【詳細解説】脛骨神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題32)

note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

問題2014–32a 脛骨神経の枝はどれか。(あマ指2014年)
1 伏在神経
2 深腓骨神経
3 外側足底神経
4 内側足背皮神経

考え方

脛骨神経の枝ってなんだっけ?と一瞬焦るかもしれない。脛骨神経の走行はおおまかにわかる人は多いだろう。総腓骨神経と脛骨神経が合わさって割りばしのように坐骨神経を構成し、大腿後側を下行してくる。膝窩の上方で総腓骨神経と脛骨神経は分かれて坐骨神経は終わる。総腓骨神経は腓骨頭を回り下腿の前面に出て、浅腓骨神経と深腓骨神経へと分かれる。おおまかに言えば、浅腓骨神経は下腿の外側。深腓骨神経は下腿の前側に分布する。一方の脛骨神経はそのまま下腿の後側を下行していく。これを足の先まで延ばして考える。足背は前側。足底は後側だ。よって外側足底神経が脛骨神経の枝と推測できる。
では、下肢の神経について見ていこう。


下肢の神経

下肢の神経は腰神経叢と仙骨神経叢により構成される。

腰神経叢

腰神経叢は第12胸神経と第1〜4腰神経の前枝によって構成される。腰神経叢の枝により支配される部位は、皮枝は下腹部、鼡径部、陰嚢(大陰唇)ならびに大腿前面〜内側面、下腿内側面の皮膚感覚を司る。筋枝は側腹筋の一部(腹横筋、内腹斜筋)、股関節伸筋群、股関節内転筋群を支配する。
※ 腹筋は基本的に肋間神経支配であるが、側腹筋の内層に位置する腹横筋、内腹斜筋ならびに前腹筋の下部に位置する錐体筋は肋間神経に加えて、腸骨下腹神経や腸骨鼠径神経が分布する。
腰神経叢の枝としては以下のものがある。

  • 腸骨下腹神経(T12・L1) iliohypogastric nerve:肋下神経とほぼ並行に走り、腹横筋と内腹斜筋との間を前下方に走る。
  • 筋枝:腹横筋内腹斜筋外腹斜筋を支配する。
  • 皮枝:外側皮枝は腸骨稜の直上から皮下に出て殿部を、前皮枝は浅鼠径輪の約3cm上方で皮下に出て、下腹部の感覚を支配する。
  • 腸骨鼠径神経(L1) ilioinguinal nerve: 腸骨下腹神経の下を並行に走り、腹横筋、内腹斜筋を貫き、精管・子宮円索とともに鼠径管を通って浅鼠径輪より皮下に出る。
  • 筋枝:腹横筋内腹斜筋を支配する。
  • 皮枝:大腿内側部恥骨部陰嚢大陰唇)の皮膚に分布する(前陰嚢神経 anterior scrotal nerve・前陰唇神経 anterior labial nerve)。
  • 陰部大腿神経(L1・L2) genitofemoral nerve:大腰筋の前を下行しつつ、陰部枝と大腿枝に分かれる。
  • 陰部枝:筋枝は鼠径管を通って陰嚢内の精巣挙筋に分布する。皮枝は陰嚢大陰唇とその付近の皮膚感覚を担う。
    陰部大腿神経が分布する大腿近位部の内側部皮膚を擦ると精巣挙筋の反射的収縮が起こり、両側の精巣が上昇する。これを精巣挙筋反射(挙睾筋反射)と言う。
  • 大腿枝 :外腸骨動脈に沿い、鼠径靭帯の下の血管裂孔をくぐり伏在裂孔から皮下に出て大腿前内側の皮膚感覚を担う。
  • 外側大腿皮神経(L2・L3)lateral femoral cutaneous nerve:腰方形筋と腸骨筋の前を腹壁に沿って外下方に走り、上前腸骨棘の約4cm下方で皮下に出る。大腿外側部の皮膚感覚を担う。
  • 閉鎖神経(L2〜L4) obturator nerve:腰神経叢の前部から起こり、大腰筋の筋束間を下行し、大腰筋の内側縁から骨盤腔に達する。骨盤側壁を閉鎖動静脈とともに走り、閉鎖菅を貫いて大腿内側に至り、外閉鎖筋及び恥骨筋を除く内転筋群に筋枝を出す。筋枝を出した後は皮枝として大腿内側の皮膚感覚を担う。
  • 筋枝:外閉鎖筋長内転筋短内転筋大内転筋薄筋
    恥骨筋は通常、大腿神経支配であるが約20%の人では閉鎖神経も分布する2重神経支配である
  • 皮枝:大腿内側の下2/3の皮膚感覚を担う。
  • 大腿神経(L2〜L4)femoral nerve:腰神経叢最大の枝。大腰筋とともに下行し、骨盤内で超腰筋に筋枝を出した後、筋裂孔を通過し大腿三角に至る。鼠径靭帯の約5cm下方で縫工筋及び大腿四頭筋に分布する筋枝を出すほか、皮枝として前皮枝と伏在神経に分枝する。
  • 筋枝:腸腰筋大腿四頭筋縫工筋恥骨筋
  • 前皮枝大腿前面から膝蓋に至る下部3/4の皮膚感覚を担う
  • 伏在神経 saphenous nerve:大伏在静脈に伴い、下腿内側より足背内側縁の皮膚感覚を担う

