側頭連合野 – 完全攻略ガイド
はじめに
側頭連合野は聴覚・言語・記憶・顔認識に関わる領域です。上側頭回、中側頭回、下側頭回、紡錘状回、海馬傍回など複数の領域があり、それぞれ異なる機能を担います。障害時の症状は国家試験で頻出です。
詳しい解説
側頭連合野の領域と機能
| 領域 | 略称 | 位置 | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| 上側頭回 | STG | 側頭葉上部 | 聴覚処理、言語理解 |
| 中側頭回 | MTG | 側頭葉中部 | 視覚・言語の統合 |
| 下側頭回 | ITG | 側頭葉下部 | 物体・顔認識 |
| 紡錘状回 | FG | 側頭葉内下部 | 顔認識 |
| 海馬傍回 | PHG | 側頭葉内側 | エピソード記憶、空間認識 |
上側頭回(STG)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 側頭葉の上部 |
| 含む構造 | 一次聴覚野(ヘシュル回)、ウェルニッケ野 |
| 機能 | 聴覚情報の処理と統合、言語の意味理解 |
| 障害時 | ウェルニッケ失語(感覚性失語症):言葉の意味理解が困難、流暢だが意味不明な発話 |
中側頭回(MTG)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 側頭葉の中部 |
| 機能 | 視覚情報の統合、言語処理、概念的理解 |
| 障害時 | 物体や出来事の認識困難、言語処理・記憶に影響 |
下側頭回(ITG)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 側頭葉の下部 |
| 機能 | 物体認識、顔認識、形・色・複雑な視覚パターンの認識 |
| 障害時 | 視覚失認、相貌失認(顔認識障害) |
紡錘状回(FG)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 側頭葉の内下部 |
| 機能 | 顔認識に特化、細かい顔の特徴の識別 |
| 障害時 | 相貌失認:自分や家族の顔を認識できなくなる |
海馬傍回(PHG)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 側頭葉の内側 |
| 機能 | エピソード記憶、空間認識、場所・環境の記憶、ナビゲーション |
| 障害時 | 過去の出来事を思い出すことが困難 |
障害時の症状まとめ
| 障害部位 | 主な症状 |
|---|---|
| 上側頭回 | ウェルニッケ失語 |
| 下側頭回・紡錘状回 | 視覚失認、相貌失認 |
| 海馬傍回 | エピソード記憶障害 |
絶対に覚えるべきポイント
- STG(上側頭回)=聴覚野、ウェルニッケ野=言語理解
- ITG(下側頭回)=物体・顔認識
- FG(紡錘状回)=顔認識(相貌失認の原因)
- PHG(海馬傍回)=エピソード記憶、空間認識
- 相貌失認=紡錘状回・下側頭回の障害
一問一答
Q1. ウェルニッケ野はどの領域に含まれるか?
【答え】 A. 上側頭回(STG)
上側頭回には一次聴覚野とウェルニッケ野が含まれ、言語理解に関与します。
Q2. 相貌失認の原因となる障害部位は?
【答え】 A. 紡錘状回(FG)または下側頭回(ITG)
紡錘状回は顔認識に特化しており、障害されると顔の識別ができなくなります。
Q3. エピソード記憶に関与する領域はどこか?
【答え】 A. 海馬傍回(PHG)
海馬傍回は過去の出来事の記憶や空間認識に関与します。
Q4. 下側頭回(ITG)の主な機能は?
【答え】 A. 物体認識、顔認識
形や色、複雑な視覚パターンを認識し、物体や顔の識別を助けます。
Q5. 上側頭回の障害で起こる失語症は?
【答え】 A. ウェルニッケ失語(感覚性失語症)
言葉の意味理解が困難になり、流暢だが意味不明な発話(ジャーゴン)がみられます。
Q6. 紡錘状回の位置はどこか?
【答え】 A. 側頭葉の内下部
側頭葉と後頭葉の境界付近に位置し、顔認識に特化しています。
国家試験対策問題
問題1
相貌失認の原因となる障害部位はどれか。
a. 上側頭回
b. 中側頭回
c. 紡錘状回
d. 海馬傍回
e. 角回
【解答と解説】 正解:c
紡錘状回は顔認識に特化した領域で、障害されると相貌失認(顔認識障害)が生じます。
問題2
側頭連合野について正しいのはどれか。
a. 上側頭回は物体認識を担う
b. 下側頭回は言語理解を担う
c. 紡錘状回は聴覚処理を担う
d. 海馬傍回はエピソード記憶を担う
e. 中側頭回は顔認識に特化する
【解答と解説】 正解:d
海馬傍回はエピソード記憶や空間認識に関与します。上側頭回は言語理解、下側頭回・紡錘状回は物体・顔認識を担います。
問題3
ウェルニッケ野が存在する領域はどこか。
a. 下前頭回
b. 上側頭回
c. 下側頭回
d. 角回
e. 紡錘状回
【解答と解説】 正解:b
ウェルニッケ野は上側頭回後部に位置し、言語理解(感覚性言語中枢)を担います。下前頭回にはブローカ野があります。
問題4
側頭連合野の障害と症状の組み合わせで正しいのはどれか。
a. 上側頭回 – 相貌失認
b. 下側頭回 – ウェルニッケ失語
c. 紡錘状回 – 相貌失認
d. 海馬傍回 – 視覚失認
e. 中側頭回 – エピソード記憶障害
【解答と解説】 正解:c
紡錘状回の障害では相貌失認が生じます。上側頭回障害でウェルニッケ失語、海馬傍回障害でエピソード記憶障害が起こります。
まとめ
側頭連合野は聴覚・言語・記憶・顔認識に関わる重要な領域です。上側頭回(STG)には聴覚野とウェルニッケ野があり言語理解を担います。下側頭回(ITG)と紡錘状回(FG)は物体・顔認識に関与し、障害されると視覚失認や相貌失認が生じます。海馬傍回(PHG)はエピソード記憶と空間認識に関与します。
#解剖学 #神経系 #側頭連合野







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