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視床下部は自律神経系と内分泌系の最高中枢

視床下部は自律神経系と内分泌系の最高中枢 – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

視床下部は自律神経系と内分泌系の両方を上位から支配する最高中枢です。この「二重支配」により、視床下部は神経系と内分泌系を統合して、体内環境の恒常性を維持しています。本記事では、視床下部による自律神経系と内分泌系の調節機構を詳しく解説します。

詳しい解説

自律神経系の最高中枢としての機能

視床下部から脳幹の自律神経中枢を経て、最終的に標的器官に至る経路です。

順序 構造 詳細
1 視床下部 自律神経系の最高中枢
2 脳幹自律神経中枢 呼吸中枢、循環中枢など
網様体脊髄路
3 自律神経系 交感神経・副交感神経
神経伝達物質
4 標的器官 心臓、血管、消化管など

内分泌系の最高中枢としての機能

内分泌系の調節には2つの経路があります。

下垂体前葉系

順序 構造 詳細
1 弓状核(漏斗核) 視床下部ホルモンを産生
視床下部ホルモン 放出ホルモン・抑制ホルモン
2 下垂体門脈 視床下部から下垂体前葉への血管
3 下垂体前葉 前葉ホルモンを分泌
下垂体前葉ホルモン
4 標的器官 甲状腺、副腎皮質、性腺など

下垂体後葉系

順序 構造 詳細
1 室傍核・視索上核 下垂体後葉ホルモンを産生
軸索輸送 視床下部-下垂体路
2 下垂体後葉 ホルモンを血中に放出
下垂体後葉ホルモン
3 標的器官 腎臓(ADH)、子宮・乳腺(オキシトシン)

視床下部ホルモン

種類 機能
放出ホルモン 下垂体前葉ホルモンの分泌を促進
抑制ホルモン 下垂体前葉ホルモンの分泌を抑制

例:TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)、CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)など

下垂体後葉ホルモン

ホルモン 産生核 機能
バソプレッシン(ADH) 主に視索上核 抗利尿作用(腎集合管での水再吸収促進)
オキシトシン 主に室傍核 射乳、子宮収縮

自律神経系と内分泌系の違い

項目 自律神経系 内分泌系
伝達手段 神経インパルス ホルモン
伝達速度 速い 遅い
作用時間 短い 長い
経路 神経→神経伝達物質→標的 血流→ホルモン→標的

絶対に覚えるべきポイント

  • 自律神経:視床下部→脳幹中枢→自律神経→標的器官
  • 内分泌(前葉):視床下部→下垂体門脈→下垂体前葉
  • 内分泌(後葉):視床下部で産生→軸索輸送→下垂体後葉
  • ADH=視索上核、オキシトシン=室傍核(主に)
  • 視床下部は神経系と内分泌系を統合している

一問一答

Q1. 視床下部ホルモンはどのような経路で下垂体前葉に到達するか?

【答え】 A. 下垂体門脈

視床下部ホルモンは下垂体門脈という特殊な血管系を通って下垂体前葉に到達します。

Q2. 下垂体後葉ホルモンはどこで産生されるか?

【答え】 A. 視床下部(室傍核・視索上核)

後葉ホルモンは視床下部で産生され、軸索輸送で下垂体後葉に運ばれ放出されます。

Q3. バソプレッシン(ADH)の主な産生核はどこか?

【答え】 A. 視索上核

ADHは主に視索上核で産生され、腎臓での水再吸収を促進します。

Q4. オキシトシンの主な産生核はどこか?

【答え】 A. 室傍核

オキシトシンは主に室傍核で産生され、射乳や子宮収縮に関与します。

Q5. 視床下部による自律神経系の調節経路を説明せよ。

【答え】 A. 視床下部→脳幹自律神経中枢→自律神経→標的器官

視床下部は脳幹の呼吸中枢や循環中枢を上位から支配します。

Q6. 放出ホルモンと抑制ホルモンの機能の違いは何か?

【答え】 A. 放出ホルモンは前葉ホルモン分泌を促進、抑制ホルモンは分泌を抑制

視床下部ホルモンにより下垂体前葉ホルモンの分泌が調節されます。

国家試験対策問題

問題1

下垂体後葉ホルモンについて正しいのはどれか。

a. 下垂体後葉で産生される

b. 下垂体門脈を通って運ばれる

c. 視床下部で産生される

d. 下垂体前葉から分泌される

e. 弓状核で産生される

【解答と解説】 正解:c

下垂体後葉ホルモン(ADH、オキシトシン)は視床下部(室傍核、視索上核)で産生され、軸索輸送により下垂体後葉に運ばれて放出されます。

問題2

視床下部による内分泌調節について誤っているのはどれか。

a. 視床下部ホルモンは下垂体門脈を通る

b. ADHは視索上核で産生される

c. オキシトシンは室傍核で産生される

d. 下垂体後葉ホルモンは軸索輸送される

e. 下垂体前葉ホルモンは視床下部で産生される

【解答と解説】 正解:e

下垂体前葉ホルモンは下垂体前葉で産生されます。視床下部は「視床下部ホルモン」を産生し、これが下垂体前葉ホルモンの分泌を調節します。

問題3

視床下部による自律神経系の調節について正しいのはどれか。

a. 視床下部から直接標的器官に投射する

b. 脳幹の自律神経中枢を経由する

c. 下垂体を経由する

d. 小脳を経由する

e. 大脳皮質を経由する

【解答と解説】 正解:b

視床下部は脳幹にある呼吸中枢、循環中枢などの自律神経中枢に軸索を投射し、これらを上位から支配します。

問題4

バソプレッシン(ADH)について正しいのはどれか。

a. 室傍核で主に産生される

b. 下垂体前葉から分泌される

c. 利尿作用がある

d. 腎集合管での水再吸収を促進する

e. 下垂体門脈を通って運ばれる

【解答と解説】 正解:d

ADHは主に視索上核で産生され、軸索輸送で下垂体後葉に運ばれ、腎集合管での水再吸収を促進します(抗利尿作用)。

まとめ

視床下部は自律神経系と内分泌系の両方を支配する最高中枢です。自律神経系は脳幹の自律神経中枢を経由して調節され、内分泌系は下垂体門脈(前葉系)と軸索輸送(後葉系)という2つの経路で調節されます。この「二重支配」により、視床下部は体内環境の恒常性維持に中心的役割を果たしています。

#解剖学 #神経系 #視床下部

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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