問題
受容器と神経線維との組合せで誤っているのはどれか。
- 圧覚受容器 ― Aβ線維
- 腱紡錘 ― Aγ線維
- 冷覚受容器 ― Aδ線維
- 痛覚受容器 ― C線維
解答: 2(腱紡錘 ― Aγ線維)
解説
- 正しい。圧覚受容器(パチニ小体やメルケル盤など)からの求心性線維はAβ線維(II群線維)に分類され、触圧覚を伝導する。
- 誤り。腱紡錘(ゴルジ腱器官)からの求心性線維はIb群線維であり、太さとしてはAα線維に分類される。Aγ線維は求心性線維ではなく、γ運動ニューロンの遠心性線維(錘内筋への運動神経)である。腱紡錘は筋の張力を感受し、Ib群線維を介して脊髄に情報を伝え、過度の筋張力に対する自原抑制を引き起こす。
- 正しい。冷覚受容器からの求心性線維はAδ線維(III群線維)に分類され、冷覚および一次痛(鋭い痛み)を伝導する。
- 正しい。痛覚受容器(自由神経終末)からの求心性線維にはC線維(IV群線維)が含まれ、二次痛(鈍い持続性の痛み)や温覚を伝導する。
ポイント
Aγ線維は遠心性(運動)線維であり、受容器からの求心路ではない点が出題のポイントである。
- 覚え方のコツ: 「Aγ=γ運動ニューロン=遠心路(行きの道)」であり、受容器からの求心路とは結びつかないと覚える。腱紡錘の求心路は「Ib(腱のb)」と覚える。
- 関連知識: 神経線維の分類にはErlanger-Gasser分類(A・B・C)とLloyd-Hunt分類(I〜IV群)の2系統がある。Ia=筋紡錘一次終末、Ib=腱器官、II=筋紡錘二次終末・触圧覚、III=温痛覚・圧覚、IV=C線維(痛覚・温覚)。
- よくある間違い: Aγ線維を求心性線維と誤認するケース。γは運動ニューロンの名前に使われており、遠心性であることを意識する。
- 教科書では「c.筋紡錘と腱受容器」の範囲に該当する。
| 受容器 | 求心性線維 | Erlanger-Gasser分類 | 伝える情報 |
|---|---|---|---|
| 筋紡錘(一次終末) | Ia群 | Aα | 筋の伸展速度・長さ |
| 腱紡錘(ゴルジ腱器官) | Ib群 | Aα | 筋の張力 |
| 筋紡錘(二次終末) | II群 | Aβ | 筋の長さ(静的) |
| 圧覚・冷覚受容器 | III群 | Aδ | 圧覚・冷覚・一次痛 |
| 痛覚受容器 | IV群 | C | 温覚・二次痛 |
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