【詳細解説】三叉神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題31)

note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

三叉神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題31)
1 滑車上神経
2 小後頭神経
3 上喉頭神経
4 大耳介神経

【考え方】

さて、三叉神経の問題。三叉神経は三つまたに分かれるから三叉神経。眼神経V1、上顎神経V2、下顎神経V3である。ここからスタート。では次は通過するアナを覚える。三叉神経神経が内頭蓋底を通過するアナは、それぞれ上眼窩裂、正円孔、卵円孔。それでは、三叉神経が顔面部にでてくる孔は? 眼窩上孔、眼窩下孔、オトガイ孔。

つまり眼窩の上と下からそれぞれ眼神経、上顎神経がでてくる。ここで選択肢を考察してみる。小後頭神経は後頭部。上喉頭神経は頚部、大耳介神経は耳の周辺であろうと想定できる。
滑車上神経の滑車は、上斜筋の筋束の走行方向が変化する滑車の上を通るという意味だ。上斜筋の滑車ということは、この神経のみ眼窩を通っていることが推定できる。よって、滑車上神経が三叉神経第1枝、眼神経の枝であると導き出せる。
たとえ、細かい枝まで覚えてなくても、国家試験で問題として出た際には、知っている知識を動員して正しい答えを推測できる力を養ってほしい。


三叉神経 V trigeminal nerve

三叉神経は最も太い脳神経で、眼神経、上顎神経、下顎神経の三本に枝分かれして顔面部の感覚を司る。また下顎神経には咀嚼筋を支配する運動性線維も含む。

2014-31a_三叉神経01(浅層):Atlas-of-Human-Anatomy-and-Surgery-page-232.png

2014-31a_三叉神経02(深層):Atlas-of-Human-Anatomy-and-Surgery-page-232.png

三叉神経の線維構成

  • SVE 三叉神経運動核→咀嚼筋
  • GSA 顔面部の温痛覚・粗大な触圧覚→三叉神経節→三叉神経脊髄路核
  • GSA 顔面部の識別性触圧覚→三叉神経節→三叉神経主知覚核
  • GSA 眼筋、咀嚼筋、歯根膜の深部感覚→三叉神経中脳路核

眼神経 V1 (ophtalmic nerve)

三叉神経の第1枝で、三叉神経節より前上方に向かい、上眼窩裂を通って眼窩に至る。眼窩内、上眼瞼、前頭部、鼻腔の一部、眉間、鼻根、鼻尖などに分布して、皮膚知覚を司る。枝として以下のものがある。

  • テント枝 tentorial branch:上眼窩裂を通る前に頭蓋内で枝分かれして、後方に走り小脳テントや大脳鎌に分布する。三叉神経の他の硬膜枝および迷走神経の硬膜枝などとともに、頭痛の発生に関係を持つといわれる。
  • 涙腺神経 lacrimal nerve:眼窩の上外側縁に沿って涙腺動・静脈とともに前進し、上眼瞼の外側部、涙腺、結膜に分布する。
    *※涙腺神経には涙腺の分泌を促進する副交感成分GVEも合流する。このGVE成分(副交感性成分)の経路は、上唾液核(副交感性節前ニューロン)→中間神経(VII 顔面神経)→大錐体神経→翼突管神経→翼口蓋神経節(副交感性節後ニューロン)→頬骨神経(V2)→涙腺神経との交通枝→涙腺神経(V3)→涙腺である。 *
  • 前頭神経 frontal nerve: 上眼瞼挙筋の上を前進し、眼窩上神経と滑車上神経に分かれる。
  • 眼窩上神経 supraorbital nerve:外側枝と内側枝に分かれ、それぞれ眼窩上孔と前頭切痕を通って、前頭部の皮膚に分布する。
  • 滑車上神経 supratrochlear nerve:滑車の上方を通って上眼瞼内側部、鼻根の皮膚に分布する。
  • 鼻毛様体神経 nasociliary nerve:上直筋の下を前内方に向かって走り、以下の枝をだして、眼球、涙囊、鼻粘膜の一部や鼻背に分布する。
  • 毛様体神経節との交通枝(知覚根) communicating branch with ciliary ganglion (sensory root): 毛様体神経節に知覚性成分を送る。
  • 長毛様体神経 long ciliary nerves:通常2本ある。眼球の後極の視神経の近くで強膜を貫き眼球内に進入し、強膜と脈絡膜の間を前走し、毛様体と虹彩の付近まで至る。眼球の知覚を司る。
  • 後篩骨神経 posterior ethmoidal nerve:後篩骨孔を通過して篩骨洞後部に入り、篩骨洞や蝶形骨洞の知覚を司る。
  • 前篩骨神経 anterior ethmoidal nerve:前篩骨孔を通過して再び頭蓋内に入り、さらに篩骨篩板の前端を貫いて鼻腔に入り、鼻粘膜の前上部と鼻背、鼻尖の知覚を司る。なお鼻翼の皮膚知覚は三叉神経第2枝(上顎神経)の支配であることに注意する。
  • 滑車下神経 infratrochlear nerve:上斜筋の滑車の下方を前進し、上眼瞼や内眼角の皮膚の知覚を司る。

