内に入って腋窩静脈に注ぐ。(p.258 上肢の静脈)

問題21 固有口腔に存在するのはどれか。

1 口唇
2 耳下腺
3 歯肉
4 舌骨

解答 3

口唇および頬の粘膜と歯列弓との間を口腔前庭といい、歯列弓より後方を固有口腔という。(p.71 口腔)

1 口唇:口腔前庭

口腔は、上唇下唇がつくる口裂より入り、後方で咽頭に移行する。口裂の外側の隅を口角という。口唇の外側は皮膚で、内側は粘膜でおおわれる。内部には口輪筋が含まれる。皮膚と粘膜の移行部は口唇縁と呼ばれ、赤く見える。この部分の皮膚はメラニン色素が少なく、深層の血管の血液が透けて見えるためである。(p.71 口腔)

2 耳下腺:顔面部皮下。外耳道の前方で、頬骨から下方に広がる

耳下腺は最大の唾液腺で、外耳道の前方で、頬骨から下方に広がる三角形をした腺で、その頂は下顎角に達する。サラサラした唾液を分泌する漿液腺で、分泌物を導く耳下腺管は、腺体の前上部より出て咬筋の外側面を横に走り、上顎の第2大臼歯に面する頬粘膜を貫き口腔前庭に開く。(p.75 唾液腺)

3 ○ 歯肉:口腔前庭・固有口腔

個々の歯は歯槽骨の先端に並ぶ歯槽という穴に植えられる。歯槽に埋まる部分を歯根、外部に露出している部分を歯冠という。歯根と歯冠の移行部はやや細く、歯頸といい、粘膜と結合組織でできた歯肉におおわれる。(p.74 歯)

4 舌骨:頸部。甲状軟骨の上方

舌骨は、甲状軟骨の上方にある馬蹄形の骨で、顔面骨から完全に遊離し、筋の付着によってその位置を保っている。体表から、甲状軟骨(のどぽとけ)の上縁よりおよそ1横指上方に触れる。(p.209 舌骨)

問題22 男性尿道の隔膜部に最も近いのはどれか。

1 精巣
2 肛門
3 尿道球腺
4 膀胱

解答 3

男性の尿道は約16~18cmと長い。膀胱の内尿道口から始まり、前立腺を貫き下行する(前立腺部)。途中、精液を運ぶ射精管と合流する。続いて尿道は骨盤の底をつくる尿生殖隔膜を貫き(隔膜部)、陰茎の内部を走り(海綿体部)、陰茎の先端で外尿道口に開く。尿生殖隔膜を貫くところに横紋筋でできた尿道括約筋(外尿道括約筋)が発達し、排尿の調節を行う。(p.93 尿道)

3 ○ 尿道球腺:尿生殖隔膜の中なので尿道球腺が最も近い(p.94 図5–5 骨盤の矢状断

尿道球腺は前立腺の下方で、尿生殖隔膜の中に左右1対あるエンドウ豆大の粘液腺で、性的興奮の際に陰茎の亀頭を潤す。(p.98 精路 – 付属腺)

問題23 脳室について正しいのはどれか。

1 室間孔は左右の側脳室をつなぐ。
2 第3脳室は左右の間脳の間にある。
3 中脳水道には脈絡叢がある。
4 第4脳室は硬膜下腔に開口する。

解答 2

脳室系(p.128 脳室系)

大脳半球には前後に長く伸びるアーチ状の側脳室が左右に対をなして存在する。正中部では間脳の間にはさまれて第3脳室が、さらに下がって橋・延髄と小脳に固まれて三角錐状の第4脳室が続く。側脳室と第3脳室は室間孔を介して、第3脳室と第4脳室は中脳水道を介して、それぞれ互いに連結され、第4脳室の下端は細くなって脊髄の中心管となる。また、第4脳室の正中口と、その左右にある外側口と呼ばれる3ヶ所の出口から、脳の表面を包むクモ膜下腔へと通じる。中枢神経系は最初は単純な管として発生したが、屈曲や隆起などによって外形が複雑になるのに伴い脳室の形も複雑になる。
脳室の内面は、上衣細胞という神経膠細胞性の単層立方上皮におおわれる。左右の側脳室・第3・第4脳室の4つの脳室では、その一部で上衣細胞におおわれた毛細血管網が脳室内に突出し、これを脈絡叢と呼ぶ。ここから脳脊髄液が分泌される。

1 室間孔は側脳室と第3脳室をつなぐ。
2 ○ 第3脳室は左右の間脳の間にある。
3 各脳室には脈絡叢がある。
4 第4脳室はクモ膜下腔に開口する。

問題24 腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか。

1 腋窩神経
2 筋皮神経
3 長胸神経
4 内側上腕皮神経

解答 1

後神経束は、腕神経叢の後方の太い神経束であり、腋窩の後壁である上肢帯の筋に向かって、腋窩神経・肩甲上神経・肩甲下神経・胸背神経を次々と分枝する。そして上肢帯への枝を出し終わると、橈骨神経に移行して上肢の後面(上腕・前腕の伸筋と皮膚)を支配する。(p.259 腕神経叢の構成)

