口峡の側壁に表面がでこぼこで梅干しの種を連想させる口蓋扁桃のふくらみが見られます。口蓋垂から伸びるアーチと舌根によって固まれた空間が口峡で、その奥には咽頭があります。
軟口蓋・口蓋帆・口蓋垂
口蓋は口腔と鼻腔を隔てます。口蓋の前2/3は内部に骨を含む硬口蓋で、口蓋の後ろ1/3は内部に骨を含まない部分を軟口蓋といいます。軟口蓋の後部を口蓋帆といい、その正中部は後下方に垂れ突出して口蓋垂となります。
口峡
天井は軟口蓋 (口蓋帆) で、床は舌根にかこまれた、口腔から咽頭への通路となる部分を口峡と呼びます。
口蓋扁桃
口峡の最も狭くなる部分が口峡峡部で、前方のヒダを口蓋舌弓、後方のヒダを口蓋咽頭弓といいます。ふたつのヒダの間の凹みが扁桃窩で、口蓋扁桃が対をなして存在します。
【関連問題】
左右両側に分かれていない扁桃はどれか (1998年 第6回 柔整 問題24)
1 咽頭扁桃
2 口蓋扁桃
3 舌扁桃
4 耳管扁桃
解答 1
○ 1 咽頭扁桃:咽頭扁桃は咽頭の天井にひとつだけ存在する
2 口蓋扁桃:口蓋扁桃は口峡の側壁に左右対をなして存在する
3 舌扁桃:舌扁桃は舌根部全体に左右またがるように存在する
4 耳管扁桃:咽頭扁桃は咽頭鼻部の耳管咽頭口の周囲に左右対をなして存在する
正しいのはどれか(2002年 第37回 理作 問題11)
1 舌筋は平滑筋である
2 舌筋は舌下神経支配である
3 味覚は三叉神経支配である
4 口蓋帆は軟口蓋の前方にある
5 舌根は口峡の上壁である
解答2
× 1 舌筋は横紋筋である
○ 2 舌筋は舌下神経支配である
× 3 味覚は舌前2/3は顔面神経支配、舌後ろ1/3は舌咽神経支配である
× 4 口蓋帆は軟口蓋の後方にある
× 5 舌根は口峡の下壁である
正しい組合せはどれか (2003年 第11回 柔整 問題11)
1 口峡 ─── 口腔前庭と固有口腔との間
2 口蓋 ─── 口腔と咽頭との間
3 唇紅 ─── 口唇の皮膚と粘膜との間
4 分界溝 ── 舌背と舌尖との間
解答 3
× 1 口峡 ─── 口腔と咽頭との間
× 2 口蓋 ─── 口腔と鼻腔との間
○ 3 唇紅 ─── 口唇の皮膚と粘膜との間
× 4 分界溝 ── 舌背と舌根との間
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