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カルシウム代謝

カルシウム代謝 – 完全攻略ガイド

目次

はじめに

カルシウムは骨の構成成分であるだけでなく、筋収縮、神経伝達、血液凝固など多くの生理機能に関与する重要なミネラルです。1日のカルシウム出納とホルモンによる調節機構を理解しましょう。国家試験でも頻出のテーマです!


詳しい解説

カルシウムの1日の出納

腸管での動き

過程 備考
食事からのCa 1000mg 1日の摂取量
腸管での吸収 300mg ビタミンDが促進
胆汁排泄 200mg 消化液への分泌
腸管での再吸収 50mg 一部は再吸収
便による排泄 850mg 吸収されなかった分

骨での動き

過程 関与するホルモン
骨形成 500mg カルシトニン(促進)
骨吸収 500mg パラソルモン(促進)

骨は常にリモデリング(再構築)が行われており、1日約500mgのカルシウムが骨と血液の間で交換されています。

腎臓での動き

過程 関与するホルモン
濾過
再吸収 パラソルモン(促進)、カルシトニン(抑制)
尿中排泄 150mg

血漿Ca濃度の正常値

10mg/dl(約2.5mmol/L)

この値は厳密に維持されており、少しでも変動すると様々な症状が現れます。

ホルモンによる調節

ホルモン 分泌部位 血中Ca濃度への作用 機序
パラソルモン 上皮小体 上昇 骨吸収促進、腎での再吸収促進
カルシトニン 甲状腺(傍濾胞細胞) 低下 骨形成促進、腎での再吸収抑制

絶対に覚えるべきポイント

  • 血漿Ca濃度の正常値 = 10mg/dl
  • パラソルモン = Ca²⁺上昇 = 骨吸収促進 + 腎再吸収促進
  • カルシトニン = Ca²⁺低下 = 骨形成促進 + 腎再吸収抑制
  • ビタミンD = 腸管でのCa吸収を促進
  • 骨形成と骨吸収は1日約500mgずつ

一問一答(6問)

Q1. 血漿カルシウム濃度の正常値は?

【答え】 A. 10mg/dl

この値を維持するために複数のホルモンが働いています。


Q2. 腸管でのカルシウム吸収を促進するのは何か?

【答え】 A. ビタミンD

活性型ビタミンDが小腸でのCa吸収を促進します。


Q3. 血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンは何か?

【答え】 A. パラソルモン

骨吸収促進と腎での再吸収促進により血中Ca濃度を上昇させます。


Q4. パラソルモンの骨への作用は?

【答え】 A. 骨吸収促進

骨からカルシウムを血中に放出させます。


Q5. カルシトニンの腎臓への作用は?

【答え】 A. カルシウム再吸収の抑制(排泄促進)

腎臓からのCa排泄を増やし、血中Ca濃度を低下させます。


Q6. 1日の尿中カルシウム排泄量はおよそどのくらいか?

【答え】 A. 150mg

食事から1000mg摂取し、便から850mg、尿から150mg排泄されます。


国家試験対策問題(4問)

問題1(選択問題)

カルシウム代謝について正しいのはどれか。

a) パラソルモンは骨形成を促進する

b) カルシトニンは血中Ca濃度を上昇させる

c) ビタミンDは腸管でのCa吸収を促進する

d) 血漿Ca濃度の正常値は20mg/dlである

【解答と解説】 正解:c

ビタミンDは腸管でのCa吸収を促進します。パラソルモンは骨吸収を促進、カルシトニンは血中Ca濃度を低下、正常値は10mg/dlです。


問題2(○×問題)

パラソルモンとカルシトニンは血中カルシウム濃度に対して同じ作用をもつ。

【解答と解説】 正解:×

パラソルモンは血中Ca濃度を上昇させ、カルシトニンは低下させます。両者は拮抗的に作用します。


問題3(選択問題)

血中カルシウム濃度が低下した時に分泌が増加するホルモンはどれか。

a) カルシトニン

b) パラソルモン

c) インスリン

d) グルカゴン

【解答と解説】 正解:b

血中Ca濃度が低下するとパラソルモンの分泌が増加し、骨吸収と腎再吸収を促進して血中Ca濃度を上昇させます。


問題4(穴埋め問題)

カルシウムは腸管から(  )の作用により吸収される。血中Ca濃度が低下すると(  )の分泌が増加し、骨(  )を促進する。

【解答と解説】 正解:ビタミンD、パラソルモン、吸収

カルシウム代謝の基本的な調節機構です。


まとめ

カルシウムの1日出納

食事 1000mg

腸管吸収 300mg(ビタミンD促進)

血漿Ca(10mg/dl)

↓ ↓

骨形成 500mg 腎濾過

骨吸収 500mg 再吸収(パラソルモン促進)

↓ ↓

バランス維持 尿排泄 150mg

ホルモンによる調節まとめ

ホルモン 血中Ca 骨への作用 腎への作用
パラソルモン 上昇 骨吸収促進 再吸収促進
カルシトニン 低下 骨形成促進 再吸収抑制
ビタミンD 上昇

学習チェックリスト

  • [ ] 血漿Ca正常値(10mg/dl)を覚えた
  • [ ] パラソルモンとカルシトニンの作用を区別できる
  • [ ] ビタミンDの役割を理解した
  • [ ] 1日のCa出納の概要を説明できる

#解剖学 #内分泌系 #国試対策

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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