問題
単シナプス反射はどれか。
- 交叉性伸展反射
- 腱反射
- 屈曲反射
- 引っかき反射
解答: 2(腱反射)
解説
- 誤り。交叉性伸展反射は屈曲反射と同時に対側の伸筋が収縮する反射であり、複数の介在ニューロンを介する多シナプス反射である。
- 正しい。腱反射(伸張反射)は単シナプス反射の唯一かつ代表的な例である。筋紡錘のIa群求心性線維が脊髄に入り、介在ニューロンを経由せずに直接α運動ニューロンとシナプスを形成する。膝蓋腱反射やアキレス腱反射が代表的であり、反射弓が最も単純なため潜時が最も短い。なお、伸張反射と同時に起こる拮抗筋の抑制(相反性神経支配)は介在ニューロンを経由するため、厳密にはこの抑制経路は多シナプス性である。
- 誤り。屈曲反射(逃避反射)は侵害刺激に対して屈筋群を収縮させる多シナプス反射であり、複数の介在ニューロンが関与する。
- 誤り。引っかき反射は皮膚刺激に対する多シナプス反射であり、複数分節にまたがる複雑な運動パターンを含む。
ポイント
「単シナプス反射=伸張反射(腱反射)のみ」であり、それ以外の反射はすべて多シナプス反射である。
- 覚え方のコツ: 「”単”シナプスは”伸”張反射だけ」→「”たん”は”しん”だけ」と韻で覚える。
- 関連知識: 単シナプス反射の反射弓はIa群求心性線維→α運動ニューロンの2ニューロン構成であるため、反射潜時が約25〜30 msと極めて短い。誘発筋電図ではH波として記録される。
- よくある間違い: 自原抑制(Ib抑制)を単シナプス反射と誤認するケース。自原抑制はIb群線維→介在ニューロン→α運動ニューロンの多シナプス性経路である。
- 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
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