眼について正しいのはどれか (2014年 鍼灸 問題30)

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ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
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眼について正しいのはどれか (2014年 鍼灸 問題30)

1 × 黄斑の中央部を視神経円板という。
黄斑の中央部を中心窩という。
視神経円板は視神経が出て行く部位で、視細胞が存在しないため光を感じない。視神経円板の4mm外側には黄斑があり、その中央部はくぼんで中心窩といわれる。物を注視するときに焦点の合う場所で、視力の最も良いところである。(p.150 眼球壁の内側(網膜), 図9–2 検眼鏡で見た網膜の血管像)

2 × 水晶体と虹彩の間の空間を前眼房という。
水晶体と虹彩の間の空間を後眼房という。
角膜と虹彩の間を前眼房虹彩と水晶体の間を後眼房といい、眼房水で満たされている。(p.151 眼房と眼房水)

3 ○ 角膜と強膜の境界部にシュレム管がある。
眼房水毛様体上皮から分泌され、後眼房から瞳孔を経て前眼房へと流れ、角膜と強膜の境界部にある強膜静脈洞 (シュレム管) から眼静脈へ吸収される。(p.151 眼房と眼房水)

4 × 網膜の色素上皮層は単層円柱上皮よりなる。
網膜の色素上皮層は単層立方上皮よりなる。
<網膜の最内層> 神経節細胞層 – 双極細胞層 – 視細胞層 – 色素上皮層 <網膜の最外層> – 脈絡膜 – 強膜 網膜の最外層には単層立方上皮よりなる色素上皮層があり、細胞は暗褐色の色素顆粒を含み、光の乱反射を防ぐとともに視細胞の機能維持に役立っている。(p.150 眼球壁の内層 (網膜), p.149 図9–1 眼球の構造)


眼球は眼窩の中におさまり、前面は眼瞼によって保護され、後端は視神経によって脳とつながっている。直径約25mm、重量約7. 5gの球形体で、眼球の周囲には眼窩脂肪体があり、外部からの衝撃に対してクッションの役目をしている。
眼球の壁は3層からなり、その内部は、水晶体により前後に二分される。水晶体の前方の空間は眼房水という水様透明な液体で、後方の広い空間はゼリー状の硝子体で満たされている。(p.148 眼球)

眼球壁の外層(線維膜)(p.148 眼球壁の外層(線維膜))

強膜角膜からなり、眼球の形を保ち保護している。

  1. 強膜
    眼球の後5/6を包む、滑らかで強靱な線維性の結合組織でできている。血管が少ないため白色で、その後部は視神経を包む膜に移行する。
  2. 角膜
    強膜から続く線維性の無色透明な約1mmの厚さの膜で、眼球の前1/6を包む。その表層は結膜から続く重層扁平上皮の角膜上皮でおおわれている。血管がないため栄養は主として眼房水から供給される。三叉神経の枝が分布して、異物が入ると強い痛みを訴える。
眼球壁の中層(血管膜)(p.148 眼球壁の中層(血管膜))

脈絡膜毛様体および虹彩からなる。眼球に対して外部からの光線を遮り、かつ栄養を与える。

  1. 脈絡膜
    強膜の内面にある暗褐色の薄膜で、メラニン色素細胞と血管に富む柔軟な結合組織層である。これは眼球内部を暗室とし、光の乱反射を防ぐのに役立っている。
  2. 毛様体
    脈絡膜の前方に続く海綿様に肥厚した部分で、これから内方に伸びる毛様体小帯(チン小帯)という細い線維は水晶体を支える。毛様体の中には平滑筋性の毛様体筋があり、水晶体のふくらみを調節し、焦点の位置を変えている。
  3. 虹彩
    毛様体から起こり、水晶体の前方でこれを周囲から縁どるように存在する。カメラの絞りにあたるもので、中心の小孔は瞳孔(直径3~6mm)と呼ばれる。虹彩は血管、神経、色素細胞に富み、その内部には輪走する瞳孔括約筋と放射状に走る瞳孔散大筋の2種類の平滑筋があり、眼球に入る光量の調節を行っている。瞳孔括約筋は副交感神経(動眼神経)により、瞳孔散大筋は交感神経によりそれぞれ支配されている。
眼球壁の内層(網膜)(p.150 眼球壁の内層(網膜))

網膜と呼ばれる部分で、光の刺激を神経の興奮に変えて視神経に伝える。網膜は3層の神経組織からなる神経層(視細胞層、双極細胞層、神経節細胞層)とその外層の色素上皮層からなる。網膜は光を感じる後半部の網膜視部と、毛様体・虹彩の内面をおおうが光を感じない前半部の網膜盲部とに分けられ、その境界は鋸状縁といわれる。視神経が出ていく部位はややくぼんでおり、ここを視神経円板または視神経乳頭といい、視細胞が存在しないため光を感じない。視神経円板の約4mm外側には黄色の丸い部(直径約2mm)、すなわち黄斑がある。黄斑の中央部はくぼんで中心窩といわれ、物を注視するときに焦点の合う場所で、視力の最も良いところである。
光を感じる視細胞はいちばん深層、すなわち脈絡膜側にある。その突起の形から錐体杆体の2種類に区別され、光を感覚するのは突起の先端の外節と呼ばれる場所である。錐体は中心窩の付近に存在し、約650万個の細胞からなり、色覚に関与している。また杆体は網膜の周辺部に多く、1億以上の細胞からなり、明暗の識別に関係している。網膜の最外層には単層立方上皮よりなる色素上皮層があり、細胞は暗褐色の色素顆粒を含み、光の乱反射を防ぐとともに視細胞の機能維持に役立っている。

眼底(p.150 眼底)

網膜の、特に後方部の内面を眼底といい、瞳孔から光を入れて検眼鏡で見える部分である。視神経円板の中から網膜中心動脈静脈が放射状に出て網膜の中を走り、広く分布している。身体で直接に動脈と静脈の形態を観察できる唯一の場所で、動脈硬化やその血管壁のもろさの診断に利用される。

眼房と眼房水(p.151 眼房と眼房水)

角膜と虹彩の間の空間を前眼房、また虹彩と水晶体との間の空間を後眼房といし、眼房水で満たされている。眼房水は毛様体内面の上皮から分泌され、後眼房から瞳孔をへて前眼房へと流れ、角膜と強膜の境界部にある強膜静脈洞(シュレム管)から眼静脈へ吸収される。眼房水の分泌と吸収のバランスにより眼圧が正常に保たれるが、循環障害が起こると眼圧が高まり緑内障となる。

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2014年 第22回 はり師・きゅう師 国家試験は以上で終了です。おつかれさまでした。
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1 とにかく図が豊富
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