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EPSPとIPSP(興奮性・抑制性シナプス後電位)

EPSPとIPSP(興奮性・抑制性シナプス後電位) – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

神経系における情報伝達の基本となるEPSP(興奮性シナプス後電位)とIPSP(抑制性シナプス後電位)。これらの概念を理解することは、神経伝達のメカニズムを把握する上で欠かせません。この記事では、それぞれの特徴と関連する神経伝達物質について詳しく解説します。

詳しい解説

EPSPとIPSPの比較

項目 EPSP IPSP
正式名称 興奮性シナプス後電位 抑制性シナプス後電位
膜電位変化 脱分極 過分極
閾値 達すると活動電位発生 達しにくくなる
関与するニューロン 興奮性ニューロン 抑制性ニューロン

興奮性ニューロン

興奮性ニューロンは興奮性神経伝達物質を放出し、シナプス後細胞の膜電位を増加(脱分極)させます。

抑制性ニューロン

抑制性ニューロンは抑制性神経伝達物質を放出し、シナプス後細胞の膜電位を低下(過分極)させます。

興奮性神経伝達物質

伝達物質 詳細
アセチルコリン 神経筋接合部、副交感神経
グルタミン酸 中枢神経系の主要な興奮性伝達物質
ノルアドレナリン 交感神経
セロトニン 気分調節
ドーパミン 運動調節、報酬系

抑制性神経伝達物質

伝達物質 詳細
GABA 中枢神経系の主要な抑制性伝達物質
グリシン 脊髄の抑制性伝達物質

時間的・空間的加重

複数のシナプス入力が統合されて、最終的な膜電位が決まります。

種類 機序
時間的加重 同一シナプスからの連続刺激が加算される
空間的加重 複数シナプスからの同時刺激が加算される

絶対に覚えるべきポイント

  • EPSP = 脱分極、IPSP = 過分極
  • グルタミン酸は中枢の主要な興奮性伝達物質
  • GABAは中枢の主要な抑制性伝達物質
  • グリシンは脊髄の抑制性伝達物質
  • 時間的加重と空間的加重により信号が統合される

一問一答(7問)

Q1. EPSPで起こる膜電位変化は?

【答え】 A. 脱分極

EPSPでは膜電位が上昇(脱分極)し、閾値に達すると活動電位が発生します。


Q2. IPSPで起こる膜電位変化は?

【答え】 A. 過分極

IPSPでは膜電位が低下(過分極)し、興奮しにくくなります。


Q3. 中枢神経系で最も多い興奮性伝達物質は?

【答え】 A. グルタミン酸

グルタミン酸は脳内の約60%のシナプスで使われています。


Q4. 中枢神経系で最も多い抑制性伝達物質は?

【答え】 A. GABA(γ-アミノ酪酸)

GABAは脳内の約30%のシナプスで使われています。


Q5. 脊髄で重要な抑制性伝達物質は?

【答え】 A. グリシン

グリシンは特に脊髄や脳幹で重要な抑制性伝達物質です。


Q6. 同一シナプスからの連続刺激が加算されることを何という?

【答え】 A. 時間的加重

時間的に近接した刺激が加算されて、膜電位変化が大きくなります。


Q7. 複数シナプスからの同時刺激が加算されることを何という?

【答え】 A. 空間的加重

空間的に異なるシナプスからの入力が同時に加算されます。

国家試験対策問題(4問)

問題1(選択問題)

興奮性シナプス後電位(EPSP)について正しいのはどれか。

a. 膜電位が過分極する

b. 閾値に達しにくくなる

c. 膜電位が脱分極する

d. GABAが関与する

【解答と解説】 正解:c

EPSPでは膜電位が脱分極(上昇)し、閾値に達すると活動電位が発生します。過分極はIPSPの特徴です。


問題2(○×問題)

グルタミン酸は抑制性神経伝達物質である。

【解答と解説】 正解:×

グルタミン酸は中枢神経系の主要な興奮性神経伝達物質です。抑制性伝達物質の代表はGABAです。


問題3(選択問題)

脊髄で重要な抑制性神経伝達物質はどれか。

a. グルタミン酸

b. アセチルコリン

c. グリシン

d. ドーパミン

【解答と解説】 正解:c

グリシンは脊髄や脳幹で重要な抑制性伝達物質です。


問題4(穴埋め問題)

複数のシナプスから同時に入力があると、それらが加算される。これを(  )加重という。

【解答と解説】 正解:空間的

空間的加重は、複数の異なるシナプスからの同時入力が加算される現象です。

まとめ

EPSPとIPSPの比較表

項目 EPSP IPSP
膜電位変化 脱分極(上昇) 過分極(低下)
効果 興奮促進 興奮抑制
代表的伝達物質 グルタミン酸 GABA

主な神経伝達物質

分類 伝達物質 作用部位
興奮性 グルタミン酸 中枢神経系全般
抑制性 GABA 中枢神経系全般
抑制性 グリシン 脊髄・脳幹

チェックリスト

  • [ ] EPSP = 脱分極
  • [ ] IPSP = 過分極
  • [ ] グルタミン酸 = 興奮性
  • [ ] GABA = 抑制性(中枢)
  • [ ] グリシン = 抑制性(脊髄)
  • [ ] 時間的加重と空間的加重

#解剖学 #神経系 #国試対策

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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