仙骨神経叢

仙骨神経叢はL4・5、S1〜4の前枝で構成される。仙骨神経叢は主として大腿の後側と下腿に分布する神経を出す。仙骨神経叢からは外旋筋群(梨状筋・上双子筋・内閉鎖筋・下双子筋・大腿方形筋)に直接分布する筋枝の他に、以下の枝が出る。

  • 上殿神経(L4〜S1)superior gluteal nerve:上殿動静脈と共に大坐骨孔(梨状筋上孔)より寛骨後面に出る。小殿筋中殿筋の間を走行しつつ筋枝を出し、大腿筋膜張筋へと至る。筋枝のみで皮枝は持たない。
  • 下殿神経(L5〜S2)inferior gluteal nerve:大坐骨孔(梨状筋下孔)より寛骨後面に出て、大殿筋を支配する。
  • 後大腿皮神経(S1〜S3)posterior cutaneous nerve of thigh:坐骨神経、下殿神経とともに大坐骨孔(梨状筋下孔)より寛骨後面に出る。坐骨神経とともに下行し、坐骨結節と大転子の中間付近で、大殿筋の下縁から皮下に現れ、大腿後側及び膝関節後側の皮膚感覚を担う。また以下の皮枝を分枝する
  • 会陰枝:坐骨結節の下をとって会陰、陰嚢、陰唇外側部の皮膚感覚を担う。
  • 下殿皮神経:大殿筋の下縁を回って上行し、付近の殿部の皮膚感覚を担う。
    上殿皮神経・中殿皮神経は脊髄神経後枝で構成されるが、下殿皮神経は仙骨神経叢の枝であるので、脊髄神経前枝である(→ 学名のある脊髄神経後枝)
  • 坐骨神経(L4〜S3)sciatic nerve:人体最大の神経。坐骨神経は仙骨神経叢から別々に始まる総腓骨神経 (L4〜S2)と脛骨神経(L4〜S3)が同一の結合組織に包まれ、外見上太い一本の神経となったものである。坐骨神経の走行は大坐骨孔(梨状筋下孔)より寛骨後面に至り、内閉鎖筋と大腿方形筋の背側を通過し、大腿二頭筋長頭の前側を交差し、大腿の後側に至る。その後、大腿の後側をほぼ垂直に下行し、筋枝を大腿の屈筋群 (大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)に出した後、膝窩の上方で総腓骨神経と脛骨神経に分かれる。
  • 総腓骨神経 common peroneal nerve:大腿後面では脛骨神経の外側に位置し、大腿二頭筋長頭の内側縁に沿い下行しながら、大腿二頭筋短頭に筋枝を出す。膝窩の上方で脛骨神経と分離した後、大腿二頭筋の停止腱に沿って腓骨頭の下方(腓骨頚)に達し、浅腓骨神経深腓骨神経に分かれる。枝として:
  • 外側腓腹皮神経 lateral sural cutaneous nerve:膝窩で総腓骨神経から分かれて、下腿外側の皮膚感覚を担う。
  • 浅腓骨神経 superficial peroneal nerve:腓骨筋群(長腓骨筋短腓骨筋)に筋枝を出したのち、内側足背皮神経 medial dorsal cutaneous nerve と中間足背皮神経intermediate dorsal cutaneous nerve になり、足背の皮膚感覚を担う。
