各血管の特徴まとめ – 完全攻略ガイド
はじめに
血管の種類と特徴を一覧で整理することで、解剖学と生理学の両方の視点から理解を深めることができます。「弾性動脈」「筋性動脈」は構造的(解剖学的)名称、「抵抗血管」「交換血管」「容量血管」は機能的(生理学的)名称です。この記事では、これらを体系的にまとめます。
詳しい解説
血管の種類と特徴一覧
| 血管 | 構造的名称 | 機能的名称 | 直径 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 大動脈 | 弾性動脈 | – | 2.5cm | 中膜に弾性線維が豊富 |
| 中動脈 | 筋性動脈 | – | 4mm | 中膜に平滑筋が豊富 |
| 細動脈 | – | 抵抗血管 | 30μm | 血管収縮神経支配が豊富、血管抵抗が大きい |
| 毛細血管 | – | 交換血管 | 8μm | 中膜(平滑筋層)がない、単層扁平上皮の内皮細胞 |
| 静脈 | – | 容量血管 | 様々 | 壁は薄く、伸展しやすい。血液の6割は体静脈系に蓄えられている。弁がある |
血管内の血圧
血管の種類によって、内部の圧力が大きく異なります。
| 血管 | 内圧(mmHg) |
|---|---|
| 大動脈 | 100(120/80) |
| 中動脈 | 95(110/85) |
| 細動脈 | 50 |
| 毛細血管 | 35〜15 |
| 静脈 | 10以下 |
構造的名称と機能的名称
| 分類 | 名称 | 該当血管 |
|---|---|---|
| 構造的名称(解剖学) | 弾性動脈 | 大動脈 |
| 筋性動脈 | 中動脈 | |
| 機能的名称(生理学) | 抵抗血管 | 細動脈 |
| 交換血管 | 毛細血管 | |
| 容量血管 | 静脈 |
各血管の機能的特徴
弾性動脈(大動脈):
- 心臓からの拍出による圧変動を緩衝(Windkessel効果)
- 弾性線維が拡張・収縮して血流を平滑化
筋性動脈(中動脈):
- 平滑筋の収縮・弛緩により血管径を調節
- 臓器への血流配分を制御
抵抗血管(細動脈):
- 末梢血管抵抗の主要な部位
- 血圧調節の重要な役割
交換血管(毛細血管):
- ガス・栄養素・老廃物の交換
- 1層の内皮のみで透過性が高い
容量血管(静脈):
- 全血液の60%を蓄える
- 循環血液量の調節に関与
絶対に覚えるべきポイント
- 弾性動脈・筋性動脈は構造の名称(解剖学)
- 抵抗血管・交換血管・容量血管は機能の名称(生理学)
- 細動脈で血圧が大きく低下する(抵抗血管)
- 毛細血管の直径は約8μm(赤血球がギリギリ通過)
- 静脈に全血液の60%が存在(容量血管)
一問一答
Q1. 弾性動脈と筋性動脈の違いは?
【答え】 A. 弾性動脈は弾性線維が豊富、筋性動脈は平滑筋が主体
大動脈は弾性動脈、中動脈は筋性動脈に分類されます。
Q2. 抵抗血管とはどの血管か?
【答え】 A. 細動脈
細動脈は血管抵抗が特に大きく、血圧調節の重要な部位です。
Q3. 交換血管とはどの血管か?
【答え】 A. 毛細血管
毛細血管で酸素・栄養素・老廃物の交換が行われます。
Q4. 容量血管とはどの血管か?
【答え】 A. 静脈
静脈は全血液の60%を蓄え、容量血管と呼ばれます。
Q5. 毛細血管の直径はどのくらいか?
【答え】 A. 約8μm
赤血球(直径約7〜8μm)がギリギリ通過できるサイズです。
Q6. 細動脈の血圧は約何mmHgか?
【答え】 A. 約50mmHg
大動脈の約100mmHgから細動脈で約50mmHgまで低下します。
Q7. 構造的名称と機能的名称はそれぞれどの教科書に載っているか?
【答え】 A. 構造的名称は解剖学、機能的名称は生理学
両方の視点で学ぶことで理解が深まります。
国家試験対策問題
問題1(選択問題)
末梢血管抵抗が最も大きい血管はどれか。
a. 大動脈
b. 中動脈
c. 細動脈
d. 毛細血管
【解答と解説】 正解:c
細動脈は抵抗血管と呼ばれ、末梢血管抵抗の主要な部位です。ここで血圧が大きく低下します。
問題2(選択問題)
毛細血管について正しいのはどれか。
a. 直径は約30μmである
b. 中膜に平滑筋がある
c. 機能的名称は交換血管である
d. 血圧は約50mmHgである
【解答と解説】 正解:c
毛細血管は交換血管と呼ばれ、直径は約8μm、中膜がなく、血圧は35〜15mmHgです。
問題3(○×問題)
「弾性動脈は生理学的な名称である」
【解答と解説】 正解:×
弾性動脈・筋性動脈は構造に基づく解剖学的名称です。抵抗血管・交換血管・容量血管が機能に基づく生理学的名称です。
問題4(穴埋め問題)
大動脈は( )動脈とも呼ばれ、中動脈は( )動脈とも呼ばれる。
【解答と解説】 正解:弾性、筋性
大動脈は弾性線維が豊富な弾性動脈、中動脈は平滑筋が主体の筋性動脈です。
問題5(選択問題)
全血液の分布で正しいのはどれか。
a. 動脈に60%が存在する
b. 静脈に60%が存在する
c. 毛細血管に60%が存在する
d. 肺循環に60%が存在する
【解答と解説】 正解:b
静脈は容量血管として全血液の60%を蓄えています。
まとめ
血管の分類表
| 血管 | 構造的名称 | 機能的名称 | 直径 | 血圧(mmHg) |
|---|---|---|---|---|
| 大動脈 | 弾性動脈 | – | 2.5cm | 100 |
| 中動脈 | 筋性動脈 | – | 4mm | 95 |
| 細動脈 | – | 抵抗血管 | 30μm | 50 |
| 毛細血管 | – | 交換血管 | 8μm | 35〜15 |
| 静脈 | – | 容量血管 | 様々 | 10以下 |
チェックリスト
- [ ] 弾性動脈と筋性動脈の違いを覚えた
- [ ] 抵抗血管・交換血管・容量血管を覚えた
- [ ] 各血管の直径と血圧を覚えた
- [ ] 静脈に60%の血液が存在することを覚えた
- [ ] 構造的名称と機能的名称の違いを理解した
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