問題
寿命が最も長い細胞はどれか。
- 神経細胞
- 赤血球
- 血小板
- 上皮細胞
解答: 1(神経細胞)
解説
- 正しい。神経細胞(ニューロン)は寿命が最も長い細胞である。神経細胞は分裂能を持たない永久細胞であり、基本的に生涯にわたって機能し続ける。一度損傷・死滅すると原則として再生しない。成熟した神経細胞は細胞周期のG0期に留まり、分裂しないまま数十年以上存続する。
- 誤り。赤血球の寿命は約120日であり、老化した赤血球は脾臓や肝臓のマクロファージにより貪食・処理される。
- 誤り。血小板の寿命は約10日(7〜14日)であり、血球の中で最も短命である。
- 誤り。上皮細胞の寿命は部位により異なるが、腸管上皮で約3〜5日、皮膚表皮で約4週間と比較的短い。上皮細胞は活発に増殖・再生する不安定細胞に分類される。
ポイント
細胞の寿命は「神経細胞(一生)>赤血球(約120日)>血小板(約10日)>腸管上皮(数日)」の順であり、永久細胞である神経細胞が最も長い。
- 覚え方のコツ: 「神経は一生モノ」と覚える。永久細胞は神経細胞・心筋細胞・骨格筋細胞であり、いずれも分裂能を失っている。血球の寿命は「赤=120日、白=数時間〜数日、血小板=10日」と数字で覚える。
- 関連知識: 細胞の再生能による分類として、不安定細胞(常に分裂:上皮細胞、血球)、安定細胞(刺激で分裂:肝細胞)、永久細胞(分裂しない:神経細胞、心筋細胞)がある。脳梗塞で神経細胞が死滅すると不可逆的な障害を残す。
- よくある間違い: 赤血球の寿命(120日)を「長い」と感じて神経細胞より長いと誤認する場合がある。120日は血球としては長いが、神経細胞の「一生」には遠く及ばない。
- 教科書では「c.白血球の働き」の範囲に該当する。
| 細胞 | 寿命 | 細胞分類 |
|---|---|---|
| 神経細胞 | 一生(数十年〜) | 永久細胞 |
| 心筋細胞 | 一生(数十年〜) | 永久細胞 |
| 赤血球 | 約120日 | 不安定細胞 |
| 血小板 | 約10日 | 不安定細胞 |
| 腸管上皮 | 約3〜5日 | 不安定細胞 |
表: 細胞の寿命と分類
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