問題
視覚について誤っているのはどれか。
- 瞳孔の大きさを変えて明るさの調節を行う。
- 水晶体の厚みを変えて遠近調節を行う。
- 硝子体の働きによって暗順応を行う。
- 視細胞の働きによって色の識別を行う。
解答: 3(硝子体の働きによって暗順応を行う。)
解説
- 正しい。瞳孔括約筋(副交感神経支配→縮瞳)と瞳孔散大筋(交感神経支配→散瞳)により瞳孔の大きさを変え、網膜に入る光量を調節する。カメラの絞りに相当する機能である。
- 正しい。毛様体筋の収縮・弛緩により水晶体の厚みを変えて遠近調節を行う。近見時には水晶体が厚くなり屈折力が増す。
- 誤り。暗順応は網膜の視細胞(主に杆体細胞)におけるロドプシン(視紅)の再合成によって起こるものであり、硝子体の働きではない。硝子体は眼球内を満たす透明なゲル状物質で、眼球の形状維持と光の通路としての役割を果たすのみである。暗順応には約30分を要し、杆体細胞のロドプシン再合成による感度上昇が主役である。問894と同テーマの頻出問題である。
- 正しい。錐体細胞には赤・緑・青の3種類の色素(オプシン)があり、異なる波長の光に反応して色を識別する(三色説)。
ポイント
暗順応はロドプシンの再合成(杆体細胞)であり、硝子体は形状維持・光の通路のみの役割である。
- 覚え方のコツ: 「暗がりでロド(ロドプシン)が再合成される」→暗順応=ロドプシン再合成。「硝子体=ガラス体→透明で通すだけ」と覚える。
- 関連知識: ビタミンA(レチノール)はロドプシンの構成成分レチナールの前駆体であり、ビタミンA欠乏では暗順応が障害されて夜盲症(鳥目)となる。栄養学との重要な接点である。
- よくある間違い: 硝子体と水晶体の機能を混同しやすい。水晶体=屈折・調節(厚みが変わる)、硝子体=形状維持(変化しない)と明確に区別する。
- 教科書では「a.視覚の性質」の範囲に該当する。
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