上顎神経 V2 (maxillary nerve)

三叉神経の第2枝で、三叉神経節より前方に向かい、正円孔を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、皮膚知覚を司る。枝として以下のものがある。

  • 中硬膜枝 middle meningeal branch:頭蓋内で枝分かれして、中硬膜動脈とともに脳硬膜に分布する。下顎神経の硬膜枝と交通する。
  • 頬骨神経 zygomatic nerve:翼口蓋窩から下眼窩裂を通り眼窩に入り、眼窩外側壁に沿って前進し頬骨、側頭骨部の皮膚に分布する。頬骨神経は以下の枝に分かれる。
  • 涙腺神経との交通枝 (communicating branch with lacrimal nerve):翼口蓋神経節からの副交感神経線維(GVE)を涙腺に伝える。
  • 頬骨側頭枝 zygomaticotemporal branch:頬骨側頭孔を通って側頭窩に出て付近の皮膚に分布する。
  • 頬骨顔面枝 zygomaticofacial branch:頬骨顔面孔を通って顔面に出て顔面の皮膚に分布する。
  • 翼口蓋神経 pterygopalatine nerve:翼口蓋窩で上顎神経本幹より枝分かれして、翼口蓋神経節へと至る2∼3本の細い神経。翼口蓋神経節に知覚根を出すほか、一部はこの神経節を通過して口蓋神経へと続く。また翼口蓋神経節より涙腺にいたる副交感性節後線維が通過する。
  • 後上歯槽枝 posterior superior alveolar branch:上顎骨の後面を下行して、上顎結節(上顎体の後面)にあるアナより上顎骨内に入り、歯肉および口腔粘膜の後部に分布するほか、歯槽管を通じて上顎洞の外側壁に分布する。
  • 眼窩下神経 infraorbital nerve:翼口蓋窩から下眼窩裂を通って眼窩に至り、眼窩下溝、眼窩下管を通り、眼窩下孔を貫いて顔面に出る。
  • 枝として:
  • 中上歯槽枝 middle superior alveolar n.:眼窩下管中で分かれる枝。
  • 前上歯槽枝 anterior superior alveolar n.:眼窩下管中で分かれる枝。後上歯槽枝と眼窩下神経の枝の中および前上歯槽枝の3枝は合して上歯槽神経叢 superior alveolar plexusとなり、これから上歯枝 superior dental branches と上歯肉枝 superior gingival branches が出て、歯と歯肉に分布する。
  • 下眼瞼枝 inferior palpebral branches:下眼瞼に分布する。
  • 外鼻枝 external nasal branch:鼻翼外面に分布する。
  • 内鼻枝 internal nasal branch:鼻粘膜の前部に分布する。
  • 上唇枝 superiol labial branch:上唇に分布する。

下顎神経 V3 (mandibular nerve)

三叉神経の第3枝で、三叉神経節より前下方に向かい、卵円孔を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、皮膚知覚を司る。また咀嚼筋を支配する運動性線維をもつ。

