問題
刺激と受容器との組合せで誤っているのはどれか。
- 振動刺激 ― パチニ小体
- 回転加速度刺激 ― 三半規管
- 触圧刺激 ― マイスナー小体
- 温度刺激 ― コルチ器官
解答: 4(温度刺激 ― コルチ器官)
解説
- 正しい。パチニ小体(層板小体)は皮膚深部や関節に存在する機械受容器で、振動刺激や深部圧覚を感受する。玉ねぎ状の層板構造を持ち、急速に順応する。
- 正しい。三半規管の膨大部稜にあるクプラ内の有毛細胞が、頭部の回転加速度を感受する。3つの半規管は互いに直交し、あらゆる方向の回転を検出する。
- 正しい。マイスナー小体(触覚小体)は皮膚の真皮乳頭に存在し、軽い触圧刺激を感受する。指先・手掌・足底に多く分布する。
- 誤り。コルチ器官(ラセン器)は蝸牛内に存在する聴覚の受容器であり、温度刺激の受容器ではない。温度刺激の受容器は自由神経終末であり、冷覚はクラウゼ小体(冷点)、温覚はルフィニ終末(温点)が関与するとされる。コルチ器の有毛細胞は音波による基底膜の振動を電気信号に変換する。
ポイント
コルチ器官は聴覚の受容器であり、温度刺激の受容器(自由神経終末)とは全く異なる。
- 覚え方のコツ: 「コルチ器は耳の中のコルク(音を聞く)」→コルチ器=聴覚と覚える。温度の受容器は「自由(フリー)に温冷を感じる自由神経終末」と覚える。
- 関連知識: 受容器と刺激の組合せは頻出中の頻出テーマである。パチニ小体=振動、マイスナー小体=触覚、メルケル盤=触圧覚、ルフィニ終末=皮膚の伸展を整理しておく。
- よくある間違い: コルチ器官を感覚受容器の一般的なものと混同しやすい。コルチ器は内耳蝸牛に限定された聴覚受容器であることを確認する。
- 教科書では「a.皮膚感覚(表在感覚)」の範囲に該当する。
| 刺激 | 受容器 | 所在 |
|---|---|---|
| 振動 | パチニ小体 | 皮膚深部・関節 |
| 回転加速度 | 三半規管 | 内耳 |
| 触圧 | マイスナー小体 | 皮膚真皮乳頭 |
| 温度 | 自由神経終末 | 皮膚全般 |
| 音 | コルチ器官 | 蝸牛 |
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