  • 深腓骨神経 deep peroneal nerve:長腓骨筋の起始部の深層を通過した後、長指屈筋と前脛骨筋の間を下行しながら、下腿の伸筋群(長指伸筋長母指伸筋前脛骨筋)に筋枝を出す。さらに長母指伸筋腱及び前脛骨動脈とともに伸筋支帯の下を通過し足背に達し、短母指伸筋短指伸筋へ筋枝を出す。その後、細い皮神経となり母指と第2指の間(下駄の鼻緒が食い込む位置)の皮膚に分布して感覚を担う。
  • 脛骨神経 tibial nerve:大腿後面では総腓骨神経の内側に位置し、大腿二頭筋長頭の内側縁に沿い下行しながら、半腱様筋半膜様筋および大腿二頭筋長頭に筋枝を送り支配する。その後、総腓骨神経と分離して膝窩動脈とともに膝窩中央を垂直に下行する。膝窩部で下腿三頭筋膝窩筋足底筋に筋枝をだす他、内側腓腹皮神経を出す。内側腓腹皮神経は、総腓骨神経の枝と合流した後に腓腹神経となり、下腿の遠位部・踵部・足背の外側に分布し皮膚感覚を担う。脛骨神経の本幹はヒラメ筋腱弓の深層をくぐり、ヒラメ筋と下腿深層の屈筋群(長指屈筋長母指屈筋後脛骨筋)に筋枝を出す。さらに脛骨神経は足首まで下行し、長指屈筋・長母指屈筋・後脛骨筋・後脛骨動脈とともに内果の後方にある足根管を通過し足底に向かう。足底に入る直前に脛骨神経は内側外側足底神経に分かれて終わる。
  • 筋枝 muscular branch:下腿の全屈筋群を支配する。
  • 内側腓腹皮神経 medial sural cutaneous nerve:腓腹神経との交通枝(総腓骨神経の枝)と吻合し、腓腹神経 sural nerve となる。
  • 内側足底神経 medial plantar nerve:短指屈筋に筋枝を出すほか、母指球へと向かい、母指外転筋短母指屈筋第1虫様筋にも筋枝をだした後、皮神経となり足底内側部の皮膚感覚を担う。
  • 外側足底神経 lateal plantar nerve:足底を小指球筋に向かって進み、短小指屈筋小指対立筋骨間筋外側の虫様筋母指内転筋に次々と筋枝を出し支配する。その後、足底外側部の皮神経となり皮膚感覚を担う。

【回答と選択肢の考察】

解答3

1 伏在神経
伏在神経は大腿神経の枝で、下腿内側より足背内側縁の皮膚感覚を担う。

2 深腓骨神経
深腓骨神経は総腓骨神経の枝で下腿の伸筋群(長指伸筋・長母指伸筋・前脛骨筋)に筋枝を出す。さらに伸筋支帯の下を通過し足背に達し、短母指伸筋と短指伸筋へ筋枝を出す。その後、細い皮神経となり母指と第2指の間(下駄の鼻緒が食い込む位置)の皮膚に分布して感覚を担う。

3 外側足底神経 ○
脛骨神経の枝。脛骨神経は下腿後側を下行し、下腿の屈筋群に筋枝を出した後に内果の後方にある足根管を通過し足底に向かい内側・外側足底神経に分かれて終わる。

