問題
胃の受入れ弛緩はどれか。
- 体性ー運動反射
- 体性一内臓反射
- 内臓ー運動反射
- 内臓ー内臓反射
解答: 4(内臓ー内臓反射)
解説
- 誤り。体性-運動反射は体性感覚(皮膚・筋の感覚)が求心路、骨格筋が効果器となる反射であり、胃の弛緩とは無関係である。膝蓋腱反射が代表例である。
- 誤り。体性-内臓反射は皮膚などの体性感覚刺激が求心路となり、自律神経を介して内臓が反応する反射である。鍼灸刺激で内臓機能が変化する体性-内臓反射などが含まれる。
- 誤り。内臓-運動反射は内臓からの求心性信号が脊髄を介して骨格筋(体性運動神経)を反応させる反射である。虫垂炎時の筋性防御(腹筋の反射的収縮)が代表例である。
- 正しい。胃の受入れ弛緩は内臓-内臓反射に分類される。食物が胃に到達して胃壁を伸展させると、その機械的刺激が迷走神経の求心性線維を介して延髄に伝わり、迷走神経の遠心性線維を介して胃体部の平滑筋が弛緩する。求心路も遠心路も内臓に関わるため内臓-内臓反射である。この反射により胃は大量の食物を低圧で貯留できる。
ポイント
胃の受入れ弛緩は迷走神経を介した内臓-内臓反射であり、胃が食物を低圧で貯留するための適応反応である。
- 覚え方のコツ: 反射の分類は「求心路の起源-効果器の種類」で名前が決まる。内臓→内臓=内臓-内臓反射。体性→内臓=体性-内臓反射と覚える。
- 関連知識: 排尿反射(膀胱壁伸展→骨盤神経→仙髄→骨盤神経→排尿筋収縮)も内臓-内臓反射の代表例である。筋性防御(虫垂炎→腹筋収縮)は内臓-運動反射の代表例である。
- よくある間違い: 「内臓の反射だから内臓-内臓」と単純化しやすいが、内臓からの刺激で骨格筋が反応する場合は内臓-運動反射である。効果器の種類まで確認する必要がある。
- 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
| 反射の分類 | 求心路 | 遠心路 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| 体性-運動反射 | 体性感覚 | 体性運動神経 | 膝蓋腱反射 |
| 体性-内臓反射 | 体性感覚 | 自律神経 | 鍼灸の内臓反応 |
| 内臓-運動反射 | 内臓感覚 | 体性運動神経 | 筋性防御 |
| 内臓-内臓反射 | 内臓感覚 | 自律神経 | 胃の受入れ弛緩・排尿反射 |
表: 反射の分類と代表例
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