  • 硬膜枝 meningeal branch:卵円孔をでてすぐに枝分かれし、棘孔から再び頭蓋腔に入り上顎神経の中硬膜枝とともに中硬膜動脈に沿って脳硬膜に分布する。
  • 咀嚼筋枝:三叉神経の運動線維(SVE)は以下の枝に分かれて咀嚼筋に分布する。
  • 咬筋神経 masseteric nerve:咬筋を支配。SVE成分。
  • 深側頭神経 deep temporal nerves:側頭筋を支配。SVE成分。
  • 外側翼突筋神経 lateral pterygoid nerve:外側翼突筋を支配。SVE成分。
  • 内側翼突筋神経 medial pterygoid nerve:内側翼突筋を支配。SVE成分。
  • 口蓋帆張筋神経:口蓋帆張筋を支配する。SVE成分。耳神経節参照。
  • 鼓膜張筋神経:鼓膜張筋を支配する。SVE成分。耳神経節参照。
  • 頬神経 buccal nerve:外側翼突筋を貫き、頬筋の外側に出て前に進み口角に至り、頬の粘膜に分布し知覚を司る。
  • 耳介側頭神経 auriculotemporal nerve:中硬膜動脈を間に挟む2根として始まり、顎関節の後ろで上方に曲がって耳下腺の下で浅側頭動脈の後側に達して、以下の枝にわかれて耳介前面、外耳道、側頭部の知覚を支配する。
  • 外耳道神経 nerve of external acoustic meatus:外耳道の皮膚に分布し、鼓膜外面に至る。
  • 耳下腺枝 parotid branch:耳神経節から副交感性節後線維(GVE成分)を受け、耳下腺の分泌を支配する。
  • 顔面神経との交通枝 communicating branch with facial nerve:顔面神経の上部の枝と合して、その分布域に知覚性の線維を与える。
  • 前耳介神経 anterior auricular nerve:浅側頭動脈の後ろをとおって次回の凹面の皮膚に分布する。
  • 浅側頭枝 superficial temporal branches:耳介側頭神経の終枝で、頬骨弓の上を超えたのちに耳の前方と上方の側頭部に分布する。
  • 舌神経 lingual nerve:下顎神経の終枝の一つで、内側翼突筋と外側翼突筋の間を前下方に進み、内側翼突筋の前縁より弓状に前に曲がって、口腔底から下顎骨体中央部より舌体に分布する。舌前2/3の味覚を除く知覚を支配する (GSA)。この他に、中間神経(顔面神経)の枝の鼓索神経 chorda tympani と結合することにより、味覚線維(SVA)と副交感性節前線維(GVE)を受け、それぞれ舌前2/3の味覚と顎下腺と舌下腺の分泌を支配する。
  • 口峡枝 branches to isthmus of fauces:咽頭および扁桃への枝。
  • 舌下神経との交通枝 communicating branches with hypoglossal nerve:舌骨舌筋の外面で1本あるいは2本の小枝により舌下神経の終枝の1つと弓状をなして結合する。
  • 舌下部神経 sublingual nerve:舌神経が舌に入る際に出て舌下腺およびそ口腔底の粘膜および下顎前面の歯肉へ分布する。
  • 顎下枝 submandibular branch:顎下神経節と結合する短い枝(顎下神経節の舌神経との交通枝)
  • 舌枝 lingual branches:舌神経は舌の外側縁で多くの舌枝をだし、舌体に分布する。
  • 鼓索神経との交通枝 communicating branches with chorda tympani nerve:錐体鼓室裂からでた鼓索神経が斜め前方に進み、舌神経と鋭い角をなして結合する。舌神経に合流した鼓索神経由来の線維は、舌の前方部ならびに顎下神経節と顎下腺に達する。鼓索神経は舌の前2/3の味覚を司る求心性線維(SVA)と、顎下腺・舌下腺の分泌を司る遠心性線維(GVE)からなる。
  • 下歯槽神経 inferior alveolar nerve:下顎神経の最大の枝。舌神経の後方にでて、下顎孔を通って下顎管に入るが、その直前に顎舌骨筋神経を出す。下顎管内では下歯神経叢をつくり、下顎の歯や歯肉に分布する。
  • 下歯神経叢 inferior dental plexus:下歯槽神経は下歯槽動脈・静脈とともに下顎孔より下顎管に入り、数枝に分かれて下歯神経叢をつくり、下顎の歯および歯肉に分布する。
  • 下歯枝 inferior dental branches:
  • 下歯肉枝 inferior gingival branches:
  • 顎舌骨筋神経 mylohyoid nerve:下歯槽神経が下顎孔に入る直前で、顎舌骨筋神経を分枝し、顎舌骨筋と顎二腹筋前腹を運動性支配する(SVE)。
  • オトガイ神経 mental nerve:オトガイ孔を通って下顎の前面にでて、付近の皮膚に分布する。
  • オトガイ枝 mental branch
  • 下唇枝 inferior labial branch

三叉神経に付属する副交感性の神経節について

眼神経には毛様体神経節、上顎神経には翼口蓋神経節、下顎神経には耳神経節と顎下神経節が付属する。これらの神経節は副交感性の神経節で、三叉神経の線維は通過するのみである。また別の言い方をすれば、三叉神経は脳神経のなかでも最も太く、神経走行のメインルートのようなもの。動眼神経や顔面神経の副交感線維などは細いので、メインルートである三叉神経の枝に合流した後は、三叉神経の枝としての走行で考えていく。

毛様体神経節 ciliary ganglion

眼球の後端近くで視神経の外側にみられる直径約1〜2mmほどの副交感性の神経節で、眼神経に付属する。この神経節でニューロンを乗り換えるのは動眼神経副核から始まる動眼神経の副交感線維であり、毛様体神経節からの節後線維は瞳孔括約筋と毛様体筋を支配する。三叉神経は太い神経で神経走行のメインルートをなすので三叉神経の走行上に合流してくる神経や神経節は三叉神経に付属するものと見なす。よって、毛様体神経節は機能的には動眼神経に属する神経節であるが、走行上、眼神経V1に付属するものとして扱う。

