コルチゾルの分泌調節 – 完全攻略ガイド
はじめに
コルチゾルはストレスホルモンとも呼ばれ、HPA軸(視床下部-下垂体-副腎皮質軸)によって厳密に調節されています。負のフィードバック機構や日内変動を理解することで、副腎皮質疾患の病態も理解しやすくなります。国家試験では超頻出のテーマです!
詳しい解説
HPA軸(視床下部-下垂体-副腎皮質軸)
分泌調節の流れ
- 視床下部よりCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)が放出
- CRHは下垂体門脈により下垂体前葉に運ばれる
- 下垂体前葉よりACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が放出
- ACTHは血流にのって副腎皮質へと運ばれる
- 副腎皮質よりコルチゾルが分泌
- コルチゾルは血流にのって全身へと運ばれ、標的細胞へと届く
分泌を促進する因子
| 因子 | 詳細 |
|---|---|
| 概日リズム | 早朝に分泌が最大となる |
| 各種ストレス | 身体的・精神的ストレスで分泌増加 |
負のフィードバック
- コルチゾルは上位の下垂体前葉や視床下部に作用し、CRH、ACTHの分泌を抑制する
- これを負のフィードバックという
コルチゾルの作用
| 作用 | 詳細 |
|---|---|
| 血糖値上昇 | 糖新生促進、蛋白分解促進 |
| 抗ストレス | ストレス反応への対応 |
| 抗炎症、抗アレルギー | 免疫抑制作用 |
ホルモンの略称
| 略称 | 正式名称 |
|---|---|
| CRH | 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(Corticotropin Releasing Hormone) |
| ACTH | 副腎皮質刺激ホルモン(Adrenocorticotropic Hormone) |
ACTHとアルドステロン
ACTHは特にコルチゾルの分泌を促進しますが、アルドステロンの分泌調節は主にレニン-アンジオテンシン系によります。
絶対に覚えるべきポイント
- HPA軸:視床下部(CRH)→ 下垂体(ACTH)→ 副腎皮質(コルチゾル)
- 負のフィードバック:コルチゾルがCRH、ACTH分泌を抑制
- コルチゾルの分泌は早朝に最大(概日リズム)
- ストレスで分泌増加
- アルドステロンは主にレニン-アンジオテンシン系で調節
一問一答(6問)
Q1. CRHはどこから分泌されるか?
【答え】 A. 視床下部
CRHは副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンです。
Q2. ACTHはどこから分泌されるか?
【答え】 A. 下垂体前葉
ACTHは副腎皮質を刺激してコルチゾル分泌を促進します。
Q3. コルチゾルの分泌が1日のうちで最大になるのはいつか?
【答え】 A. 早朝
コルチゾルには概日リズムがあり、早朝にピークがあります。
Q4. コルチゾルが視床下部・下垂体に及ぼす作用は何か?
【答え】 A. 負のフィードバック(CRH、ACTH分泌の抑制)
これによりコルチゾル濃度が一定に保たれます。
Q5. コルチゾルの分泌を促進する要因を2つ挙げよ。
【答え】 A. 概日リズム(早朝)と各種ストレス
身体的・精神的ストレスでコルチゾル分泌が増加します。
Q6. アルドステロンの分泌を主に調節する系は何か?
【答え】 A. レニン-アンジオテンシン系
ACTHの作用は限定的で、主にレニン-アンジオテンシン系で調節されます。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
コルチゾルの分泌調節について正しいのはどれか。
a) CRHは下垂体から分泌される
b) ACTHは視床下部から分泌される
c) コルチゾルは夜間に分泌が最大となる
d) ストレスによりコルチゾル分泌が増加する
【解答と解説】 正解:d
ストレスはコルチゾル分泌を促進します。CRHは視床下部、ACTHは下垂体前葉から分泌され、コルチゾルは早朝に分泌が最大になります。
問題2(○×問題)
ACTHはアルドステロンの分泌を主に調節している。
【解答と解説】 正解:×
アルドステロンの分泌は主にレニン-アンジオテンシン系によって調節されます。ACTHは特にコルチゾルの分泌を促進します。
問題3(選択問題)
HPA軸の正しい順序はどれか。
a) 副腎皮質 → 視床下部 → 下垂体
b) 視床下部 → 副腎皮質 → 下垂体
c) 視床下部 → 下垂体 → 副腎皮質
d) 下垂体 → 視床下部 → 副腎皮質
【解答と解説】 正解:c
HPA軸は視床下部(CRH)→ 下垂体(ACTH)→ 副腎皮質(コルチゾル)の順です。
問題4(穴埋め問題)
コルチゾルは( )に分泌が最大となり、( )時に分泌が増加する。また、上位の視床下部・下垂体に( )フィードバックをかける。
【解答と解説】 正解:早朝、ストレス、負の
コルチゾルの分泌調節の基本です。
まとめ
HPA軸の概略図
“
概日リズム 各種ストレス
↓ ↓
視床下部
↓ CRH(+)
下垂体前葉
↓ ACTH(+)
副腎皮質
↓ コルチゾル
末梢標的細胞
(血糖上昇、抗ストレス、抗炎症)
← 負のフィードバック ←
コルチゾル → CRH、ACTH分泌抑制
“
コルチゾルの作用まとめ
| 作用 | 内容 |
|---|---|
| 糖代謝 | 糖新生促進、血糖上昇 |
| タンパク代謝 | タンパク分解促進 |
| 脂質代謝 | 脂肪分解促進 |
| 免疫・炎症 | 抗炎症、抗アレルギー |
| ストレス応答 | 抗ストレス作用 |
学習チェックリスト
- [ ] HPA軸の流れを説明できる
- [ ] 負のフィードバックの仕組みを理解した
- [ ] コルチゾルの日内変動を覚えた
- [ ] アルドステロンとの調節の違いを理解した
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