4 内側足背皮神経
浅腓骨神経の枝。 浅腓骨神経は腓骨筋群(長腓骨筋・短腓骨筋)に筋枝を出したのち、内側足背皮神経と中間足背皮神経になり、足背の皮膚感覚を担う。

【知識の確認】

腰神経叢

  • 腰神経叢の直接枝は以下の6つある。
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • 腸骨下腹神経は筋枝を(  群)に、皮枝を殿部(外側皮枝)と下腹部(前皮枝)に与える。
  • 腸骨鼠径神経は筋枝を(  群)に与えたのち、鼠径管を通って浅鼠径輪を出て、陰嚢/陰唇に分布する。
  • 陰部大腿神経は大腰筋の前を下行しつつ、陰部枝と大腿枝に分かれる。
  • 陰部枝の筋枝は鼠径管を通って(  筋)に分布する。皮枝は陰嚢や大陰唇とその付近の皮膚感覚を担う。
  • 大腿枝は(  側)の皮膚感覚を担う。
  • 外側大腿皮神経は(  側)の皮膚感覚を担う。
  • 閉鎖神経の筋枝は恥骨筋を除く(  筋群)を支配し、皮枝は(  側の下2/3)の皮膚感覚を担う。
  • 大腿神経の筋枝は(  筋)、(  筋)、(  筋)、(  筋)を支配する。 皮枝は前皮枝と(  神経)に分かれ、前皮枝は大腿前面から膝蓋に至る下部3/4の皮膚感覚を担う。伏在神経は(  内側より  内側縁)の皮膚感覚を担う。

仙骨神経叢

  • 仙骨神経叢の直接枝は以下の4つある。
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • (  神経)
  • 上殿神経は(  孔)より寛骨後面に出て、(  筋)、(  筋)、(  筋)を支配する
  • 下殿神経は(  孔)より寛骨後面に出て、大殿筋を支配する
  • 後大腿皮神経は(  孔)より寛骨後面に出て、大腿後面及び膝関節後側の皮膚感覚を担う。また以下の皮枝を分枝する
  • 会陰枝は会陰、陰嚢、陰唇外側部の皮膚感覚を担う。
  • (  神経)は殿部下部の皮膚感覚を担う。
  • 坐骨神経は(  孔)より寛骨後面にでて、大腿の後側をほぼ垂直に下行し、筋枝を大腿の屈筋群 ((  筋)、(  筋)、(  筋))に出した後、膝窩の上方で(  神経)と(  神経)に分かれる。
  • 総腓骨神経は大腿後面では脛骨神経の外側に位置し、(  筋 頭)に筋枝を出す。膝窩の上方で脛骨神経と分離した後、腓骨頭の下方(腓骨頚)に達し、(  神経)と(  神経)に分かれる。
  • 浅腓骨神経は(  筋)・(  筋)に筋枝を出したのち、内側足背皮神経と中間足背皮神経になり、足背の皮膚感覚を担う。
  • 深腓骨神経は下腿の伸筋群 ( (  筋)・(  筋)・(  筋) )に筋枝を出す。さらに伸筋支帯の下を通過し足背に達し、(  筋)と(  筋)へ筋枝を出す。その後、細い皮神経となり母指と第2指の間の皮膚に分布して感覚を担う。
  • 脛骨神経は大腿後面では総腓骨神経の内側に位置し、(  筋)・(  筋)および(  筋 頭)に筋枝を送り支配する。その後、総腓骨神経と分離して膝窩動脈とともに膝窩中央を垂直に下行する。下腿の屈筋群( (  筋)+(  筋)=下腿三頭筋、(  筋)、(  筋)、(  筋)、(  筋)、(  筋) )に筋枝を出した後、足根管を通過し(  神経)、(  神経)に別れる
  • 内側足底神経は(  筋)、(  筋)、(  筋)、(  筋)に筋枝をだした後、皮神経となり足底内側部の皮膚感覚を担う。
  • 外側足底神経は(  筋)、(  筋)、(  筋)、(外側の  筋)、(  筋)に筋枝を出し支配する。その後、足底外側部の皮神経となり皮膚感覚を担う。