毛様体神経節に入る枝
  • 副交感根(GVE):動眼神経からの根 Radix oculomotoria。動眼神経副核より起こる副交感性節前ニューロンは、動眼神経中を通り、動眼神経下枝に至る。ここで下枝より分かれて動眼神経からの副交感根となり毛様体神経節中の節後ニューロンにシナプス接続する。毛様体神経節からの副交感性節後ニューロンは短毛様体神経となり、瞳孔括約筋(縮瞳)と毛様体筋(水晶体の厚さを調節)を支配する。
  • 交感根(GVE):毛様体神経節は上頚神経節からきた交感神経枝 sympathetic rootも合流する。胸髄側角からでた交感神経節前ニューロンは上頚神経節で節後ニューロンに乗り換え、内頚動脈に沿って存在する内頚動脈神経叢を通りさらに眼動脈に伴って眼動脈神経叢となり眼窩に至り、ここから分かれて毛様体神経節へ至り、毛様体神経節を通過して短毛様体神経中を前走し、瞳孔散大筋(散瞳)を支配する。
  • 知覚根(GSA):三叉神経第1枝の眼神経の枝である鼻毛様体神経から枝分かれして毛様体神経節との交通枝となり知覚根として毛様体神経節に至る。毛様体神経節を素通りして短毛様体神経を前走し、眼球に至る。眼球の知覚を司る。
毛様体神経節から出る枝
  • 短毛様体神経 short ciliary nerves:長毛様体神経とともに眼球に入る。副交感線維(瞳孔括約筋と毛様体筋)、交感線維(瞳孔散大筋)、

翼口蓋神経節 pterygopalatine ganglion

翼口蓋窩に存在する直径4〜5mmほどの副交感性の神経節で、上顎神経に付属する。この神経節でニューロンを乗り換えるのは上唾液核から始まる顔面神経の副交感線維であり、翼口蓋神経節からの節後ニューロンは涙腺ならびに鼻腺を支配する。

翼口蓋神経節に入る枝
  • 副交感根:上唾液核より始まり中間神経に合流する副交感線維からなる。内耳孔より側頭骨の顔面神経管内に入り、顔面神経管内で顔面神経本幹から分かれて大錐体神経となり、大錐体神経管裂孔より側頭骨錐体前面に出て、破裂孔より頭蓋外にでる。ここで交感根である深錐体神経と合して翼突管神経となり、翼突管を前走して翼口蓋窩に至り、翼口蓋神経節中の副交感神経節後ニューロンにシナプス接続する。
  • 交感根:翼口蓋神経節は上頚神経節からきた交感神経も合流する。胸髄側角からでた交感神経節前ニューロンは上頚神経節で節後ニューロンに乗り換え、内頚動脈に沿って存在する内頚動脈神経叢を通り深錐体神経となる。これが大錐体神経と合流して翼突管神経となり、翼口蓋神経節に入る。
  • 知覚根:上顎神経本幹より翼口蓋窩で分かれて翼口蓋神経となり翼口蓋神経節へと向かう2〜3本の枝。翼口蓋神経節をバイパスして後鼻枝、口蓋神経、眼窩枝、咽頭枝の知覚性線維となる。
翼口蓋神経節から出る枝
  • 後鼻枝 posterior nasal branches:知覚性および副交感性線維の混合神経で翼口蓋神経節より出て、蝶口蓋孔を通って鼻腔に至り、鼻粘膜の知覚と鼻腺の副交感性支配を司る。
  • 口蓋神経 palatine nerves:知覚性および副交感性線維の混合神経で翼口蓋神経節より出て大口蓋管に入り、大口蓋神経と小口蓋神経に分かれる。大口蓋神経は硬口蓋に分布し、小口蓋神経は口蓋扁桃や軟口蓋に至る。口蓋の知覚と口蓋腺の副交感性支配を行う。
  • 眼窩枝orbital branch:下眼窩裂を通り、眼窩に至る。眼窩の知覚を司る。また、眼窩篩骨管より蝶形骨篩骨縫合にある小さい孔を通って後篩骨洞と蝶形骨洞の粘膜にも分布する。
  • 咽頭枝 pharyngeal branches:翼突管を後走して咽頭に至り、耳管開口部付近の知覚を司る。
  • 涙腺を支配する副交感性節後線維は、翼口蓋神経中を上行し、上顎神経に至り、 さらに頬骨神経中を通り、頬骨神経との交通枝を経て涙腺神経に至り、涙腺に分布する。

耳神経節 otic ganglion

卵円孔のすぐ下で側頭下窩に存在する副交感性の神経節で、下顎神経に付属する。この神経節でニューロンを乗り換えるのは下唾液核から始まる舌咽神経の副交感線維であり、耳神経節からの節後ニューロンは耳下腺の分泌を支配する。

