鎖骨下動脈・腋窩動脈と深層の筋

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ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

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3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
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鎖骨下動脈

鎖骨下動脈は右は腕頭動脈、左は大動脈弓から分岐します。前斜角筋と中斜角筋の間、斜角筋隙を腕神経叢とともに通過し、第1肋骨外側縁を越えると腋窩動脈に移行します。

  • 椎骨動脈
    第6頸椎より上位の横突孔を上行し、大後頭孔より頭蓋内に至ります。頭蓋腔内にて左右の椎骨動脈が合わさり、脳底動脈となります。
    脳は左右の内頚静脈と椎骨動脈により栄養されます。
  • 内胸動脈
    前胸壁の後面を下行して、季肋部にて筋横隔動脈と上腹壁動脈の2終枝に分かれます。

    • 心膜横隔動脈
      横隔神経に伴って心膜の側面を下行しつつ心膜や胸腺に枝を送り、横隔膜に達してその前面に分布します。
    • 前肋間枝
      各肋間隙に2本ずつあり、肋間を前から後ろへ走行して、側胸部にて肋間動脈と吻合します。上方の6肋間隙のものは内胸動脈から直接、下方の5肋間隙のものは筋横隔動脈から出ます。
    • 筋横隔動脈
      肋骨弓の後面で、横隔膜の付着部と腹横筋の起始との間を下外方へと走ります。胸腔外側壁の下部および横隔壁に分布します。
    • 上腹壁動脈
      横隔膜の胸骨部と肋骨部の間を通って腹壁に達し、臍の高さで外腸骨動脈の枝である下腹壁動脈と吻合します。
  • 甲状頚動脈
    甲状頚動脈は前斜角筋の内側で鎖骨下動脈の前壁から出て、すぐに以下の4つの枝に分かれます。しかし個人差が多く、特に頚横動脈は甲状頚動脈から直接出る場合と、鎖骨下動脈から直接起こる場合があります。

    • 下甲状腺動脈
      総頚動脈および迷走神経の後側を内上方に走り甲状腺に至ります。
      (※ 上甲状腺動脈は外頚動脈の枝)
    • 上行頚動脈
      横隔神経に沿い前斜角筋の前面を上行し、後頚筋や項筋に分布します。また椎間孔より脊柱管内に脊髄枝を出します。
    • 頚横動脈
      大鎖骨上窩を横走し、腕神経叢を貫くか、その上を越えて肩甲骨上角に至り、浅枝(浅頚動脈)と深枝(下行肩甲動脈)に分かれます。

      • 浅頚動脈
        僧帽筋の前縁より、僧帽筋の上半と肩甲挙筋、棘上筋に分布します。
      • 下行肩甲動脈
        肩甲骨の内側縁に沿って下り、前鋸筋と菱形筋、僧帽筋の下半に分布します。
    • 肩甲上動脈
      頚横動脈の下をほぼ平行に横走し、前斜角筋の前より鎖骨の後方へ至り、肩甲切痕にある肩甲横靭帯の上を経て棘上窩に達する。次に肩甲頚を回り棘下窩に肺って、腋窩動脈の枝の肩甲回旋動脈と吻合します。
  • 肋頚動脈
    • 深頚動脈
      第7頚椎横突起と第1肋骨の間に向かって進み、そこを貫いて脊柱の後ろに出て、項筋と背筋に分布します。
    • 最上肋間動脈
      第1および第2肋骨頚の前を下行して2枝に分かれ、第1・第2肋間動脈として肋間隙に分布します。

腋窩動脈

腋窩動脈は鎖骨下動脈の続きとして、第1肋骨外側縁より始まり、腋窩の外側壁を通り腋窩を通り抜けると上腕動脈に移行します。腋窩の前壁は大胸筋下縁、後壁は大円筋の下縁の高さです。

  • 最上胸動脈
    腋窩動脈の最初の枝で、大胸筋と小胸筋の間に入り、小胸筋と前鋸筋に分布します。
  • 胸肩峰動脈
    最上胸動脈の次に出て、鎖骨枝、胸筋枝、三角筋枝、肩峰枝に分かれます。肩峰枝は肩甲上動脈の枝と吻合し肩峰動脈網を形成します。
  • 外側胸動脈
    前鋸筋の上を垂直に下り胸筋や前鋸筋に分布する他、乳腺へ至る外側乳腺枝を出します。
  • 肩甲下動脈
    後方に向かって、肩甲骨外側縁より肩甲下筋の前面に分布した後、次の2枝に分かれます。

    • 肩甲回旋動脈
      内側腋窩隙(上腕三頭筋長頭、大円筋、小円筋の間の裂隙)より肩甲骨の背側にでて棘下筋に分布した後、肩甲上動脈の末端と吻合し、棘上筋、大円筋、小円筋、肩甲下筋、三角筋、広背筋にも分布します。
    • 胸背動脈
      肩甲骨外側縁に沿って下り、広背筋と前鋸筋に分布します。
  • 前上腕回旋動脈
    上腕骨外科頚の前を外方に走り、後上腕回旋動脈と吻合しつつ肩関節や周囲の筋に分布します。
  • 後上腕回旋動脈
    上腕骨外科頚の後ろを通って外方に走り、上腕骨骨膜や三角筋などに分布した後、前上腕回旋動脈と吻合します。

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    つむぐ指圧治療室・相模大野|自律神経を整える腹部指圧(按腹)

    かずひろ先生は、神奈川県相模原市で「つむぐ指圧治療室」を開業しております。

    ご存知でしょうか。指圧は肩こりや腰痛だけではなくて、実は自律神経の調節がとても得意なんです。その秘訣は「腹部指圧」です。江戸時代では「按腹」とも呼ばれていました。お腹には消化器系や泌尿器系といった臓器があるのはもちろんですが、内臓器の働きを調節する自律神経が張り巡らされています。

    自律神経という場合には、一般的に「交感神経」と「副交感神経」が有名です。交感神経は心身を緊張状態として闘争や逃走に適した状態とする役割があり、副交感神経は心身をリラックスさせ消化吸収を促し治癒力をたかめてエネルギーを蓄えるように働きます。

    これらは臓器の機能を調節する「遠心性」の自律神経ですが、これ以外に「求心性」の自律神経があります。これを内臓求心性神経といい、実は遠心性線維より遥かに多い数があることが知られています。内臓からの求心性神経は常に脳や脊髄に内臓の情報を伝えています。文字通りこころと身体は繋がっています。内臓の調子が悪ければ、イマイチやる気も起きないのは、無理をしないようにという内臓求心性神経からのメッセージかもしれません。

    当室の腹部指圧(按腹)では、母指や四指、手掌をもちいてお腹全体をやわらかくし、組織液の循環をよくして内臓の細胞達ひとつひとつの活性化を心に想い、誠心誠意お腹を施術させていただきます。

    「腹を割って話をする」「腹を決める」などという諺があるように、お腹は私たちの身体の根本ともなるところです。だからこそ、内臓器に対する深い理解とともに、誠心誠意お腹の臓器たちに敬意を払い腹部指圧をさせていただいております。

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    google mapのレビューも4.8/5 と好評価を頂いております。 解剖学講師は情熱的に、そして指圧師では誠心誠意をモットーとしています。ご来店お待ち申し上げております。

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