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パーキンソン病

パーキンソン病 – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

パーキンソン病は黒質緻密部のドパミン作動性ニューロンが変性する進行性疾患です。線条体へのドパミン入力が低下することで、直接路の促進が弱まり間接路の抑制が強まり、運動減少性の症状(振戦、無動、筋固縮、姿勢反射障害)が出現します。国家試験で超頻出です。

詳しい解説

病態

項目 詳細
障害部位 黒質緻密部(SNc)
変性細胞 ドパミン作動性ニューロン
結果 線条体へのドパミン入力が低下
病理 レビー小体の出現

神経回路の変化

ステップ 変化
1 黒質緻密部から線条体へのドパミン入力が低下
2 直接路の促進が弱まる(D1受容体刺激↓)
3 間接路を介した抑制が強まる(D2受容体による抑制↓→間接路活性↑)
4 淡蒼球内節(GPi)の活動が増大
5 視床が過度に抑制される
結果 運動減少性症状の出現

パーキンソン病の4大症状

症状 英語 特徴
振戦 Tremor 安静時振戦、「丸薬まるめ運動」、動作開始で軽減
無動・寡動 Akinesia/Hypokinesia 動作開始の遅延、運動の振幅減少、仮面様顔貌、小声
筋固縮 Rigidity 鉛管現象、歯車様固縮
姿勢反射障害 Postural instability 前傾姿勢、小刻み歩行、すくみ足、突進歩行

各症状の詳細

振戦(Tremor)

項目 詳細
特徴 安静時振戦(4-6Hz)
典型例 丸薬まるめ運動(pill-rolling tremor)
特性 動作開始で一時的に軽減、安静時に再び出現

無動・寡動(Akinesia/Hypokinesia)

項目 詳細
特徴 運動開始の遅延、運動の振幅・速度の低下
症状 仮面様顔貌、小声(低音声)、小字症
影響 日常動作(歩行、ボタンかけなど)の遅延

筋固縮(Rigidity)

項目 詳細
鉛管現象 持続的な抵抗(鉛管を曲げるような感触)
歯車様固縮 カクカクとした抵抗
原因 筋緊張の持続的亢進

姿勢反射障害(Postural instability)

項目 詳細
姿勢 前傾、四肢屈曲姿勢
歩行 小刻み歩行、すくみ足、突進歩行
転倒リスク 高い(バランス障害による)

運動減少性疾患と運動亢進性疾患

分類 疾患 症状
運動減少性 パーキンソン病 無動、筋固縮
運動亢進性 ハンチントン病、ヘミバリスム、ジストニア 不随意運動

絶対に覚えるべきポイント

  • 黒質緻密部のドパミンニューロン変性
  • 4大症状:振戦・無動・筋固縮・姿勢反射障害
  • 運動減少性の基底核疾患
  • 安静時振戦が特徴(動作時に軽減)
  • ドパミン低下→直接路↓・間接路↑→視床抑制→運動減少

一問一答

Q1. パーキンソン病で障害される部位はどこか?

【答え】 A. 黒質緻密部(SNc)

黒質緻密部のドパミン作動性ニューロンが変性します。

Q2. パーキンソン病の4大症状を答えよ。

【答え】 A. 振戦、無動(寡動)、筋固縮、姿勢反射障害

いずれも運動減少性の症状です。

Q3. パーキンソン病の振戦の特徴は?

【答え】 A. 安静時振戦(動作開始で軽減)

「丸薬まるめ運動」が典型的で、安静時に目立ち動作時に軽減します。

Q4. 歯車様固縮とはどのような症状か?

【答え】 A. 他動運動時にカクカクとした抵抗を感じる筋固縮

筋緊張の持続的亢進による症状です。

Q5. パーキンソン病は運動減少性か運動亢進性か?

【答え】 A. 運動減少性

ドパミン低下により直接路が抑制され、運動が減少します。

Q6. パーキンソン病でドパミン投射が低下する先は?

【答え】 A. 線条体

黒質緻密部から線条体へのドパミン投射が低下します。

国家試験対策問題

問題1

パーキンソン病について正しいのはどれか。

a. 黒質網様部の変性が原因

b. 運動亢進性の症状が出現する

c. 企図振戦が特徴的である

d. 黒質緻密部のドパミンニューロンが変性する

e. 視床下核の変性が原因

【解答と解説】 正解:d

パーキンソン病は黒質緻密部のドパミン作動性ニューロンが変性し、運動減少性の症状が出現します。

問題2

パーキンソン病の4大症状に含まれないのはどれか。

a. 振戦

b. 無動

c. 筋固縮

d. 姿勢反射障害

e. 舞踏運動

【解答と解説】 正解:e

舞踏運動はハンチントン病でみられる運動亢進性の症状です。パーキンソン病の4大症状は振戦、無動、筋固縮、姿勢反射障害です。

問題3

パーキンソン病の振戦について正しいのはどれか。

a. 企図振戦である

b. 動作時に増強する

c. 安静時振戦である

d. 高頻度(10Hz以上)である

e. 小脳障害による

【解答と解説】 正解:c

パーキンソン病の振戦は安静時振戦(4-6Hz)が特徴で、動作開始で一時的に軽減します。

問題4

パーキンソン病の神経回路変化で正しいのはどれか。

a. 直接路の活動が増加する

b. 間接路の活動が減少する

c. 淡蒼球内節の活動が減少する

d. 視床が過度に抑制される

e. 視床下核の活動が減少する

【解答と解説】 正解:d

ドパミン低下により直接路が抑制され間接路が亢進し、GPiの活動が増加して視床が過度に抑制されます。

まとめ

パーキンソン病は黒質緻密部のドパミン作動性ニューロンが変性する進行性疾患です。線条体へのドパミン入力低下により、直接路が抑制され間接路が亢進し、視床が過度に抑制されて運動減少性の症状が出現します。4大症状は振戦(安静時)、無動・寡動、筋固縮(鉛管現象・歯車様固縮)、姿勢反射障害です。

#神経学 #神経系 #パーキンソン病

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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