耳神経節に入る枝
  • 副交感根:下唾液核より始まる副交感線維が舌咽神経に入るが、頚静脈孔のところで鼓室神経として枝分かれし、鼓室神経叢を経て、小錐体神経となる。小錐体神経は小錐体神経管裂孔より側頭骨錐体前面に出て、破裂孔より頭蓋底に至り、耳神経節中の副交感神経節後ニューロンにシナプス接続する。節後ニューロンは耳介側頭神経に至り、耳下腺に分布する。
  • 交感根:耳神経節は上頚神経節からきた交感神経も合流する。胸髄側角からでた交感神経節前ニューロンは胸神経前根を通り、交感神経幹を上行して上頚神経節に至り、ここで節後ニューロンに乗り換える。節後ニューロンは単一の外頚動脈神経として始まるが、やがて外頚動脈とその枝にからみつく外頚動脈神経叢となり、ここから分かれて交感根となり、耳神経節を通過して耳下腺に至る。
  • 運動根:三叉神経運動核より始まる特殊臓性遠心性線維は三叉神経運動根となり下顎神経を経て、耳神経節への運動根として枝分かれして、耳神経節を通過して口蓋帆張筋神経と鼓膜張筋神経となり、それぞれ同名筋を支配する。
耳神経節から出る枝
  • 筋枝:口蓋帆張筋神経と鼓膜張筋神経 (SVE)
  • 耳介側頭神経への交通枝:耳神経節でニューロンを乗り換えた副交感性線維と耳神経節を通過した交感性線維が耳介側頭神経へと合流し、耳下腺を支配する。(GVE)

顎下神経節 submandibular ganglion

舌神経が顎下腺の上を走るところにある副交感性の神経節で、下顎神経に付属する。この神経節でニューロンを乗り換えるのは上唾液核から始まる顔面神経の副交感線維であり、顎下神経節からの節後ニューロンは顎下腺・舌下腺の分泌を支配する。

顎下神経節に入る枝
  • 副交感根:上唾液核より始まり中間神経に合流する副交感線維からなる。内耳孔より側頭骨の顔面神経管内に入り、顔面神経管内で顔面神経本幹から分かれて鼓索神経となり、下顎神経の枝の舌神経に合流する。副交感性節前ニューロンは舌神経より分かれて副交感根となり、顎下神経節中の節後ニューロンにシナプス接続し、顎下腺と舌下腺に分布する。
  • 交感根:顎下神経節は上頚神経節からきた交感神経も合流する。胸髄側角からでた交感神経節前ニューロンは胸神経前根を通り、交感神経幹を上行して上頚神経節に至り、ここで節後ニューロンに乗り換える。節後ニューロンは単一の外頚動脈神経として始まるが、やがて外頚動脈とその枝にからみつく外頚動脈神経叢となり、ここから分かれて交感根となり、顎下神経節を通過して耳下腺に至る。
顎下神経節から出る枝
  • 腺枝:顎下腺と舌下腺の分泌を支配する副交感性線維と交感性線維を含む。(いずれもGVE)

【回答と選択肢の考察】

解答1

1 滑車上神経 supratrochlear nerve ○
三叉神経第1枝の眼神経の枝である前頭神経の枝。前頭神経は眼窩上神経と滑車上神経に分かれる。滑車上神経は上眼瞼内側部や鼻根の皮膚知覚(GSA)を司る。

2 小後頭神経 lesser occipital nerve ×
頚神経叢の枝。後頚三角より出て胸鎖乳突筋の後縁に沿って上行し、後頭に達し、大後頭神経と大耳介神経の間の後頭部の皮膚知覚(GSA)を司る。

頚神経叢は第1〜4頚神経前枝で構成される。頚神経叢からは以下の枝がでる。
皮枝として

  1. 小後頭神経 lesser occipital nerve:C2前枝。後頭部の皮膚知覚(GSA)を司る。
  2. 大耳介神経 greater auricular nerve:C2, 3前枝。耳介およびその付近の皮膚知覚(GSA)を司る。
  3. 頚横神経 transverse cutaneous nerve of neck:C2, 3前枝。前頚部の皮膚知覚(GSA)を司る。
  4. 鎖骨上神経 supraclavicular nerve:C3, 4前枝。頚部の下半から胸部の上半の皮膚知覚(GSA)を司る。

筋枝として

  1. 頚神経ワナ cervical ansa:上根 superior root (C1, C2) と下根 inferior root (C2, C3) が合してできる。上根は一度、舌下神経と吻合し再びこれから分かれる。舌骨下筋群 (甲状舌骨筋、胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋、肩甲舌骨筋)を支配(GSE)する。
  2. 横隔神経 phrenic nerve: C3- C5。前斜角筋の前面を下行し、鎖骨下動静脈の間を通って胸腔に入り、肺根の前を通って横隔膜に達し、これを支配(GSE)する。
  3. 筋枝 muscular branches:胸鎖乳突筋、僧帽筋、前・中斜角筋、肩甲挙筋に至る筋枝(GSE)。

