問題
筋収縮に重要な蛋白はどれか。
- ミオシン
- アルブミン
- トリプシン
- ペプシン
解答: 1(ミオシン)
解説
- 正しい。ミオシンは筋の太いフィラメントを構成する収縮タンパク質であり、筋収縮に直接関与する。ミオシン頭部はATPase活性を持ち、ATPを分解して得たエネルギーでアクチン(細いフィラメント)と結合・滑走することで筋収縮が起こる(滑走説)。ミオシンのほか、アクチン、トロポニン、トロポミオシンも筋収縮に不可欠なタンパク質である。
- 誤り。アルブミンは肝臓で合成される血漿タンパク質で、膠質浸透圧の維持や物質の運搬に関与するが、筋収縮とは無関係である。
- 誤り。トリプシンは膵液に含まれるセリンプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)であり、消化に関与する酵素である。
- 誤り。ペプシンは胃液中のタンパク質分解酵素であり、ペプシノーゲンが塩酸により活性化されて生じる。消化酵素であって筋収縮タンパク質ではない。
ポイント
筋収縮に関与する4大タンパク質はミオシン(太いフィラメント)、アクチン・トロポニン・トロポミオシン(細いフィラメント)であることが最重要である。
- 覚え方のコツ: 「筋のタンパク質=ミ・ア・ト・ト(ミオシン・アクチン・トロポニン・トロポミオシン)」の頭文字で覚える。他の選択肢は「〜シン」「〜ミン」でも消化酵素や血漿タンパクなので惑わされないこと。
- 関連知識: アルブミンの低下はネフローゼ症候群や肝硬変で浮腫を引き起こす。トリプシン・ペプシンは消化器分野の頻出事項である。
- よくある間違い: ミオシンとミオグロビンの混同。ミオシンは「収縮タンパク質」、ミオグロビンは筋の「酸素貯蔵タンパク質」である。
- 教科書では「a.興奮収縮連関」の範囲に該当する。
| タンパク質 | 所在・役割 | 分類 |
|---|---|---|
| ミオシン | 太いフィラメント、ATPase活性 | 収縮タンパク質 |
| アクチン | 細いフィラメント | 収縮タンパク質 |
| トロポニン | 細いフィラメント上、Ca²⁺結合 | 調節タンパク質 |
| トロポミオシン | 細いフィラメント上、結合部位の遮蔽 | 調節タンパク質 |
表: 筋収縮に関与する主要タンパク質
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