食作用 – 完全攻略ガイド
はじめに
私たちの体には、細菌やウイルスなどの異物を排除する仕組みが備わっています。その中でも重要なのが「食作用」です。マクロファージなどの免疫細胞が異物を丸ごと取り込んで消化する、まさに「食べる」防御機構について詳しく解説します。
詳しい解説
食作用とは
食作用(ファゴサイトーシス)とは、大きな異物を細胞膜で包み込み、丸ごと細胞内に取り入れる仕組みです。細菌やウイルス、死んだ細胞などを処理する重要な防御機構です。
食作用を行う細胞
食作用を行う代表的な細胞は以下の通りです。
- マクロファージ(大食細胞):最も旺盛な食作用を持つ
- 好中球:細菌を貪食する
- 樹状細胞:抗原提示を行う
食作用の流れ
食作用は以下の順序で進行します。
- 異物の認識:マクロファージが異物を認識
- 偽足の形成:細胞膜が異物を包み込むように伸びる
- 食胞(ファゴソーム)の形成:異物が細胞膜に包まれて細胞内に取り込まれる
- ファゴリソソームの形成:食胞とリソソームが融合
- 細胞内消化:リソソームの加水分解酵素により異物を分解
- 残渣の排出:分解できなかったものを細胞外へ排出
リソソームの役割
リソソームは、内部に加水分解酵素を多数含む小胞です。食胞と融合することで、異物を分解する「消化酵素のタンク」のような働きをします。
マクロファージなど貪食能の高い細胞には、リソソームが多数存在しています。
エンドサイトーシスとの違い
食作用はエンドサイトーシス(飲食作用)の一種です。
| 種類 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 食作用(ファゴサイトーシス) | 大きな固形物(細菌など) | 偽足を伸ばして包み込む |
| 飲作用(ピノサイトーシス) | 液体成分 | 小さな小胞で取り込む |
絶対に覚えるべきポイント
- 食作用:大きな異物を細胞膜で包み込んで取り込む
- マクロファージ:食作用の代表的な細胞
- 食胞(ファゴソーム):異物を包んだ小胞
- リソソーム:加水分解酵素を含む
- ファゴリソソーム:食胞とリソソームが融合したもの
- 細胞内消化:ファゴリソソーム内で異物を分解
一問一答
Q1. 食作用とはどのような仕組みですか?
【答え】 A. 大きな異物を細胞膜で包み込み、丸ごと細胞内に取り入れる仕組み
偽足を伸ばして異物を包み込み、食胞を形成して取り込みます。
Q2. 食作用を行う代表的な細胞は何ですか?
【答え】 A. マクロファージ(大食細胞)
マクロファージは旺盛な食作用を持ち、体内の異物や死んだ細胞を処理します。
Q3. 食胞(ファゴソーム)とは何ですか?
【答え】 A. 取り込んだ異物を包む小胞
異物が細胞膜に包まれて形成される構造です。
Q4. リソソームには何が含まれていますか?
【答え】 A. 加水分解酵素
様々な物質を分解する酵素を含み、細胞内消化を担当します。
Q5. ファゴリソソームとは何ですか?
【答え】 A. 食胞とリソソームが融合したもの
ファゴリソソーム内で加水分解酵素により異物が分解されます。
Q6. 食作用の最終段階で何が起こりますか?
【答え】 A. 残渣(分解できなかったもの)の排出
分解された物質は利用され、分解できなかったものは細胞外に排出されます。
国家試験対策問題
問題1(選択問題)
食作用を行う細胞として最も適切なのはどれか。
a. 赤血球
b. 血小板
c. マクロファージ
d. 脂肪細胞
【解答と解説】 正解:c
マクロファージ(大食細胞)は旺盛な食作用を持ち、体内の異物や病原体を貪食します。赤血球は酸素運搬、血小板は止血、脂肪細胞はエネルギー貯蔵を担当します。
問題2(選択問題)
リソソームに含まれる酵素として正しいのはどれか。
a. 酸化酵素
b. 加水分解酵素
c. 脱水酵素
d. 転移酵素
【解答と解説】 正解:b
リソソームには様々な加水分解酵素が含まれており、タンパク質、脂質、糖質などを分解します。
問題3(○×問題)
食胞とリソソームが融合したものをファゴリソソームという。
【解答と解説】 正解:○
ファゴリソソームでは、リソソームの加水分解酵素により異物が分解されます(細胞内消化)。
問題4(選択問題)
食作用の流れとして正しい順序はどれか。
a. 異物取り込み → リソソーム形成 → 食胞形成 → 分解
b. 異物取り込み → 食胞形成 → ファゴリソソーム形成 → 分解
c. リソソーム形成 → 異物取り込み → 食胞形成 → 分解
d. 食胞形成 → 異物取り込み → リソソーム形成 → 分解
【解答と解説】 正解:b
食作用は、異物の取り込み→食胞形成→リソソームとの融合(ファゴリソソーム形成)→分解、という順序で進行します。
問題5(穴埋め問題)
マクロファージが異物を取り込むとき、細胞膜が伸びて異物を包み込む構造を( )という。
【解答と解説】 正解:偽足
偽足は仮足とも呼ばれ、アメーバ運動のように細胞膜が伸びる構造です。
まとめ
食作用の流れ
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 異物の認識 |
| 2 | 偽足の形成 |
| 3 | 食胞(ファゴソーム)形成 |
| 4 | リソソームと融合 |
| 5 | ファゴリソソーム形成 |
| 6 | 細胞内消化 |
| 7 | 残渣の排出 |
重要な用語まとめ
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ファゴサイトーシス | 食作用 |
| ファゴソーム | 食胞 |
| リソソーム | 加水分解酵素を含む小胞 |
| ファゴリソソーム | 食胞+リソソーム |
覚え方のポイント
「マクロファージがパクパク食べる→食胞に包む→リソソームで消化→残りカスを捨てる」というイメージで流れを覚えましょう。
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