3 上喉頭神経 superior laryngeal nerve ×
迷走神経の枝。迷走神経の枝として以下のものがある。

  1. 硬膜枝 meningeal branch:頚静脈孔より頭蓋外に出ずに脳硬膜の皮膚知覚(GVA)を司る。
  2. 耳介枝 auricular branch:迷走神経唯一の体性知覚性神経(GSA成分)で耳介後部の皮膚知覚を司る。アーノルド神経Arnold’s nerve ともいう。経路:耳介後方と外耳道後壁の皮膚の体性知覚→迷走神経耳介枝→乳突鼓室裂→乳突小管→上神経節。
  3. 咽頭枝 pharyngeal branches:舌咽神経の咽頭枝とともに咽頭神経叢を形成して、咽頭の臓性知覚 (GVA)、舌根部や喉頭蓋の味覚(SVA)と咽頭下部の筋の運動性支配(SVE)を司どる。
  4. 上喉頭神経 superior laryngeal nerve:内枝と外枝に分かれる。内枝は甲状舌骨膜を貫いて、喉頭にいたり、喉頭粘膜の臓性知覚を支配する (GVA 成分)。外枝は、下咽頭収縮筋、輪状甲状筋を支配し(SVE成分)、心臓神経叢に枝を出す。つまり上喉頭神経の内枝は知覚性、外枝は運動性である。 [補]喉頭の筋すなわち声帯を動かす筋(声帯筋)は、反回神経支配であるが、輪状甲状筋のみ上喉頭神経外枝の支配である。輪状甲状筋が収縮すると、声帯が緊張して、高音が出る。
  5. 上頚心臓枝、下頚心臓枝、胸心臓枝 superior and inferior cervial cardiac branches, thoracic cardiac branches: 迷走神経背側運動核に由来する副交感性節前線維 (GVE成分)である。浅・深心臓神経叢 にて副交感性節後ニューロンに接続し、心臓と呼吸器を副交感性支配する。すなわち心臓に対しては抑制(心拍数の減少→徐脈、心拍出量の減少)、気管支の平滑筋を収縮させて内腔を狭める。
  6. 反回神経 recurrent laryngeal nerve:右は鎖骨下動脈、左は大動脈弓を前方より後方へ反回 し、下喉頭神経となる。喉頭下半の粘膜の知覚 (GVA成分)と、 輪状甲状筋を除く喉頭の筋の支配 (SVE成分)。
  7. 気管支枝 bronchial branches:気管、気管支の平滑筋収縮(内径の縮小)、気管支腺の分泌促進。
  8. 胃枝 gastric branches、肝枝 hepatic branches、腹腔枝 celiac branchesなど。迷走神経は食道より横行結腸中央までの消化管の副交感性支配(GVE)と臓性知覚(GVA)の支配を担当する。なお横行結腸中央より肛門までの消化管の副交感性支配は仙髄(S2- S4)にある仙髄自律中枢に支配される。横行結腸の中央は神経支配ばかりではなく、血管支配の境界でもある(上腸間膜動脈と下腸間膜動脈)。

4 大耳介神経
頚神経叢の枝(前述)。

【知識の確認】

  • 滑車上神経は(  神経)第1枝の(  神経)の枝である(  神経)の枝で、上眼瞼内側部や鼻根の皮膚知覚(GSA)を司る
  • 小後頭神経は(  神経 )の枝で、後頭部の皮膚知覚(GSA)を司る。
  • 上喉頭神経は(  神経)の枝で、内枝と外枝にわかれる。内枝は喉頭粘膜の臓性知覚 (GVA)を司る 。外枝は下咽頭収縮筋や輪状甲状筋を支配する(SVE)
  • 大耳介神経は(  神経 )の枝で、耳介およびその付近の皮膚知覚(GSA)を司る。

