低身長症の分類 – 完全攻略ガイド
はじめに
低身長症にはいくつかの種類があり、原因によって症状や体型の特徴が異なります。「均整のとれた低身長」か「均整のとれていない低身長」かという視点は、診断の重要なポイントです。国家試験でも頻出のテーマなので、各疾患の特徴をしっかり押さえましょう!
詳しい解説
低身長症の3つの主要疾患
1. クレチン病(先天性甲状腺機能低下症)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | 先天性の甲状腺機能低下症 |
| メカニズム | 甲状腺ホルモンはGHとともに骨成長に不可欠 |
| 特徴 | 低身長症となる |
| 重要な合併症 | 著しい精神発達遅滞を生じる |
甲状腺ホルモンは脳の発達にも必須であるため、早期発見・早期治療が極めて重要です。現在は新生児マススクリーニングで早期発見されます。
2. 下垂体性低身長症
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | GH(成長ホルモン)の分泌不足 |
| 特徴 | 頭部・体幹・四肢の比率が正常だが、身長が伸びない |
| 体型 | 均整のとれた低身長 |
GHが不足しても体の各部位の比率は正常に保たれるため、小柄だが体型は整っています。
3. 軟骨形成不全(軟骨無形成症)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | 骨端軟骨の形成不全 |
| 特徴 | 四肢が不均衡に短くなる |
| 体型 | 均整のとれていない低身長 |
骨端軟骨の異常により、特に四肢の長管骨の成長が障害されます。
3疾患の比較
| 疾患 | 原因 | 体型 | 精神発達 |
|---|---|---|---|
| クレチン病 | 甲状腺ホルモン欠乏 | – | 遅滞あり |
| 下垂体性低身長症 | GH欠乏 | 均整あり | 正常 |
| 軟骨形成不全 | 骨端軟骨異常 | 均整なし | 正常 |
絶対に覚えるべきポイント
- クレチン病 = 甲状腺機能低下 = 精神発達遅滞を伴う
- 下垂体性低身長症 = GH不足 = 均整のとれた低身長
- 軟骨形成不全 = 骨端軟骨異常 = 均整のとれていない低身長(四肢短縮)
- 「均整あり/なし」は鑑別診断の重要なポイント
- クレチン病は新生児マススクリーニングの対象
一問一答(5問)
Q1. クレチン病の原因は何か?
【答え】 A. 先天性の甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの欠乏により、骨成長と脳発達が障害されます。
Q2. クレチン病で低身長以外に重要な症状は何か?
【答え】 A. 精神発達遅滞
甲状腺ホルモンは脳の発達に必須であるため、重大な合併症となります。
Q3. 下垂体性低身長症の体型の特徴は?
【答え】 A. 均整のとれた低身長
頭部・体幹・四肢の比率は正常で、全体的に小柄になります。
Q4. 軟骨形成不全の原因は何か?
【答え】 A. 骨端軟骨の形成不全
骨端軟骨の異常により、特に四肢が短くなります。
Q5. 四肢が不均衡に短くなる低身長症は何か?
【答え】 A. 軟骨形成不全
均整のとれていない低身長が特徴です。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
精神発達遅滞を伴う低身長症はどれか。
a) 下垂体性低身長症
b) 軟骨形成不全
c) クレチン病
d) ターナー症候群
【解答と解説】 正解:c
クレチン病(先天性甲状腺機能低下症)では、甲状腺ホルモン欠乏により精神発達遅滞を生じます。
問題2(○×問題)
下垂体性低身長症では四肢が不均衡に短くなる。
【解答と解説】 正解:×
下垂体性低身長症では頭部・体幹・四肢の比率は正常で、均整のとれた低身長となります。四肢が不均衡に短くなるのは軟骨形成不全です。
問題3(選択問題)
GHの分泌不足による低身長症の特徴として正しいのはどれか。
a) 精神発達遅滞を伴う
b) 四肢が不均衡に短い
c) 均整のとれた低身長
d) 甲状腺機能低下を伴う
【解答と解説】 正解:c
下垂体性低身長症(GH不足)では、体の比率は正常で均整のとれた低身長となります。
問題4(穴埋め問題)
低身長症のうち、( )は甲状腺ホルモン欠乏により精神発達遅滞を伴い、( )はGH欠乏により均整のとれた低身長を呈する。
【解答と解説】 正解:クレチン病、下垂体性低身長症
各疾患の原因と特徴的な症状を結びつけて覚えましょう。
まとめ
低身長症の比較表
| 疾患 | 原因 | 体型 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| クレチン病 | 甲状腺ホルモン欠乏 | – | 精神発達遅滞 |
| 下垂体性低身長症 | GH欠乏 | 均整あり | GH投与で治療可能 |
| 軟骨形成不全 | 骨端軟骨異常 | 均整なし | 四肢短縮 |
鑑別のポイント
“
低身長症の鑑別
精神発達遅滞あり?
├─ Yes → クレチン病
└─ No → 体型は均整がとれている?
├─ Yes → 下垂体性低身長症
└─ No → 軟骨形成不全
“
学習チェックリスト
- [ ] 3種類の低身長症の原因を説明できる
- [ ] クレチン病の精神発達遅滞を覚えた
- [ ] 「均整あり/なし」で鑑別できる
- [ ] 各疾患の特徴を比較できる
#解剖学 #内分泌系 #国試対策







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