錐体路の体部位局在性 – 完全攻略ガイド
はじめに
錐体路(皮質脊髄路)は、その経路のすべての場所で体部位局在性を持っています。一次運動野から内包、大脳脚、脊髄側索に至るまで、どの部位がどこを支配するかが決まっています。この体部位局在を理解することは、臨床症状の局在診断に不可欠です。
詳しい解説
一次運動野(中心前回)の体部位局在
| 位置 | 支配部位 |
|---|---|
| 内上方(大脳縦裂側) | 下肢 |
| ↓ | 体幹 |
| ↓ | 上肢 |
| ↓ | 顔 |
| 外下方 | 舌 |
覚え方:大脳縦裂に面する内上方から外下方へ「下肢→体幹→上肢→顔→舌」
内包の体部位局在
| 位置 | 支配部位 |
|---|---|
| 前方 | 顔 |
| ↓ | 上肢 |
| ↓ | 体幹 |
| 後方 | 下肢 |
錐体路は内包後脚を通り、前方から後方へ「顔→上肢→体幹→下肢」と並びます。
大脳脚の体部位局在
| 位置 | 支配部位 |
|---|---|
| 内側 | 顔 |
| ↓ | 上肢 |
| ↓ | 体幹 |
| 外側 | 下肢 |
大脳脚では内側から外側へ「顔→上肢→体幹→下肢」と並びます。
脊髄側索の体部位局在
| 位置 | 支配部位 |
|---|---|
| 内側 | 下肢 |
| ↓ | 体幹 |
| 外側 | 上肢 |
脊髄側索では内側から外側へ「下肢→体幹→上肢」と並びます(内包・大脳脚とは逆転)。
体部位局在のまとめ
| 構造 | 配列(→方向に並ぶ) |
|---|---|
| 運動野 | 内上方→外下方:下肢→体幹→上肢→顔→舌 |
| 内包後脚 | 前方→後方:顔→上肢→体幹→下肢 |
| 大脳脚 | 内側→外側:顔→上肢→体幹→下肢 |
| 脊髄側索 | 内側→外側:下肢→体幹→上肢 |
絶対に覚えるべきポイント
- 運動野=内上方に下肢、外下方に顔・舌
- 内包・大脳脚=内側(前方)に顔、外側(後方)に下肢
- 脊髄側索=内側に下肢、外側に上肢(逆転!)
- 錐体路はすべての場所で体部位局在性がある
- 脊髄側索は前角細胞への接続順(C→T→L→S)に対応
一問一答
Q1. 一次運動野で下肢を支配する領域はどこか?
【答え】 A. 内上方(大脳縦裂側)
一次運動野では大脳縦裂に面する内上方に下肢領域があります。
Q2. 内包後脚で顔を支配する線維はどの位置にあるか?
【答え】 A. 前方
内包後脚では前方に顔、後方に下肢を支配する線維が走ります。
Q3. 大脳脚で下肢を支配する線維はどの位置にあるか?
【答え】 A. 外側
大脳脚では内側に顔、外側に下肢を支配する線維が走ります。
Q4. 脊髄側索で上肢を支配する線維はどの位置にあるか?
【答え】 A. 外側
脊髄側索では内側に下肢、外側に上肢を支配する線維が走ります。
Q5. 脊髄側索の体部位局在が内包や大脳脚と異なる点は何か?
【答え】 A. 配列が逆転している(内側が下肢、外側が上肢)
内包・大脳脚では内側に顔ですが、脊髄側索では内側に下肢が位置します。
Q6. 一次運動野で舌を支配する領域はどこか?
【答え】 A. 外下方
一次運動野では最も外下方に舌の領域があります。
国家試験対策問題
問題1
一次運動野の体部位局在について正しいのはどれか。
a. 外下方に下肢領域がある
b. 内上方に顔領域がある
c. 内上方に下肢領域がある
d. 下肢と顔の領域は隣接している
e. 上肢領域は最も内側にある
【解答と解説】 正解:c
一次運動野では大脳縦裂に面する内上方に下肢領域、外下方に顔・舌領域があります。
問題2
内包後脚の体部位局在について正しいのはどれか。
a. 前方に下肢を支配する線維がある
b. 後方に顔を支配する線維がある
c. 前方に顔を支配する線維がある
d. 内側に下肢を支配する線維がある
e. 外側に顔を支配する線維がある
【解答と解説】 正解:c
内包後脚では前方から後方へ顔→上肢→体幹→下肢の順に線維が配列しています。
問題3
脊髄側索の体部位局在について正しいのはどれか。
a. 外側に下肢を支配する線維がある
b. 内側に上肢を支配する線維がある
c. 内側に下肢を支配する線維がある
d. 配列は大脳脚と同じである
e. 配列は内包と同じである
【解答と解説】 正解:c
脊髄側索では内側に下肢、外側に上肢を支配する線維が配列し、内包・大脳脚とは逆転しています。
問題4
大脳脚の体部位局在について正しいのはどれか。
a. 内側に下肢を支配する線維がある
b. 外側に顔を支配する線維がある
c. 内側に顔を支配する線維がある
d. 配列は脊髄側索と同じである
e. 体部位局在性がない
【解答と解説】 正解:c
大脳脚では内側から外側へ顔→上肢→体幹→下肢の順に線維が配列しています。
まとめ
錐体路はすべての経路で体部位局在性を持ちます。運動野では内上方に下肢、外下方に顔・舌、内包・大脳脚では内側(前方)に顔、外側(後方)に下肢が配列します。脊髄側索では逆転し、内側に下肢、外側に上肢が配列します。この知識は脳卒中などの局在診断に重要です。
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