大脳基底核回路 間接路 – 完全攻略ガイド
はじめに
間接路は大脳基底核回路の「ブレーキ」として機能し、不必要な運動を抑制する経路です。D2受容体を介して線条体が淡蒼球外節を抑制し、視床下核を経由してGPiを興奮させ、視床を抑制します。このメカニズムは国家試験で超頻出です。
詳しい解説
間接路の経路
| ステップ | 経路 | 作用 |
|---|---|---|
| 1 | 大脳皮質からの刺激が線条体に入る | 興奮 |
| 2 | 線条体が淡蒼球外節(GPe)を抑制 | 抑制 |
| 3 | GPeの抑制性出力が抑制される(脱抑制) | GPeの働きが弱まる |
| 4 | 視床下核(STN)の興奮性出力が高まる | STNが活性化 |
| 5 | 淡蒼球内節(GPi)の抑制性出力が高まる | ブレーキが強くなる |
| 6 | 視床の興奮性出力が抑制される | 視床が抑制 |
| 結果 | 不必要な運動を抑制 |
経路の詳細
| 構造 | 神経伝達物質 | 作用 |
|---|---|---|
| 大脳皮質→線条体 | グルタミン酸 | 興奮性 |
| 線条体→GPe | GABA | 抑制性 |
| GPe→STN | GABA | 抑制性(通常時) |
| STN→GPi/SNr | グルタミン酸 | 興奮性 |
| GPi/SNr→視床 | GABA | 抑制性 |
間接路の機能
| 機能 | 詳細 |
|---|---|
| 不要な運動の抑制 | 運動の選択性を高める |
| 運動の微調整 | 円滑な動作の制御に貢献 |
| バランス調整 | 直接路とのバランスを取り、適切な運動制御を実現 |
D2受容体の役割
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発現部位 | 間接路の線条体ニューロン |
| リガンド | ドパミン(黒質緻密部から) |
| 作用 | ドパミンにより線条体が抑制される |
| 結果 | 間接路が抑制される=運動抑制が弱まる |
直接路との比較
| 項目 | 直接路 | 間接路 |
|---|---|---|
| 機能 | 運動促進(アクセル) | 運動抑制(ブレーキ) |
| 受容体 | D1受容体 | D2受容体 |
| 経由する核 | なし(直接GPiへ) | GPe→STN |
| 視床への効果 | 脱抑制(活性化) | 抑制 |
絶対に覚えるべきポイント
- 間接路=「ブレーキ」=運動抑制
- D2受容体を介する
- 経路:線条体→GPe→STN→GPi→視床(抑制)
- 不必要な運動を抑制して運動の精度を高める
- 直接路とのバランスで適切な運動制御を実現
一問一答
Q1. 間接路の機能は何か?
【答え】 A. 運動の抑制(ブレーキ)
間接路は不必要な運動を抑制し、運動の選択性を高めます。
Q2. 間接路に関与するドパミン受容体は?
【答え】 A. D2受容体
D2受容体を発現する線条体ニューロンが間接路を構成します。
Q3. 間接路で線条体が抑制する構造は?
【答え】 A. 淡蒼球外節(GPe)
線条体はGPeを抑制し、その結果STNが活性化します。
Q4. 間接路で視床下核(STN)が興奮させる構造は?
【答え】 A. 淡蒼球内節(GPi)と黒質網様部(SNr)
STNはグルタミン酸作動性でGPi/SNrを興奮させます。
Q5. 間接路が活性化すると視床はどうなるか?
【答え】 A. 抑制される
GPiの活動が高まり、視床への抑制が増加します。
Q6. 間接路の経路を順に答えよ。
【答え】 A. 線条体→GPe→STN→GPi/SNr→視床
直接路と異なり、GPeとSTNを経由します。
国家試験対策問題
問題1
間接路について正しいのはどれか。
a. D1受容体が関与する
b. 運動を促進する
c. 視床下核を経由する
d. 脱抑制により視床を活性化する
e. 緊急停止に関与する
【解答と解説】 正解:c
間接路はD2受容体を介し、線条体→GPe→STN→GPiの経路で視床を抑制し、運動を抑制します。
問題2
間接路の経路で正しいのはどれか。
a. 線条体→GPi→視床
b. 線条体→GPe→STN→GPi→視床
c. 大脳皮質→STN→GPi→視床
d. 線条体→GPe→視床
e. STN→GPe→線条体→視床
【解答と解説】 正解:b
間接路は線条体→GPe→STN→GPi→視床の経路で、視床を抑制します。
問題3
間接路においてドパミンの作用で正しいのはどれか。
a. D1受容体を介して線条体を興奮させる
b. D2受容体を介して線条体を抑制する
c. 視床下核を直接興奮させる
d. GPeを直接興奮させる
e. 視床を直接興奮させる
【解答と解説】 正解:b
黒質緻密部からのドパミンはD2受容体を介して間接路の線条体ニューロンを抑制し、結果として運動抑制を弱めます。
問題4
間接路の機能として正しいのはどれか。
a. 運動の開始を促進する
b. 緊急停止を行う
c. 不必要な運動を抑制する
d. 視床を脱抑制する
e. D1受容体を活性化する
【解答と解説】 正解:c
間接路は不必要な運動を抑制し、運動の選択性を高める「ブレーキ」として機能します。
まとめ
間接路は大脳基底核回路の「ブレーキ」として機能します。大脳皮質からの興奮が線条体(D2受容体)に入り、線条体がGPeを抑制します。GPeの抑制が減少するとSTNが活性化し、STNがGPi/SNrを興奮させます。その結果、GPiから視床への抑制が増加し、不必要な運動が抑制されます。直接路とのバランスにより適切な運動制御が実現されます。
#解剖学 #神経系 #間接路







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