三叉神経

  • 三叉神経の第1枝は(  神経)で、三叉神経節より前上方に向かい、(  )を通って眼窩に至る。眼窩内、上眼瞼、前頭部、鼻腔の一部、眉間、鼻根、鼻尖などに分布して、(   (GSA))を司る。枝として以下のものがある。
  • (  枝):小脳テントや大脳鎌に分布する。
  • (  神経):上眼瞼の外側部、涙腺、結膜に分布する。
  • (  神経): 上眼瞼挙筋の上を前進し、眼窩上神経と滑車上神経に分かれる。
  • (  神経):外側枝と内側枝に分かれ、それぞれ(眼窩上孔)と(前頭切痕)を通って、前頭部の皮膚に分布する。
  • (  神経):滑車の上方を通って上眼瞼内側部、鼻根の皮膚に分布する。
  • (  神経):上直筋の下を前内方に向かって走り、眼球、涙囊、鼻粘膜の一部や鼻背に分布する。
  • 三叉神経の第2枝は(  神経)で、三叉神経節より前方に向かい、(  )を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、(   (GSA))を司る。枝として以下のものがある。
  • (  枝):中硬膜動脈とともに脳硬膜に分布する。下顎神経の硬膜枝と交通する。
  • (  神経):翼口蓋窩から下眼窩裂を通り眼窩に入り、頬骨、側頭骨部の皮膚に分布する。
  • (  神経):翼口蓋神経節に知覚根を出すほか、一部はこの神経節を通過して口蓋神経へと続く。また翼口蓋神経節より涙腺にいたる副交感性節後線維が通過する。
  • (  枝):上顎骨の後面を下行して、上顎結節(上顎体の後面)にあるアナより上顎骨内に入り、歯肉および口腔粘膜の後部に分布するほか、歯槽管を通じて上顎洞の外側壁に分布する。
  • (  神経):翼口蓋窩から下眼窩裂を通って眼窩に至り、眼窩下溝、眼窩下管を通り、(  )を貫いて顔面に出る。下眼瞼、上唇、上顎の口腔前庭と眼窩下孔の一部に分布する。
  • 三叉神経の第3枝は(  神経)で、三叉神経節より前下方に向かい、(  )を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、皮膚知覚を司る。枝として以下のものがある。
  • (  枝):卵円孔をでてすぐに枝分かれし、棘孔から再び頭蓋腔に入り脳硬膜に分布する。
  • (  筋枝):三叉神経の運動線維(SVE)は以下の枝に分かれて咀嚼筋に分布する。
  • (  神経):頬の粘膜に分布し知覚を司る。
  • (  神経):耳下腺の下で浅側頭動脈の後側に達して、耳介前面、外耳道、側頭部の知覚を支配する。
  • (  神経):口腔底から下顎骨体中央部より舌体に分布する。舌前2/3の味覚を除く知覚を支配する (GSA)。この他に、中間神経(顔面神経)の枝の(  神経)と結合することにより、味覚線維(SVA)と副交感性節前線維(GVE)を受け、それぞれ舌前2/3の味覚と顎下腺と舌下腺の分泌を支配する。
  • (  神経):下顎神経の最大の枝。舌神経の後方にでて、下顎孔を通って下顎管に入るが、その直前に顎舌骨筋神経を出す。下顎管内では下歯神経叢をつくり、下顎の歯や歯肉に分布する他、オトガイ神経としてオトガイ孔から下顎前面にでて、オトガイと下口唇の皮膚に分布する。

三叉神経に付属する副交感性の神経節について

  • 動眼神経の副交感線維は、(   核)から節前ニューロンが起こり、(  神経節)で節後ニューロンに乗り換え、(  筋)と(  筋)を支配する。この神経節は走行上、(  神経)に付属するものとして扱う。
  • 顔面神経の副交感線維は、(  核)から節前ニューロンが起こり、涙腺・鼻腺に分布する線維と、顎下腺・舌下腺に分布する線維に分かれる。
  • 涙腺・鼻腺に分布する線維は(   神経)として枝分かれし、(   神経節)で節後ニューロンに乗り換え、涙腺・鼻腺を支配する。この神経節は走行上、(  神経)に付属するものとして扱う。
  • 顎下腺・舌下腺に行く線維は、(  神経)として枝分かれし、(  神経節)で節後ニューロンに乗り換え、顎下腺・舌下腺を支配する。この神経節は走行上、(  神経)に付属するものとして扱う。
  • 舌咽神経の副交感線維は、(  核)から節前ニューロンが起こり、(  神経節)で節後ニューロンに乗り換え、(  )を支配する。この神経節は走行上、(  神経)に付属するものとして扱う。

  • 滑車上神経は(三叉神経)第1枝の(眼神経)の枝である(前頭神経)の枝で、上眼瞼内側部や鼻根の皮膚知覚(GSA)を司る
  • 小後頭神経は(頚神経叢)の枝で、後頭部の皮膚知覚(GSA)を司る。
  • 上喉頭神経は(迷走神経)の枝で、内枝と外枝にわかれる。内枝は喉頭粘膜の臓性知覚 (GVA)を司る 。外枝は下咽頭収縮筋や輪状甲状筋を支配する(SVE)
  • 大耳介神経は(頚神経叢)の枝で、耳介およびその付近の皮膚知覚(GSA)を司る。

