ホルモンの分類 – 完全攻略ガイド
はじめに
ホルモンは化学的性質によって大きく分類され、その分類によって作用機序が全く異なります。「脂溶性か水溶性か」という視点は、ホルモンの働きを理解する上で最も重要な基礎知識です。国家試験では超頻出テーマなので、確実に押さえましょう!
詳しい解説
ホルモンの化学的分類
ホルモンは大きく分けて脂溶性ホルモンと水溶性ホルモンに分類されます。
脂溶性ホルモン
1. ステロイドホルモン
- 性ホルモン:アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン
- 副腎皮質ホルモン:アルドステロン、コルチゾール、副腎アンドロゲン
2. アミン類(甲状腺ホルモン)
- サイロキシン(T4)
- トリヨードサイロニン(T3)
水溶性ホルモン
1. アミン類(副腎髄質ホルモン)
- カテコールアミン:アドレナリン、ノルアドレナリン
2. ペプチドホルモン
- その他ほとんどのホルモン(インスリン、成長ホルモンなど)
脂溶性と水溶性の違い
| 特性 | 脂溶性ホルモン | 水溶性ホルモン |
|---|---|---|
| 受容体の位置 | 細胞内(核内受容体) | 細胞膜上 |
| 効果の発現 | 比較的ゆっくり | 速やか |
| 効果の持続 | 持続する | 比較的早く消失 |
なぜこのような違いが生まれるのか?
細胞膜は「脂質二重層」でできています。つまり油が主成分です。
- 脂溶性ホルモン:細胞膜を通過できる → 細胞内の受容体に結合 → 遺伝子発現を調節 → 効果がゆっくり、長く続く
- 水溶性ホルモン:細胞膜を通過できない → 細胞膜上の受容体に結合 → セカンドメッセンジャーを介して作用 → 効果が速く、短い
絶対に覚えるべきポイント
最重要の覚え方:
脂溶性ホルモン = ステロイドホルモン + 甲状腺ホルモン
それ以外は水溶性ホルモン
- アミン類は2種類あり、甲状腺ホルモンは脂溶性、カテコールアミンは水溶性
- 脂溶性 = 細胞内受容体 = 効果がゆっくり・長い
- 水溶性 = 細胞膜上受容体 = 効果が速い・短い
一問一答(6問)
Q1. ステロイドホルモンは脂溶性、水溶性のどちらか?
【答え】 A. 脂溶性
ステロイドホルモンはコレステロールから合成され、脂溶性です。
Q2. 甲状腺ホルモン(T3、T4)は脂溶性、水溶性のどちらか?
【答え】 A. 脂溶性
甲状腺ホルモンはアミン類ですが、脂溶性ホルモンに分類されます。
Q3. カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)は脂溶性、水溶性のどちらか?
【答え】 A. 水溶性
同じアミン類でも、カテコールアミンは水溶性に分類されます。
Q4. 脂溶性ホルモンの受容体はどこに存在するか?
【答え】 A. 細胞内(核内受容体)
脂溶性ホルモンは細胞膜を通過できるため、受容体は細胞内に存在します。
Q5. 水溶性ホルモンの効果発現は速いか遅いか?
【答え】 A. 速い
水溶性ホルモンはセカンドメッセンジャーを介して速やかに効果を発現します。
Q6. インスリンは脂溶性、水溶性のどちらか?
【答え】 A. 水溶性
インスリンはペプチドホルモンであり、水溶性に分類されます。
国家試験対策問題(4問)
問題1(選択問題)
脂溶性ホルモンはどれか。2つ選べ。
a) インスリン
b) コルチゾール
c) アドレナリン
d) エストロゲン
e) 成長ホルモン
【解答と解説】 正解:b、d
コルチゾールは副腎皮質ホルモン(ステロイド)、エストロゲンは性ホルモン(ステロイド)で、どちらも脂溶性です。インスリンと成長ホルモンはペプチドホルモン、アドレナリンはカテコールアミンで水溶性です。
問題2(○×問題)
甲状腺ホルモンはアミン類であるため、水溶性ホルモンに分類される。
【解答と解説】 正解:×
甲状腺ホルモンはアミン類ですが、脂溶性ホルモンに分類されます。これは例外として必ず覚えましょう。
問題3(選択問題)
水溶性ホルモンの特徴として正しいのはどれか。
a) 受容体は細胞内に存在する
b) 効果の発現は比較的ゆっくりである
c) 効果は比較的早く消失する
d) 細胞膜を通過して作用する
【解答と解説】 正解:c
水溶性ホルモンは細胞膜を通過できないため、細胞膜上の受容体に結合し、効果の発現は速やかですが、効果は比較的早く消失します。
問題4(穴埋め問題)
ホルモンの化学的分類において、ステロイドホルモンと( )ホルモンが脂溶性ホルモンに分類され、ペプチドホルモンと( )が水溶性ホルモンに分類される。
【解答と解説】 正解:甲状腺、カテコールアミン
脂溶性はステロイドホルモンと甲状腺ホルモン、水溶性はペプチドホルモンとカテコールアミンです。
まとめ
ホルモンの分類一覧表
| 分類 | 溶解性 | 代表的なホルモン |
|---|---|---|
| ステロイドホルモン | 脂溶性 | 性ホルモン、副腎皮質ホルモン |
| アミン類(甲状腺) | 脂溶性 | T3、T4 |
| アミン類(副腎髄質) | 水溶性 | アドレナリン、ノルアドレナリン |
| ペプチドホルモン | 水溶性 | インスリン、成長ホルモンなど |
学習チェックリスト
- [ ] 脂溶性ホルモン = ステロイド + 甲状腺ホルモンを覚えた
- [ ] 脂溶性と水溶性で受容体の位置が違うことを理解した
- [ ] 効果発現の速さと持続時間の違いを説明できる
- [ ] アミン類が甲状腺とカテコールアミンで溶解性が異なることを覚えた
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