『腕神経叢の勉強法』

brachial plexus.jpg

【1. まずは、上肢のデルマトームの確認】
上腕外側 C5 → 前腕外側 C6 → 中指先端 C7 →前腕内側 C8 → 上腕内側 T1

※ これは、筋皮神経と尺骨神経が外側、内側どちらの神経束からでているのか知るために役立つ

【2. C5〜T1までの神経根が3つの神経幹を構成する】
上神経幹:C5,C6
中神経幹:C7 (C5〜T1の真ん中。ここだけ覚えれば上下は容易に推測できる)
下神経幹:C8,T1

【3. 上、中、下の神経幹が3つの神経束を構成する】
外側神経束:上神経幹と中神経幹の前枝が合わさってできる
内側神経束:下神経幹の前枝によりできる

後神経束:上、中、下神経幹の後枝があわさってできる。

※ 外側・内側神経束と後神経束を分けて考える

【4. それぞれの神経束から神経が分岐する】
– 外側神経束と内側神経束由来の神経 –
筋皮神経はC5,C6、尺骨神経はC8,T1あたり。よって筋皮神経は上神経幹からの線維が含まれる外側神経束由来。尺骨神経は下神経幹からの内側神経束由来であることがわかる。

– 後神経束由来の神経 –
「後ろ=伸筋群」。橈骨神経は後神経束に由来する。これにプラスして腋窩神経も後神経束より分岐することを覚えればオッケー。

1 ○ 腋窩神経:後神経束
腋窩神経は、後神経束から分かれる太い枝である。腋窩の後壁にある外側腋窩隙を通って上肢帯の背面に出たところで小円筋に筋枝を送るほか、肩から上腕外側部の皮枝である上外側上腕皮神経も出す。残った腋窩神経の本幹は、上腕骨の外科頸の高さで三角筋の深層に入り込み、上腕骨を後ろから外回りに走って、三角筋への枝を次々と出す。(p.262 上肢帯での神経走行(腋窩神経など))

2 筋皮神経:外側神経束
4 内側上腕皮神経

外側神経束と内側神経束は、ともに腕神経叢の前方部分をなす神経束としてさらに合流し、Mの字を横にしたようなワナ(ループ)を構成する。このワナからは、主に3本の枝が分かれる。M字ワナの中心では、外側神経束の枝と内側神経束の枝が交通しあって正中神経が出る。正中神経の外側で外側神経束から分かれるのは筋皮神経である。一方、正中神経の内側で内側神経束から分かれる枝は尺骨神経および内側前腕皮神経と内側上腕皮神経である。(p.259 腕神経叢の構成)

3 長胸神経
長胸神経はC5~7の神経根から出て、神経叢の最も背側をまっすぐに下行し、腋窩の内側壁である前鋸筋の表面に分布する。(p.259 腕神経叢の構成)

問題25 脳神経と機能の組み合わせで正しいのはどれか。

1 動眼神経――――角膜の痛覚
2 下顎神経――――歯の痛覚
3 顔面神経――――顔面の触覚
4 舌咽神経――――舌の運動

解答 2

1 眼神経――――角膜の痛覚

トルコ鞍の横に付着する神経節から前方に伸び出した眼神経は分枝しながら上眼窩裂を通り、眼窩に入る。眼球や涙腺など眼窩内の構造や眼瞼への枝のほかに、眼窩上縁から前頭部の皮下へ出て頭頂へ向かう枝、鼻背へ向かう枝、鼻腔上部を支配する枝がある。(p.311 三叉神経)

2 ○ 下顎神経――――歯の痛覚
3 三叉神経――――顔面の触覚

三叉神経の知覚根は大きな半月神経節(三叉神経節)をつくり、3本の太い枝に分かれ、頭部体表の感覚だけでなく、鼻腔や口腔、眼球と眼窩、頭蓋など、頭部の体性感覚の大部分を支配する。この感覚線維は橋の三叉神経主知覚核中脳路核および橋・延髄から上位頸髄まで広がる脊髄路核へ入る。(p.311 三叉神経)

4 舌下神経――――舌の運動

延髄の舌下神経核から始まる。多数の根糸として延髄の前面に出たのち1本に合して舌下神経管を通る。顎二腹筋後腹と茎突舌骨筋の内側を通り、舌骨舌筋の外側で枝分かれして舌の中に入り、舌筋群に分布する。(p.314 舌下神経)

問題26 眼球について正しいのはどれか。

1 瞳孔括約筋の収縮で散瞳する。
2 毛様体小体は硝子体に付着する。
3 杆体細胞は黄斑に集中する。
4 眼房水は水晶体を栄養する。

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プリントで勉強すると、図が豊富で、要点をまとめてあるために「わかったような気」になってきます。そこで再び教科書を読んでみます。プリントで単語や用語についてしっかり意味を理解できたり、イメージが湧くようになれば、教科書の該当ページに書いてある文章がスラスラと頭に入ってきます。

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