腰神経叢

  • 腰神経叢の直接枝は以下の6つある。
  • (腸骨下腹神経)
  • (腸骨鼠径神経)
  • (陰部大腿神経)
  • (外側大腿皮神経)
  • (閉鎖神経)
  • (大腿神経)
  • 腸骨下腹神経は筋枝を(側腹筋群)に、皮枝を殿部(外側皮枝)と下腹部(前皮枝)に与える。
  • 腸骨鼠径神経は筋枝を(側腹筋群)に与えたのち、鼠径管を通って浅鼠径輪を出て、陰嚢/陰唇に分布する。
  • 陰部大腿神経は大腰筋の前を下行しつつ、陰部枝と大腿枝に分かれる。
  • 陰部枝の筋枝は鼠径管を通って(精巣挙筋)に分布する。皮枝は陰嚢や大陰唇とその付近の皮膚感覚を担う。
  • 大腿枝は(大腿前内側)の皮膚感覚を担う。
  • 外側大腿皮神経は(大腿外側)の皮膚感覚を担う。
  • 閉鎖神経の筋枝は恥骨筋を除く(内転筋群)を支配し、皮枝は(大腿内側の下2/3)の皮膚感覚を担う。
  • 大腿神経の筋枝は(腸骨筋)、(大腿四頭筋)、(縫工筋)、(恥骨筋)を支配する。 皮枝は前皮枝と(伏在神経)に分かれ、前皮枝は大腿前面から膝蓋に至る下部3/4の皮膚感覚を担う。伏在神経は(下腿内側より足背内側縁)の皮膚感覚を担う。

仙骨神経叢

  • 仙骨神経叢の直接枝は以下の4つある。
  • (上殿神経)
  • (下殿神経)
  • (後大腿皮神経)
  • (坐骨神経)
  • 上殿神経は(梨状筋上孔)より寛骨後面に出て、(小殿筋)、(中殿筋)、(大腿筋膜張筋)を支配する
  • 下殿神経は(梨状筋下孔)より寛骨後面に出て、大殿筋を支配する
  • 後大腿皮神経は(梨状筋下孔)より寛骨後面に出て、大腿後面及び膝関節後側の皮膚感覚を担う。また以下の皮枝を分枝する
  • 会陰枝は会陰、陰嚢、陰唇外側部の皮膚感覚を担う。
  • (下殿皮神経)は殿部下部の皮膚感覚を担う。
  • 坐骨神経は(梨状筋下孔)より寛骨後面にでて、大腿の後側をほぼ垂直に下行し、筋枝を大腿の屈筋群 ((大腿二頭筋)、(半腱様筋)、(半膜様筋))に出した後、膝窩の上方で(総腓骨神経)と(脛骨神経)に分かれる。
  • 総腓骨神経は大腿後面では脛骨神経の外側に位置し、(大腿二頭筋短頭)に筋枝を出す。膝窩の上方で脛骨神経と分離した後、腓骨頭の下方(腓骨頚)に達し、(浅腓骨神経)と(深腓骨神経)に分かれる。
  • 浅腓骨神経は(長腓骨筋)・(短腓骨筋)に筋枝を出したのち、内側足背皮神経と中間足背皮神経になり、足背の皮膚感覚を担う。
  • 深腓骨神経は下腿の伸筋群 ( (長指伸筋)・(長母指伸筋)・(前脛骨筋) )に筋枝を出す。さらに伸筋支帯の下を通過し足背に達し、(短母指伸筋)と(短指伸筋)へ筋枝を出す。その後、細い皮神経となり母指と第2指の間の皮膚に分布して感覚を担う。
  • 脛骨神経は大腿後面では総腓骨神経の内側に位置し、(半腱様筋)・(半膜様筋)および(大腿二頭筋長頭)に筋枝を送り支配する。その後、総腓骨神経と分離して膝窩動脈とともに膝窩中央を垂直に下行する。下腿の屈筋群( (腓腹筋)+(ヒラメ筋)=下腿三頭筋、(足底筋)、(膝窩筋)、(後脛骨筋)、(長指屈筋)、(長母指屈筋) )に筋枝を出した後、足根管を通過し(外側足底神経)、(内側足底神経)に別れる
  • 内側足底神経は(短指屈筋)、(母指外転筋)、(短母指屈筋)、(第1虫様筋)に筋枝をだした後、皮神経となり足底内側部の皮膚感覚を担う。
  • 外側足底神経は(短小指屈筋)、(小指対立筋)、(骨間筋)、(外側の虫様筋)、(母指内転筋)に筋枝を出し支配する。その後、足底外側部の皮神経となり皮膚感覚を担う。

note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

スポンサードリンク
PAGE TOP