問題
足先を強くぶつけた時に痛みを2度感じた。2番目の痛みで誤っているのはどれか。
- ポリモ-ダル受容器が興奮した。
- C線維が興奮を伝導した。
- 鋭い痛みであった。
- ゆっくりと消失した。
解答: 3(鋭い痛みであった。)
解説
- 正しい。ポリモーダル受容器は機械的・化学的・温度刺激のいずれにも反応する多感覚型の侵害受容器であり、C線維の末端に位置して二次痛の受容に関与する。
- 正しい。C線維は無髄の細い神経線維(伝導速度0.5〜2m/s)であり、二次痛(鈍い遅い痛み)の伝導を担う。一次痛を伝えるAδ線維(5〜30m/s)より伝導速度が遅いため、痛みが遅れて到着する。
- 誤り。2番目の痛み(二次痛)はC線維により伝えられる鈍い・うずくような・焼けるような痛みであり、鋭い痛みではない。鋭い痛み(一次痛・刺すような痛み)はAδ線維が伝える最初の痛みである。足先のような末梢では伝導距離が長いため、一次痛と二次痛の時間差が顕著に感じられる。
- 正しい。二次痛は持続性があり、一次痛に比べてゆっくりと消失する。不快感が長く続く特徴がある。
ポイント
一次痛(Aδ線維)=鋭い・速い、二次痛(C線維)=鈍い・遅いという対比が本問の核心である。
- 覚え方のコツ: 「足をぶつけた→まず”ズキン”(鋭い一次痛)→その後”ジーン”(鈍い二次痛)」と日常体験で覚える。A→Cのアルファベット順で一次→二次と整理する。
- 関連知識: ポリモーダル受容器はC線維に特有の受容器であり、多様な侵害刺激に反応する。末梢からの距離が長いほど一次痛と二次痛の時間差は大きくなる。
- よくある間違い: 一次痛と二次痛の性質を逆にする誤りが多い。「最初が鋭い(Aδ)、次が鈍い(C)」→速い線維が先に届くから鋭い痛みが先、と論理的に理解する。
- 教科書では「a.痛みの分類」の範囲に該当する。
| 痛みの種類 | 伝導線維 | 伝導速度 | 性質 | 受容器 |
|---|---|---|---|---|
| 一次痛(速い痛み) | Aδ線維(有髄) | 5〜30m/s | 鋭い・刺すような | 高閾値機械受容器 |
| 二次痛(遅い痛み) | C線維(無髄) | 0.5〜2m/s | 鈍い・うずくような | ポリモーダル受容器 |
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