問題
網膜の黄斑について正しい記述はどれか。
- 杆体細胞が密集している。
- 明るい場所での分解能が良い。
- 暗い場所での感度が高い。
- 血管が豊富にある。
解答: 2(明るい場所での分解能が良い。)
解説
- 誤り。黄斑部(特に中心窩)に密集しているのは錐体細胞であり、杆体細胞は中心窩には存在せず周辺網膜に多く分布する。
- 正しい。網膜の黄斑(中心窩)には錐体細胞が高密度に密集しており、明るい場所(明所視)での空間分解能(視力)が最も優れている。中心窩では錐体細胞1個に対して双極細胞・神経節細胞がほぼ1対1で対応するため、高い解像度が実現される。視力検査で測定される視力はこの中心窩の分解能を反映している。また錐体細胞には赤・緑・青の3種類があり、色覚にも重要な役割を果たす。
- 誤り。暗い場所(暗所視)での感度が高いのは杆体細胞が豊富な周辺網膜であり、錐体細胞が集中する黄斑部は暗所での感度は低い。
- 誤り。黄斑の中心窩は無血管領域(foveal avascular zone)であり、血管が存在しない。中心窩の栄養は脈絡膜からの拡散によって供給される。
ポイント
黄斑の中心窩は錐体細胞が密集する明所視の中心であり、空間分解能(視力)と色覚に優れた部位である。
- 覚え方のコツ: 「黄斑=”お(黄)うはん”→”おう、はっきり見える”」→明所視で分解能が高い。「中心窩は錐体の巣(す)」と覚える。無血管領域である点は「中心は透き通って血管がない→光がクリアに届く」とイメージする。
- 関連知識: 問893・886・889(杆体と錐体の機能比較)と共通テーマである。杆体=暗所視・高感度・色覚なし、錐体=明所視・高分解能・色覚ありの対比を確実に覚える。
- よくある間違い: 黄斑に杆体が密集していると誤解しやすい。杆体は周辺網膜に多く、黄斑(中心窩)には錐体のみが存在する。また中心窩を「血管が豊富」と誤答しやすいが、実際は無血管領域である。
- 教科書では「a.視覚の性質」の範囲に該当する。
| 特徴 | 黄斑(中心窩) | 周辺網膜 |
|---|---|---|
| 主な視細胞 | 錐体細胞 | 杆体細胞 |
| 明所視の分解能 | 高い | 低い |
| 暗所視の感度 | 低い | 高い |
| 色覚 | あり | なし |
| 血管 | 無血管領域 | あり |
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