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毛細血管における有効濾過圧

毛細血管における有効濾過圧 – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

毛細血管では、血液と間質液の間で水分や物質の交換が行われています。この交換を理解する鍵が「有効濾過圧」と「膠質浸透圧」です。細動脈側では水分が血管外へ濾出し、細静脈側では再吸収されます。この記事では、毛細血管における物質交換のメカニズムを詳しく解説します。

詳しい解説

有効濾過圧の公式

有効濾過圧 = 血圧 − 膠質浸透圧(25mmHg)

この式により、水分が血管から出るか(濾過)、血管に戻るか(再吸収)が決まります。

膠質浸透圧とは

特徴 詳細
定義 血漿タンパク質によって生じる浸透圧
25mmHg
主な成分 アルブミン
作用 血管内に水分を引き寄せる力

毛細血管の各部位での圧力

部位 血圧 膠質浸透圧 有効濾過圧 結果
細動脈側 35mmHg 25mmHg +10mmHg 濾過(水分が出る)
中間 25mmHg 25mmHg 0mmHg 平衡
細静脈側 15mmHg 25mmHg -10mmHg 再吸収(水分が戻る)

水分移動のメカニズム

細動脈側(濾過):

  • 血圧(35mmHg)>膠質浸透圧(25mmHg)
  • 有効濾過圧 = +10mmHg
  • 水分が血管から間質へ濾出

細静脈側(再吸収):

  • 血圧(15mmHg)<膠質浸透圧(25mmHg)
  • 有効濾過圧 = -10mmHg
  • 水分が間質から血管へ再吸収

間質液の行方

行き先 割合
血管に再吸収 90%
毛細リンパ管に流入 10%

臨床的意義

浮腫の発生機序:

  • 血圧上昇→濾過過剰
  • 低アルブミン血症→膠質浸透圧低下→再吸収低下
  • リンパ管閉塞→間質液排出障害

絶対に覚えるべきポイント

  • 有効濾過圧 = 血圧 − 膠質浸透圧
  • 膠質浸透圧は約25mmHg(アルブミンが主)
  • 細動脈側:血圧35mmHg→濾過(水分が出る)
  • 細静脈側:血圧15mmHg→再吸収(水分が戻る)
  • 間質液の90%は血管に再吸収10%はリンパ管へ

一問一答

Q1. 有効濾過圧の公式は?

【答え】 A. 有効濾過圧 = 血圧 − 膠質浸透圧

この式で水分の移動方向が決まります。

Q2. 膠質浸透圧は何によって生じるか?

【答え】 A. 血漿タンパク質(主にアルブミン)

約25mmHgあり、血管内に水分を引き寄せます。

Q3. 膠質浸透圧は約何mmHgか?

【答え】 A. 約25mmHg

この値は毛細血管全体でほぼ一定です。

Q4. 細動脈側の毛細血管で何が起こるか?

【答え】 A. 濾過(水分が血管外へ出る)

血圧が膠質浸透圧より高いため、水分が濾出します。

Q5. 細静脈側の毛細血管で何が起こるか?

【答え】 A. 再吸収(水分が血管内へ戻る)

血圧が膠質浸透圧より低いため、水分が再吸収されます。

Q6. 間質液の何%がリンパ管に流入するか?

【答え】 A. 10%

残りの90%は血管に再吸収されます。

Q7. 細動脈側の血圧は約何mmHgか?

【答え】 A. 約35mmHg

膠質浸透圧25mmHgとの差である10mmHgが有効濾過圧です。

国家試験対策問題

問題1(選択問題)

膠質浸透圧を生じる主な物質はどれか。

a. グルコース

b. ナトリウム

c. アルブミン

d. 赤血球

【解答と解説】 正解:c

膠質浸透圧は血漿タンパク質、特にアルブミンによって生じます。約25mmHgあり、血管内に水分を引き寄せる力となります。

問題2(計算問題)

毛細血管の細動脈側で血圧が35mmHg、膠質浸透圧が25mmHgの場合、有効濾過圧は何mmHgか。

a. 60mmHg

b. 35mmHg

c. 25mmHg

d. 10mmHg

【解答と解説】 正解:d

有効濾過圧 = 血圧 − 膠質浸透圧 = 35 − 25 = 10mmHg

問題3(○×問題)

「毛細血管の細静脈側では水分の濾過が起こる」

【解答と解説】 正解:×

細静脈側は血圧(15mmHg)が膠質浸透圧(25mmHg)より低いため、濾過ではなく再吸収が起こります。

問題4(穴埋め問題)

間質液の(  )%は血管に再吸収され、(  )%は毛細リンパ管に流入する。

【解答と解説】 正解:90、10

大部分は血管に再吸収され、残りがリンパ系に流入します。

問題5(選択問題)

低アルブミン血症で浮腫が起こる理由として正しいのはどれか。

a. 血圧が上昇するため

b. 膠質浸透圧が上昇するため

c. 膠質浸透圧が低下して再吸収が減少するため

d. リンパ管が閉塞するため

【解答と解説】 正解:c

低アルブミン血症では膠質浸透圧が低下し、細静脈側での水分再吸収が減少するため、間質液が増加して浮腫が生じます。

まとめ

毛細血管の各部位での水分移動

部位 血圧 膠質浸透圧 有効濾過圧 結果
細動脈側 35mmHg 25mmHg +10mmHg 濾過
中間 25mmHg 25mmHg 0mmHg 平衡
細静脈側 15mmHg 25mmHg -10mmHg 再吸収

重要公式

  • 有効濾過圧 = 血圧 − 膠質浸透圧
  • 膠質浸透圧 ≒ 25mmHg

間質液の行方

  • 血管に再吸収:90%
  • リンパ管へ:10%

チェックリスト

  • [ ] 有効濾過圧の公式を覚えた
  • [ ] 膠質浸透圧の値と成因を覚えた
  • [ ] 細動脈側では濾過が起こることを覚えた
  • [ ] 細静脈側では再吸収が起こることを覚えた
  • [ ] 間質液の行方を覚えた

#解剖学 #循環器系 #国試対策

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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