大脳基底核回路 直接路 – 完全攻略ガイド
はじめに
直接路は大脳基底核回路の「アクセル」として機能し、運動を開始しやすくする経路です。D1受容体を介して線条体が淡蒼球内節を抑制し、「脱抑制」により視床を活性化させて運動を発現させます。このメカニズムは国家試験で超頻出です。
詳しい解説
直接路の経路
| ステップ | 経路 | 作用 |
|---|---|---|
| 1 | 大脳皮質からの刺激が線条体に入る | 興奮 |
| 2 | 線条体が淡蒼球内節(GPi)を抑制 | 抑制 |
| 3 | GPiの抑制性出力が抑制される(脱抑制) | ブレーキが弱まる |
| 4 | 視床の興奮性出力が高まる | アクセルが強まる |
| 結果 | 運動の発現 |
経路の詳細
| 構造 | 神経伝達物質 | 作用 |
|---|---|---|
| 大脳皮質→線条体 | グルタミン酸 | 興奮性 |
| 線条体→GPi/SNr | GABA | 抑制性 |
| GPi/SNr→視床 | GABA | 抑制性(通常時) |
| 視床→大脳皮質 | グルタミン酸 | 興奮性 |
脱抑制のメカニズム
| 状態 | GPiの状態 | 視床の状態 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 通常時 | 活動中(視床を抑制) | 抑制されている | 運動抑制 |
| 直接路活性化時 | 抑制される | 抑制が解除(脱抑制) | 運動発現 |
直接路の機能
| 機能 | 詳細 |
|---|---|
| 運動の開始 | 望ましい運動を開始・実行しやすくする |
| 運動プログラムの促進 | 意図した運動プログラムの実行を促進 |
| 円滑な遂行 | 運動の開始と円滑な遂行に貢献 |
D1受容体の役割
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発現部位 | 直接路の線条体ニューロン |
| リガンド | ドパミン(黒質緻密部から) |
| 作用 | ドパミンにより線条体が興奮→GPi抑制が強まる |
| 結果 | 直接路が促進される=運動が起こりやすくなる |
絶対に覚えるべきポイント
- 直接路=「アクセル」=運動促進
- D1受容体を介する
- 経路:線条体→GPi/SNr→視床→運動発現
- 脱抑制=GPiを抑制することで視床の抑制を解除
- 意図した運動を自由に開始できるようにする
一問一答
Q1. 直接路の機能は何か?
【答え】 A. 運動の促進(アクセル)
直接路は視床の脱抑制により運動を開始しやすくします。
Q2. 直接路に関与するドパミン受容体は?
【答え】 A. D1受容体
D1受容体を発現する線条体ニューロンが直接路を構成します。
Q3. 脱抑制とは何か?
【答え】 A. 抑制を抑制することで結果的に興奮させること
線条体がGPiを抑制し、GPiから視床への抑制が減少することで視床が活性化します。
Q4. 直接路で線条体が抑制する構造は?
【答え】 A. 淡蒼球内節(GPi)と黒質網様部(SNr)
線条体はGABA作動性でGPi/SNrを抑制します。
Q5. 直接路が活性化すると視床はどうなるか?
【答え】 A. 活性化する(脱抑制による)
GPiからの抑制が減少するため、視床の活動が高まります。
Q6. 直接路の経路を順に答えよ。
【答え】 A. 大脳皮質→線条体→GPi/SNr→視床→大脳皮質
線条体がGPiを抑制し、視床が脱抑制されて運動が発現します。
国家試験対策問題
問題1
直接路について正しいのはどれか。
a. D2受容体が関与する
b. 運動を抑制する
c. 視床下核を経由する
d. 脱抑制により視床を活性化する
e. 緊急停止に関与する
【解答と解説】 正解:d
直接路はD1受容体を介し、線条体がGPiを抑制することで視床の脱抑制を起こし、運動を促進します。
問題2
直接路の経路で正しいのはどれか。
a. 線条体→GPe→STN→GPi→視床
b. 線条体→GPi→視床
c. 大脳皮質→STN→GPi→視床
d. 線条体→GPe→視床
e. STN→GPi→線条体→視床
【解答と解説】 正解:b
直接路は線条体から直接GPi/SNrへ投射し、視床を脱抑制する経路です。
問題3
脱抑制について正しいのはどれか。
a. 興奮性の入力による活性化
b. 抑制を抑制することによる活性化
c. ドパミンによる直接的な興奮
d. グルタミン酸による抑制
e. GABAによる興奮
【解答と解説】 正解:b
脱抑制は、抑制性ニューロンを抑制することで、その抑制対象を結果的に活性化させるメカニズムです。
問題4
直接路においてドパミンの作用で正しいのはどれか。
a. D2受容体を介して線条体を抑制する
b. D1受容体を介して線条体を興奮させる
c. 視床下核を直接興奮させる
d. GPiを直接興奮させる
e. 視床を直接抑制する
【解答と解説】 正解:b
黒質緻密部からのドパミンはD1受容体を介して直接路の線条体ニューロンを興奮させ、運動を促進します。
まとめ
直接路は大脳基底核回路の「アクセル」として機能します。大脳皮質からの興奮が線条体(D1受容体)に入り、線条体がGPi/SNrを抑制します。これによりGPiから視床への抑制が減少(脱抑制)し、視床が活性化して運動が発現します。ドパミンはD1受容体を介して直接路を促進し、意図した運動の開始を可能にします。
#解剖学 #神経系 #直接路







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