テタニー – 完全攻略ガイド
はじめに
テタニーは低カルシウム血症によって引き起こされる筋の過剰収縮で、「助産婦様手」という特徴的な症状を呈します。発症メカニズムを理解することで、副甲状腺機能低下症やアルカローシスとの関連も見えてきます。国家試験でも頻出のテーマです!
詳しい解説
テタニーとは
四肢遠位筋に強い拘縮を起こし、手足の屈曲位を呈する(助産婦様手)。
副甲状腺機能低下症による低カルシウム血症で生じる。
発症メカニズム(国試頻出!)
低カルシウム血症による神経興奮性亢進
Ca²⁺の濃度が低くなると、Na⁺チャネルの開口率が上昇し、正常の静止膜電位から少し脱分極するだけで閾値に達して活動電位を発生するようになります。
この機序により低カルシウム血症では、末梢神経の興奮性が過度に高まり、筋の過剰な収縮を引き起こします。
テタニーの原因
低カルシウム血症
- 副甲状腺機能低下症:パラソルモン分泌低下
- ビタミンD欠乏:腸管からのCa吸収低下
アルカローシス
カルシウムは血液で遊離して存在しているものの他、アルブミンと結合しているものも存在します。
アルカローシスになると:
- 水素イオン濃度が低下
- アルブミンが水素イオンを放出
- 代わりにカルシウムイオンと結合
- 血中の遊離カルシウムイオンが減少
- テタニーを誘発
特徴的な症状
- 助産婦様手:手の屈曲位
- クボステック徴候:顔面神経の過敏性
- トルソー徴候:血圧計で上腕を圧迫すると助産婦様手が出現
絶対に覚えるべきポイント
- テタニー = 低カルシウム血症 = 神経興奮性亢進
- 原因:副甲状腺機能低下症、ビタミンD欠乏、アルカローシス
- 症状:助産婦様手
- アルカローシスでは遊離Ca²⁺が減少(アルブミンとの結合増加)
- 低Ca²⁺ → Na⁺チャネル開口率上昇 → 興奮性亢進
一問一答(5問)
Q1. テタニーの特徴的な手の症状は?
【答え】 A. 助産婦様手
手足の屈曲位を呈します。
Q2. テタニーの原因となる血中イオンの異常は?
【答え】 A. 低カルシウム血症
血中Ca²⁺濃度の低下が原因です。
Q3. 低カルシウム血症でテタニーが起こるメカニズムは?
【答え】 A. Ca²⁺低下によりNa⁺チャネル開口率が上昇し、神経興奮性が亢進するため
少しの刺激で活動電位が発生しやすくなります。
Q4. アルカローシスでテタニーが起こる理由は?
【答え】 A. アルブミンがCa²⁺と結合し、遊離Ca²⁺が減少するため
総Ca濃度は正常でも、遊離Ca²⁺が減少します。
Q5. 副甲状腺機能低下症でテタニーが起こる理由は?
【答え】 A. パラソルモン分泌低下により血中Ca²⁺が低下するため
パラソルモンは血中Ca²⁺を上昇させるホルモンです。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
テタニーの原因として正しいのはどれか。2つ選べ。
a) 高カルシウム血症
b) 低カルシウム血症
c) アシドーシス
d) アルカローシス
e) 副甲状腺機能亢進症
【解答と解説】 正解:b、d
テタニーは低カルシウム血症で起こります。アルカローシスでは遊離Ca²⁺が減少してテタニーを誘発します。
問題2(○×問題)
低カルシウム血症では末梢神経の興奮性が低下する。
【解答と解説】 正解:×
低カルシウム血症ではNa⁺チャネルの開口率が上昇し、末梢神経の興奮性が亢進します。これがテタニーの原因です。
問題3(選択問題)
テタニーの症状として正しいのはどれか。
a) 弛緩性麻痺
b) 助産婦様手
c) 筋萎縮
d) 痙性麻痺
【解答と解説】 正解:b
テタニーでは四肢遠位筋の過剰収縮により、助産婦様手という特徴的な手の形を呈します。
問題4(穴埋め問題)
テタニーは( )血症により起こり、( )機能低下症や( )が原因となる。症状として( )様手が特徴的である。
【解答と解説】 正解:低カルシウム、副甲状腺、アルカローシス、助産婦
テタニーの原因と症状の基本です。
まとめ
テタニーの発症メカニズム
“
低カルシウム血症
↓
Na⁺チャネル開口率上昇
↓
静止膜電位から少しの脱分極で活動電位発生
↓
末梢神経の興奮性亢進
↓
筋の過剰収縮
↓
テタニー(助産婦様手)
“
テタニーの原因
| 原因 | メカニズム |
|---|---|
| 副甲状腺機能低下症 | パラソルモン低下 → Ca²⁺低下 |
| ビタミンD欠乏 | Ca吸収低下 → Ca²⁺低下 |
| アルカローシス | アルブミンがCa²⁺と結合 → 遊離Ca²⁺低下 |
学習チェックリスト
- [ ] テタニーの症状(助産婦様手)を覚えた
- [ ] 低Ca²⁺による神経興奮性亢進のメカニズムを理解した
- [ ] アルカローシスとの関係を説明できる
- [ ] 副甲状腺機能低下症との関係を理解した
#解剖学 #内分泌系 #国試対策







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