下垂体の発生 – 完全攻略ガイド
はじめに
下垂体は前葉と後葉で発生由来が全く異なります。この違いを理解することで、なぜ前葉と後葉で分泌するホルモンや分泌機構が異なるのかが理解できます。国家試験では超頻出のテーマです!
詳しい解説
下垂体の発生由来
| 部位 | 発生由来 | 組織 |
|---|---|---|
| 下垂体前葉 | 口窩の天井が陥没したラトケ嚢由来 | 上皮組織 |
| 下垂体後葉 | 間脳の底部が突出して延びたもの | 神経組織 |
発生過程の詳細
胎生3週
- 頭屈が形成される
- 口咽頭膜の位置に口窩が形成される
胎生4週以降
- 第三脳室から間脳の底部が突出(漏斗突起)
- 口窩(原始口腔)の天井が陥没し「ラトケ嚢」となる
その後の発達
- ラトケ嚢がちぎれて内部に埋もれる
- 蝶形骨のトルコ鞍内に蝶形骨洞とともに収まる
- 前葉と後葉が形成される
発生由来の違いによる特徴
| 特徴 | 下垂体前葉 | 下垂体後葉 |
|---|---|---|
| 発生由来 | ラトケ嚢(口窩) | 間脳 |
| 組織 | 上皮組織 | 神経組織 |
| ホルモン分泌 | 自ら産生・分泌 | 視床下部で産生されたホルモンを貯蔵・放出 |
| 調節 | 視床下部ホルモンによる | 神経性調節 |
なぜ発生由来が重要か?
- 前葉は上皮組織由来 → 内分泌細胞がホルモンを産生・分泌
- 後葉は神経組織由来 → 視床下部の神経細胞の軸索終末として機能し、視床下部で産生されたホルモン(バソプレッシン、オキシトシン)を貯蔵・放出する
絶対に覚えるべきポイント
- 下垂体前葉 = ラトケ嚢由来 = 上皮組織
- 下垂体後葉 = 間脳由来 = 神経組織
- ラトケ嚢 = 口窩の天井が陥没したもの
- 下垂体は蝶形骨のトルコ鞍内に存在
- 発生由来の違いが分泌機構の違いに関係
一問一答(5問)
Q1. 下垂体前葉の発生由来は何か?
【答え】 A. ラトケ嚢(口窩の天井が陥没したもの)
ラトケ嚢は上皮組織由来で、下垂体前葉を形成します。
Q2. 下垂体後葉の発生由来は何か?
【答え】 A. 間脳の底部が突出したもの
間脳由来のため、下垂体後葉は神経組織でできています。
Q3. 下垂体前葉は何組織でできているか?
【答え】 A. 上皮組織
ラトケ嚢(口窩)由来のため、上皮組織です。
Q4. 下垂体が収まっている骨のくぼみを何というか?
【答え】 A. トルコ鞍
蝶形骨のトルコ鞍内に下垂体が収まっています。
Q5. ラトケ嚢が形成されるのは胎生何週か?
【答え】 A. 胎生4週以降
胎生4週以降に口窩の天井が陥没してラトケ嚢が形成されます。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
下垂体の発生について正しいのはどれか。
a) 前葉は神経組織由来である
b) 後葉はラトケ嚢由来である
c) 前葉は間脳由来である
d) 後葉は神経組織由来である
【解答と解説】 正解:d
下垂体後葉は間脳の底部が突出したもので、神経組織由来です。前葉はラトケ嚢由来で上皮組織です。
問題2(○×問題)
下垂体前葉と後葉は同じ発生由来である。
【解答と解説】 正解:×
前葉はラトケ嚢(口窩)由来の上皮組織、後葉は間脳由来の神経組織で、発生由来が異なります。
問題3(選択問題)
ラトケ嚢について正しいのはどれか。
a) 間脳から発生する
b) 下垂体後葉を形成する
c) 口窩の天井が陥没したものである
d) 神経組織から構成される
【解答と解説】 正解:c
ラトケ嚢は口窩(原始口腔)の天井が陥没したもので、下垂体前葉を形成します。
問題4(穴埋め問題)
下垂体前葉は( )由来の( )組織であり、下垂体後葉は( )由来の( )組織である。
【解答と解説】 正解:ラトケ嚢、上皮、間脳、神経
この発生由来の違いが、前葉と後葉の機能の違いに関係しています。
まとめ
下垂体の発生まとめ
| 項目 | 下垂体前葉 | 下垂体後葉 |
|---|---|---|
| 発生由来 | ラトケ嚢(口窩) | 間脳(漏斗突起) |
| 組織 | 上皮組織 | 神経組織 |
| 胚葉 | 外胚葉(表皮由来) | 外胚葉(神経管由来) |
| 特徴 | ホルモンを産生・分泌 | ホルモンを貯蔵・放出 |
発生過程の流れ
“
胎生3週:頭屈形成、口窩形成
↓
胎生4週:間脳底部が突出(漏斗突起)
口窩天井が陥没(ラトケ嚢)
↓
その後:ラトケ嚢がちぎれて埋もれる
トルコ鞍内に収まる
前葉・後葉が完成
“
学習チェックリスト
- [ ] 前葉と後葉の発生由来を区別できる
- [ ] ラトケ嚢が何かを説明できる
- [ ] トルコ鞍の位置を理解した
- [ ] 発生由来と機能の関係を説明できる
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