卵巣と卵胞・黄体 – 完全攻略ガイド
はじめに
卵巣には種々の発達段階の卵胞が存在します。最も成熟したグラーフ卵胞より腹腔に排卵が起こり、残った顆粒膜や卵胞膜は黄体となります。この記事では、卵胞の発育過程と黄体の形成について詳しく解説します。
詳しい解説
卵胞の発育段階
① 原始卵胞
- 卵胞上皮細胞が一層で扁平
- 待機状態
- 出生時より存在
② 二次卵胞
- 卵胞上皮が重層となり顆粒層となる
③ 胞状卵胞
- 顆粒層の外側に卵胞膜が形成
- 内部に卵胞腔ができる
- エストロゲンを産生
④ グラーフ卵胞(成熟卵胞)
- 排卵直前の最も成熟した卵胞
- 大量のエストロゲンを分泌
グラーフ卵胞の構造
外側から内側へ:
- 卵胞膜
- 外卵胞膜(膠原線維に富む)
- 内卵胞膜(莢膜細胞)
- 顆粒層
- 卵胞腔(卵胞液で満たされる)
- 卵丘と卵母細胞
排卵と黄体形成
④’ 排卵後
排卵後、卵胞膜と顆粒膜が残ります。
⑤ 黄体
- 排卵後、卵胞は黄体に変化する
- 顆粒層や卵胞膜が黄体細胞となる
- プロゲステロンを分泌
⑥ 白体
- 排卵後、受精着床しない場合
- 黄体は10〜12日で退化し白体となる
卵胞の組織学的特徴
| 卵胞 | 卵胞上皮 | 特徴 |
|---|---|---|
| 原始卵胞 | 一層で扁平 | 待機状態 |
| 一次卵胞 | 立方化 | 成長開始 |
| 二次卵胞 | 重層化(顆粒層) | 卵胞膜形成 |
| 胞状卵胞 | 顆粒層+卵胞腔 | エストロゲン産生 |
| グラーフ卵胞 | 成熟 | 大量エストロゲン |
絶対に覚えるべきポイント
- 原始卵胞: 一層扁平上皮、出生時より存在
- 顆粒層: 卵胞上皮細胞が重層化したもの
- グラーフ卵胞: 排卵直前、大量エストロゲン分泌
- 黄体: 排卵後形成、プロゲステロン分泌
- 白体: 黄体が10〜12日で退化
一問一答
Q1. 原始卵胞の卵胞上皮細胞はどのような形態か?
【答え】 A. 一層で扁平
原始卵胞は卵胞上皮細胞が一層で扁平な状態で待機しています。
Q2. 卵胞上皮細胞が重層化したものを何というか?
【答え】 A. 顆粒層
二次卵胞では卵胞上皮細胞が重層化して顆粒層を形成します。
Q3. グラーフ卵胞が分泌するホルモンは何か?
【答え】 A. エストロゲン(大量に分泌)
グラーフ卵胞は排卵直前に大量のエストロゲンを分泌します。
Q4. 黄体が分泌するホルモンは何か?
【答え】 A. プロゲステロン
黄体はプロゲステロンを分泌し、子宮内膜を分泌期に変化させます。
Q5. 黄体が退化した構造を何というか?
【答え】 A. 白体
受精着床しない場合、黄体は10〜12日で退化して白体となります。
Q6. 胞状卵胞の内部にできる空間を何というか?
【答え】 A. 卵胞腔
卵胞腔は卵胞液で満たされ、エストロゲンを含みます。
国家試験対策問題
問題1(選択問題)
グラーフ卵胞について正しいものはどれか。
a) プロゲステロンを大量に分泌する
b) 排卵後に形成される
c) 排卵直前の成熟卵胞である
d) 原始卵胞とも呼ばれる
【解答と解説】 正解:c
グラーフ卵胞は排卵直前の最も成熟した卵胞で、エストロゲンを大量に分泌します。
問題2(○×問題)
顆粒層は卵胞上皮細胞が一層扁平化したものである。
【解答と解説】 正解:×
顆粒層は卵胞上皮細胞が重層化したものです。一層扁平なのは原始卵胞です。
問題3(穴埋め問題)
排卵後、卵胞は( )となり( )を分泌する。受精着床しないと( )日で( )となる。
【解答と解説】 正解:黄体、プロゲステロン、10〜12、白体
黄体はプロゲステロンを分泌し、妊娠しないと白体に退化します。
問題4(選択問題)
卵胞膜が形成される段階はどれか。
a) 原始卵胞
b) 一次卵胞
c) 二次卵胞
d) 原始卵胞
【解答と解説】 正解:c
二次卵胞では顆粒層の外側に卵胞膜が形成されます。
まとめ
卵胞の発育と変化
| 段階 | 構造 | 分泌ホルモン |
|---|---|---|
| 原始卵胞 | 一層扁平上皮 | – |
| 二次卵胞 | 顆粒層+卵胞膜 | – |
| 胞状卵胞 | 卵胞腔形成 | エストロゲン |
| グラーフ卵胞 | 成熟 | 大量エストロゲン |
| 黄体 | 排卵後 | プロゲステロン |
| 白体 | 退化 | – |
確認チェックリスト
- [ ] 卵胞の発育段階を説明できる
- [ ] 顆粒層の形成過程を述べられる
- [ ] グラーフ卵胞と黄体の違いを説明できる
- [ ] 各段階で分泌されるホルモンを答えられる
#解剖学 #生殖器系 #国試対策







コメント