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つむぐ指圧治療室 相模大野

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痛覚について正しいのはどれか

問題

痛覚について正しいのはどれか。

  1. 侵害受容器は特定の受容器構造をもつ。
  2. 表在性痛覚はII群線維が伝える。
  3. 深部痛覚はIV群線維が伝える。
  4. ヒスタミンは内因性鎮痛物質である。

解答: 3(深部痛覚はIV群線維が伝える。)

解説

  1. 誤り。侵害受容器は自由神経終末であり、パチニ小体やマイスネル小体のような被包性の特定構造を持たない。カプセルに包まれない裸の神経終末として組織損傷を検出する。
  1. 誤り。表在性痛覚のうち速い痛み(一次痛)はIII群線維(Aδ線維)が伝える。II群線維(Aβ線維)は触圧覚・振動覚を伝える太い有髄線維であり、痛覚の伝導には関与しない。
  1. 正しい。深部痛覚はIV群線維(C線維)が伝える。IV群線維は伝導速度が最も遅い(0.5〜2 m/s)無髄の細い線維であり、深部組織(筋・骨膜・関節など)からの鈍い痛みや内臓痛を伝達する。深部痛は局在が不明確で、うずくような持続的な性質を持つ。表在性痛覚のうち遅い痛み(二次痛)もIV群線維が伝える。
  1. 誤り。ヒスタミンは肥満細胞から放出される発痛増強物質(炎症メディエーター)であり、侵害受容器の感受性を高めて痛みを増強する。鎮痛物質(βエンドルフィン・エンケファリンなど)ではない。

ポイント

深部痛覚はIV群線維(C線維・無髄)が伝え、表在性の速い痛みはIII群線維(Aδ線維・有髄)が伝える。

  • 覚え方のコツ: 「IV群=4番目(最も遅い)=C線維=鈍痛・深部痛」「III群=Aδ=速い痛み」と群番号の大きさと速度が逆になることを覚える。「ヒスタミンは”ヒス(怒り)”→痛みを増強する物質」と覚え、鎮痛物質と区別する。
  • 関連知識: 問866(深部痛の特徴)、問869(一次痛・二次痛の伝導線維)、問871(痛覚の受容器)と共通テーマである。感覚神経線維の分類(I〜IV群)は全体を整理して覚える必要がある。
  • よくある間違い: II群線維(Aβ)を痛覚の伝導線維と誤解しやすい。Aβ線維は触圧覚であり、痛覚はAδ(III群)とC(IV群)の2種類である。またヒスタミンを鎮痛物質と誤答しやすい。
  • 教科書では「a.皮膚感覚(表在感覚)」の範囲に該当する。
感覚神経線維 別名 髄鞘 伝導速度 伝える感覚
I群(Ia/Ib) 有髄(太い) 70〜120 m/s 筋紡錘Ia・腱器官Ib
II群 有髄 30〜70 m/s 触圧覚・振動覚
III群 有髄(細い) 5〜30 m/s 速い痛み・温冷覚
IV群 C 無髄 0.5〜2 m/s 遅い痛み・深部痛

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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