脊髄の全体像 – 完全攻略ガイド
はじめに
脊髄は中枢神経系の一部であり、脳と末梢を結ぶ重要な神経経路です。脊髄から出る神経は神経叢を形成し、全身の感覚と運動を支配します。この記事では、脊髄の膨大部、終末構造、神経叢について詳しく解説します。
詳しい解説
脊髄の膨大部
脊髄には四肢を支配する部位で膨らんでいる「膨大部」があります。
| 膨大部 | 位置 | 形成する神経叢 | 支配 |
|---|---|---|---|
| 頸膨大 | C4〜T1 | 腕神経叢 | 上肢 |
| 腰膨大 | L1〜S2 | 腰神経叢・仙骨神経叢 | 下肢 |
脊髄の終末構造
| 構造 | 詳細 |
|---|---|
| 脊髄円錐 | 脊髄の下端(L1〜L2付近) |
| 馬尾神経 | 脊髄円錐より下の神経束 |
| 終糸 | 脊髄円錐から尾骨へ伸びる線維 |
神経叢
脊髄神経の前枝は互いに吻合して神経叢を形成します。
| 神経叢 | 構成 | 主な神経 |
|---|---|---|
| 頚神経叢 | C1〜C4 | 横隔神経(C3〜5) |
| 腕神経叢 | C5〜T1 | 正中神経、尺骨神経、橈骨神経 |
| 腰神経叢 | L1〜L4 | 大腿神経、閉鎖神経 |
| 仙骨神経叢 | L4〜S3 | 坐骨神経 |
脊髄と脊柱の関係
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 脊髄の長さ | 約40〜45cm |
| 脊髄円錐の位置 | L1〜L2椎体の高さ |
| 馬尾神経 | L2以下は馬尾神経のみ |
| 腰椎穿刺の位置 | L3/L4 または L4/L5 |
絶対に覚えるべきポイント
- 頸膨大は上肢、腰膨大は下肢を支配
- 脊髄円錐はL1〜L2で終わる
- 馬尾神経は脊髄円錐より下の神経束
- 腰椎穿刺はL3/L4またはL4/L5で行う
- 横隔神経はC3〜5から起始
一問一答(6問)
Q1. 脊髄の頸膨大が支配するのは?
【答え】 A. 上肢
頸膨大(C4〜T1)は腕神経叢を形成し、上肢を支配します。
Q2. 脊髄の腰膨大が支配するのは?
【答え】 A. 下肢
腰膨大(L1〜S2)は腰神経叢・仙骨神経叢を形成し、下肢を支配します。
Q3. 脊髄円錐はどの高さで終わる?
【答え】 A. L1〜L2椎体の高さ
成人では脊髄はL1〜L2で終わり、それより下は馬尾神経です。
Q4. 馬尾神経とは何?
【答え】 A. 脊髄円錐より下の神経束
L2以下では脊髄実質はなく、馬尾神経のみが存在します。
Q5. 腰椎穿刺はどの高さで行う?
【答え】 A. L3/L4 または L4/L5
脊髄を傷つけないよう、脊髄円錐より下で行います。
Q6. 横隔神経はどの神経叢から起始する?
【答え】 A. 頚神経叢(C3〜5)
「C3, 4, 5 keeps the diaphragm alive」と覚えましょう。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
脊髄円錐の位置として正しいのはどれか。
a. T10〜T12
b. T12〜L1
c. L1〜L2
d. L3〜L4
【解答と解説】 正解:c
成人では脊髄円錐はL1〜L2椎体の高さで終わります。
問題2(○×問題)
腰膨大は上肢を支配する。
【解答と解説】 正解:×
腰膨大は下肢を支配します。上肢を支配するのは頸膨大です。
問題3(選択問題)
腕神経叢を構成する脊髄神経はどれか。
a. C1〜C4
b. C5〜T1
c. L1〜L4
d. L4〜S3
【解答と解説】 正解:b
腕神経叢はC5〜T1から構成され、上肢を支配します。
問題4(穴埋め問題)
脊髄円錐より下の神経束を( )神経という。
【解答と解説】 正解:馬尾
馬尾神経は馬の尾のような形状からこの名前がついています。
まとめ
脊髄の構造
| 構造 | 位置・特徴 |
|---|---|
| 頸膨大 | C4〜T1、上肢支配 |
| 腰膨大 | L1〜S2、下肢支配 |
| 脊髄円錐 | L1〜L2で終わる |
| 馬尾神経 | 脊髄円錐より下 |
神経叢一覧
| 神経叢 | 構成 | 主な支配 |
|---|---|---|
| 頚神経叢 | C1〜C4 | 横隔膜(横隔神経) |
| 腕神経叢 | C5〜T1 | 上肢 |
| 腰神経叢 | L1〜L4 | 大腿前面 |
| 仙骨神経叢 | L4〜S3 | 殿部、下肢後面 |
チェックリスト
- [ ] 頸膨大 = 上肢、腰膨大 = 下肢
- [ ] 脊髄円錐 = L1〜L2
- [ ] 馬尾神経 = 脊髄円錐より下
- [ ] 腰椎穿刺 = L3/L4 or L4/L5
- [ ] 横隔神経 = C3〜5
#解剖学 #神経系 #国試対策







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