ドーパミン神経系の走行 – 完全攻略ガイド
はじめに
ドーパミン神経系は運動機能と報酬系に関与する重要な神経系です。A9系(黒質-線条体系)は運動調節を、A10系(中脳腹側被蓋野-辺縁系)は報酬系を担い、パーキンソン病や統合失調症との関連から国家試験で超頻出です。
詳しい解説
ドーパミン神経系の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | 運動機能、報酬系 |
| 神経伝達物質 | ドーパミン |
| 主要な系統 | A9系、A10系 |
A9系:黒質-線条体系
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 起始 | 黒質緻密部(中脳) |
| 投射先 | 線条体(被殻・尾状核) |
| 機能 | 運動機能調節 |
| 障害時 | パーキンソン病(運動障害) |
A10系:中脳腹側被蓋野-辺縁系
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 起始 | 中脳腹側被蓋野(VTA) |
| 投射先 | 側坐核、腹側被蓋野、前頭前野 |
| 機能 | 報酬系(選択した行動の優位性を学習・記憶) |
| 関連疾患 | 依存症、統合失調症 |
ドーパミン系と関連疾患
| 疾患 | 関連経路 | 病態 |
|---|---|---|
| パーキンソン病 | A9系(黒質-線条体) | 黒質のドパミンニューロン変性 |
| 統合失調症 | A10系(中脳辺縁系) | ドーパミン過剰(陽性症状) |
| 薬物依存 | A10系(報酬系) | 報酬系の異常活動 |
A9系とA10系の比較
| 項目 | A9系 | A10系 |
|---|---|---|
| 起始 | 黒質 | 中脳腹側被蓋野(VTA) |
| 投射先 | 線条体 | 辺縁系(側坐核など) |
| 機能 | 運動調節 | 報酬系 |
| 障害 | パーキンソン病 | 統合失調症、依存症 |
絶対に覚えるべきポイント
- A9系=黒質→線条体=運動調節
- A10系=腹側被蓋野→辺縁系=報酬系
- パーキンソン病=A9系(黒質)の障害
- 統合失調症=A10系(中脳辺縁系)のドーパミン過剰
- 側坐核は報酬系の中心
一問一答
Q1. A9系の起始と投射先は?
【答え】 A. 黒質から線条体(被殻・尾状核)
A9系は運動機能調節を担う経路で、パーキンソン病と関連します。
Q2. A10系の起始と投射先は?
【答え】 A. 中脳腹側被蓋野(VTA)から辺縁系(側坐核など)
A10系は報酬系を担い、依存症や統合失調症と関連します。
Q3. パーキンソン病で障害されるドーパミン系は?
【答え】 A. A9系(黒質-線条体系)
黒質緻密部のドパミンニューロンが変性し、運動障害が出現します。
Q4. 統合失調症と関連するドーパミン系は?
【答え】 A. A10系(中脳辺縁系)
ドーパミン過剰が陽性症状(幻覚、妄想)の原因と考えられています。
Q5. 報酬系の中心となる構造は?
【答え】 A. 側坐核
側坐核は報酬処理の中心であり、快楽や動機付けに関与します。
Q6. A10系の障害で生じうる疾患を2つ挙げよ。
【答え】 A. 統合失調症、薬物依存
A10系は報酬系を担うため、その異常は精神疾患や依存症と関連します。
国家試験対策問題
問題1
パーキンソン病で障害される経路はどれか。
a. A10系(中脳辺縁系)
b. A9系(黒質-線条体系)
c. 錐体路
d. 後索-内側毛帯路
e. 脊髄視床路
【解答と解説】 正解:b
パーキンソン病はA9系(黒質-線条体系)の黒質緻密部ドパミンニューロンが変性し、線条体へのドパミン入力が低下して運動障害が生じます。
問題2
ドーパミン神経系について正しいのはどれか。
a. A9系は報酬系を担う
b. A10系は運動調節を担う
c. 黒質は中脳腹側被蓋野にある
d. 側坐核はA10系の投射先である
e. パーキンソン病はA10系の障害
【解答と解説】 正解:d
側坐核はA10系(中脳辺縁系)の投射先で、報酬系の中心です。A9系が運動調節、A10系が報酬系を担います。
問題3
中脳腹側被蓋野(VTA)から投射を受ける構造として正しいのはどれか。
a. 線条体
b. 黒質
c. 側坐核
d. 小脳
e. 淡蒼球
【解答と解説】 正解:c
中脳腹側被蓋野(VTA)はA10系の起始であり、側坐核、腹側被蓋野、前頭前野に投射して報酬系を形成します。
問題4
統合失調症の病態として正しいのはどれか。
a. A9系のドパミン低下
b. A10系のドパミン過剰
c. 黒質の変性
d. 線条体のドパミン低下
e. 小脳の障害
【解答と解説】 正解:b
統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想)はA10系(中脳辺縁系)のドーパミン過剰と関連し、抗精神病薬はドーパミン受容体を遮断します。
まとめ
ドーパミン神経系はA9系とA10系の2つに大別されます。A9系は黒質から線条体に投射して運動調節を担い、その障害がパーキンソン病です。A10系は中脳腹側被蓋野から辺縁系(側坐核など)に投射して報酬系を担い、その異常が統合失調症や薬物依存と関連します。「A9=運動、A10=報酬」と覚えましょう。
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