三叉神経

  • 三叉神経の第1枝は(眼神経)で、三叉神経節より前上方に向かい、(上眼窩裂)を通って眼窩に至る。眼窩内、上眼瞼、前頭部、鼻腔の一部、眉間、鼻根、鼻尖などに分布して、(皮膚知覚 (GSA))を司る。枝として以下のものがある。
  • (テント枝):小脳テントや大脳鎌に分布する。
  • (涙腺神経):上眼瞼の外側部、涙腺、結膜に分布する。
  • (前頭神経): 上眼瞼挙筋の上を前進し、眼窩上神経と滑車上神経に分かれる。
  • (眼窩上神経):外側枝と内側枝に分かれ、それぞれ(眼窩上孔)と(前頭切痕)を通って、前頭部の皮膚に分布する。
  • (滑車上神経):滑車の上方を通って上眼瞼内側部、鼻根の皮膚に分布する。
  • (鼻毛様体神経):上直筋の下を前内方に向かって走り、眼球、涙囊、鼻粘膜の一部や鼻背に分布する。
  • 三叉神経の第2枝は(上顎神経)で、三叉神経節より前方に向かい、(正円孔)を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、(皮膚知覚 (GSA))を司る。枝として以下のものがある。
  • (中硬膜枝):中硬膜動脈とともに脳硬膜に分布する。下顎神経の硬膜枝と交通する。
  • (頬骨神経):翼口蓋窩から下眼窩裂を通り眼窩に入り、頬骨、側頭骨部の皮膚に分布する。
  • (翼口蓋神経):翼口蓋神経節に知覚根を出すほか、一部はこの神経節を通過して口蓋神経へと続く。また翼口蓋神経節より涙腺にいたる副交感性節後線維が通過する。
  • (後上歯槽枝):上顎骨の後面を下行して、上顎結節(上顎体の後面)にあるアナより上顎骨内に入り、歯肉および口腔粘膜の後部に分布するほか、歯槽管を通じて上顎洞の外側壁に分布する。
  • (眼窩下神経):翼口蓋窩から下眼窩裂を通って眼窩に至り、眼窩下溝、眼窩下管を通り、(眼窩下孔)を貫いて顔面に出る。下眼瞼、上唇、上顎の口腔前庭と眼窩下孔の一部に分布する。
  • 三叉神経の第3枝は(下顎神経)で、三叉神経節より前下方に向かい、(卵円孔)を通って翼口蓋窩に至る。脳硬膜、下眼瞼、頬部、鼻翼、上唇などに分布して、皮膚知覚を司る。枝として以下のものがある。
  • (硬膜枝):卵円孔をでてすぐに枝分かれし、棘孔から再び頭蓋腔に入り脳硬膜に分布する。
  • (咀嚼筋枝):三叉神経の運動線維(SVE)は以下の枝に分かれて咀嚼筋に分布する。
  • (頬神経):頬の粘膜に分布し知覚を司る。
  • (耳介側頭神経):耳下腺の下で浅側頭動脈の後側に達して、耳介前面、外耳道、側頭部の知覚を支配する。
  • (舌神経):口腔底から下顎骨体中央部より舌体に分布する。舌前2/3の味覚を除く知覚を支配する (GSA)。この他に、中間神経(顔面神経)の枝の(鼓索神経)と結合することにより、味覚線維(SVA)と副交感性節前線維(GVE)を受け、それぞれ舌前2/3の味覚と顎下腺と舌下腺の分泌を支配する。
  • (下歯槽神経):下顎神経の最大の枝。舌神経の後方にでて、下顎孔を通って下顎管に入るが、その直前に顎舌骨筋神経を出す。下顎管内では下歯神経叢をつくり、下顎の歯や歯肉に分布する他、オトガイ神経としてオトガイ孔から下顎前面にでて、オトガイと下口唇の皮膚に分布する。

三叉神経に付属する副交感性の神経節について

  • 動眼神経の副交感線維は、(動眼神経副核)から節前ニューロンが起こり、(毛様体神経節)で節後ニューロンに乗り換え、(瞳孔括約筋)と(毛様体筋)を支配する。この神経節は走行上、(眼神経)に付属するものとして扱う。
  • 顔面神経の副交感線維は、(上唾液核)から節前ニューロンが起こり、涙腺・鼻腺に分布する線維と、顎下腺・舌下腺に分布する線維に分かれる。
  • 涙腺・鼻腺に分布する線維は(大錐体神経)として枝分かれし、(翼口蓋神経節)で節後ニューロンに乗り換え、涙腺・鼻腺を支配する。この神経節は走行上、(上顎神経)に付属するものとして扱う。
  • 顎下腺・舌下腺に行く線維は、(鼓索神経)として枝分かれし、(顎下神経節)で節後ニューロンに乗り換え、顎下腺・舌下腺を支配する。この神経節は走行上、(下顎神経)に付属するものとして扱う。
  • 舌咽神経の副交感線維は、(下唾液核)から節前ニューロンが起こり、(耳神経節)で節後ニューロンに乗り換え、(耳下腺)を支配する。この神経節は走行上、(下顎神経)に付属するものとして扱う。

【一問一答】8.4.1.5 神経系 – 末梢神経系 脳神経 V 三叉神経

【一問一答】8.4.1.5 神経系 – 末梢神経系 脳神経 V 三叉神経

note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

スポンサードリンク
PAGE TOP