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脳幹網様体賦活系

脳幹網様体賦活系 – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

上行性網様体賦活系(ARAS)は、意識の覚醒を維持する重要な神経回路です。脳幹の網様体から視床を経て大脳皮質全体に投射し、私たちが「起きている」状態を保つのに不可欠な役割を果たしています。この回路の障害は意識障害の原因となるため、臨床的にも極めて重要です。

詳しい解説

網様体とは

項目 詳細
位置 脳幹全体(延髄・橋・中脳)に広がる
構造 白質と灰白質が混在(網の目状)
機能 呼吸や循環などの生命維持に重要な各種中枢が存在

網様体は脳幹内で神経線維と神経細胞体が入り交じった領域で、その名の通り「網」のような構造をしています。

上行性網様体賦活系(ARAS)の経路

順序 構造 詳細
1 様々な感覚路の側枝 視覚、聴覚、体性感覚などの情報
2 脳幹網様体 感覚情報を統合
3 視床(髄板内核群) 非特殊核として機能
4 大脳皮質全体 広範囲に投射

ARASの機能

機能 詳細
覚醒維持 大脳皮質全体を活性化して覚醒状態を保つ
意識レベル調節 覚醒と睡眠の調節
注意の維持 注意力・集中力の維持

非特殊投射系としての特徴

特徴 特殊投射系との違い
投射先 大脳皮質全体に広く投射
情報の種類 特定の感覚ではなく覚醒に関する情報
視床核 髄板内核群(非特殊核)

特殊投射系が特定の感覚野や運動野に投射するのに対し、非特殊投射系は大脳皮質全体に投射して覚醒状態を維持します。

感覚入力の種類

ARASには様々な感覚路の側枝が入力します。

感覚 詳細
視覚 視覚路の側枝
聴覚 聴覚路の側枝
体性感覚 体性感覚路の側枝

これらの感覚刺激が網様体を活性化し、覚醒状態を維持します。

絶対に覚えるべきポイント

  • 網様体=脳幹の白質・灰白質混在領域
  • ARAS=感覚路側枝→網様体→視床→大脳皮質
  • 大脳皮質全体に投射覚醒を維持
  • 髄板内核群が視床の非特殊核として機能
  • ARASの障害=意識障害

一問一答

Q1. 上行性網様体賦活系(ARAS)の機能は何か?

【答え】 A. 覚醒の維持

ARASは大脳皮質全体を活性化して覚醒状態を維持します。

Q2. ARASで視床の中継核として機能するのはどれか?

【答え】 A. 髄板内核群(非特殊核)

髄板内核群は非特殊核として大脳皮質全体に投射します。

Q3. 網様体はどこに存在するか?

【答え】 A. 脳幹全体(延髄・橋・中脳)

網様体は脳幹全体に広がる白質と灰白質が混在した領域です。

Q4. ARASへの入力となるのは何か?

【答え】 A. 様々な感覚路の側枝

視覚、聴覚、体性感覚などの感覚路の側枝がARASに入力します。

Q5. 非特殊投射系の特徴は何か?

【答え】 A. 大脳皮質全体に広く投射する

特殊投射系が特定領域に投射するのに対し、非特殊投射系は皮質全体に投射します。

Q6. ARASの障害で生じる症状は何か?

【答え】 A. 意識障害

ARASの障害により覚醒維持ができなくなり、意識障害が生じます。

国家試験対策問題

問題1

上行性網様体賦活系(ARAS)について正しいのはどれか。

a. 特定の感覚野に投射する

b. 視床の特殊核を経由する

c. 運動の調節に関与する

d. 覚醒の維持に関与する

e. 嗅覚の中継を行う

【解答と解説】 正解:d

ARASは覚醒の維持に関与し、視床の非特殊核(髄板内核群)を経由して大脳皮質全体に投射します。

問題2

網様体について正しいのはどれか。

a. 大脳に存在する

b. 白質のみで構成される

c. 脳幹に存在する

d. 小脳に存在する

e. 視床に存在する

【解答と解説】 正解:c

網様体は脳幹(延髄・橋・中脳)全体に広がる白質と灰白質が混在した領域です。

問題3

ARASの経路として正しいのはどれか。

a. 感覚路の側枝 → 小脳 → 視床 → 大脳皮質

b. 感覚路の側枝 → 脳幹網様体 → 視床 → 大脳皮質

c. 視床 → 脳幹網様体 → 感覚路 → 大脳皮質

d. 大脳皮質 → 視床 → 脳幹網様体 → 感覚路

e. 脳幹網様体 → 小脳 → 視床 → 大脳皮質

【解答と解説】 正解:b

ARASは感覚路の側枝→脳幹網様体→視床(髄板内核群)→大脳皮質全体の経路をたどります。

問題4

髄板内核群について正しいのはどれか。

a. 特殊投射系に属する

b. 体性感覚を中継する

c. 運動野に投射する

d. 大脳皮質全体に投射する

e. 小脳から入力を受ける

【解答と解説】 正解:d

髄板内核群は非特殊投射系に属し、大脳皮質全体に投射して覚醒維持に関与します。

まとめ

上行性網様体賦活系(ARAS)は、様々な感覚路の側枝から入力を受けた脳幹網様体が、視床(髄板内核群)を経て大脳皮質全体に投射する経路です。この回路により覚醒状態が維持されており、障害されると意識障害が生じます。非特殊投射系として特殊投射系と区別されることも重要なポイントです。

#解剖学 #神経系 #網様体

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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