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つむぐ指圧治療室 相模大野

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筋収縮の過程でエネルギーを必要としないのはどれか

問題

筋収縮の過程でエネルギーを必要としないのはどれか。

  1. 筋小胞体からのカルシウムイオンの放出
  2. ミオシン頭部の運動
  3. 筋小胞体によるカルシウムイオンの回収
  4. ミオシン頭部とアクチンとの結合の分離

解答: 1(筋小胞体からのカルシウムイオンの放出)

解説

  1. 正しい。筋小胞体からのCa²⁺放出は、活動電位がT管を伝わりリアノジン受容体(Ca²⁺放出チャネル)が開口することで受動的に起こる過程であり、濃度勾配に従った拡散(受動輸送)であるためATPの消費を直接必要としない。筋小胞体内のCa²⁺濃度が細胞質より高いため、チャネルが開けば自然にCa²⁺が流出する。
  1. 誤り。ミオシン頭部の首振り運動(パワーストローク)はATPの加水分解によって得られたエネルギーで駆動される。
  1. 誤り。筋小胞体へのCa²⁺の回収はCa²⁺-ATPase(SERCAポンプ)による能動輸送であり、ATPの加水分解エネルギーが必要である。
  1. 誤り。ミオシン頭部とアクチンの結合を解離させるためには、新たなATP分子がミオシン頭部に結合する必要がある。ATPがなければ解離できず、硬直状態(死後硬直)となる。

ポイント

Ca²⁺の「放出」は受動的(エネルギー不要)、「回収」は能動的(ATP必要)であるという方向性の違いが最重要である。

  • 覚え方のコツ: 「放出=チャネルが開いて流れ出る=受動的=ATP不要」「回収=ポンプで汲み上げる=能動的=ATP必要」と「チャネル vs ポンプ」で区別する。
  • 関連知識: クロスブリッジサイクルの各段階のうち、ATPを使う段階を整理しておくことが重要である。(1)ミオシン頭部の首振り運動、(2)Ca²⁺の回収(SERCA)、(3)アクチン-ミオシン解離の3つにATPが必要である。
  • よくある間違い: 「Ca²⁺放出にもATPが必要」と考えるケース。Ca²⁺放出は濃度勾配に従った受動輸送であり、ポンプ(能動輸送)によるCa²⁺回収とは区別する。
  • 教科書では「a.筋収縮のエネルギー代謝」の範囲に該当する。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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