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交感神経の単独支配を受けているのはどれか

問題

交感神経の単独支配を受けているのはどれか。

  1. 気 道
  2. 汗 腺
  3. 膵 臓

解答: 2(汗 腺)

解説

  1. 誤り。気道(気管支平滑筋)は交感神経(β2受容体を介した拡張)と副交感神経(迷走神経によるムスカリン受容体を介した収縮)の二重支配を受ける。
  1. 正しい。汗腺(エクリン汗腺)は交感神経の単独支配を受けており、副交感神経による支配はない。ただし例外的に、交感神経の節後線維であるにもかかわらず伝達物質はアセチルコリン(コリン作動性交感神経)である。アセチルコリンが汗腺のムスカリン受容体に作用して発汗を促進する。交感神経単独支配の器官には汗腺のほか、立毛筋、副腎髄質、大部分の血管がある。
  1. 誤り。膵臓は交感神経(外分泌抑制)と副交感神経(迷走神経による外分泌促進)の二重支配を受ける。
  1. 誤り。胃は交感神経(運動抑制・括約筋収縮)と副交感神経(迷走神経による運動促進・胃酸分泌促進)の二重支配を受ける。

ポイント

汗腺は交感神経の単独支配を受けるが、伝達物質は例外的にアセチルコリンである(コリン作動性交感神経)。

  • 覚え方のコツ: 「汗だけ例外的にACh」→ 交感神経なのにアセチルコリンという「裏切り者」と覚える。単独支配は「あせ(汗腺)・たて(立毛筋)・ふく(副腎髄質)・けつ(血管)」。
  • 関連知識: アトロピン(ムスカリン受容体拮抗薬)を投与すると、汗腺のムスカリン受容体が遮断されて発汗が抑制される。これは汗腺がコリン作動性であることの臨床的根拠である。
  • よくある間違い: 「交感神経=ノルアドレナリン」と覚えていると、汗腺の伝達物質がアセチルコリンであることを見落としやすい。交感神経でもACh作動性の例外がある。
  • 教科書では「d.自律神経調節の特徴」の範囲に該当する。
器官 交感神経 副交感神経 支配形態
気道 拡張(β2) 収縮(迷走神経) 二重支配
汗腺 分泌促進(ACh) 単独支配
膵臓 外分泌抑制 外分泌促進 二重支配
運動抑制 運動促進 二重支配
立毛筋 収縮(NA) 単独支配
副腎髄質 カテコールアミン分泌 単独支配

表: 二重支配と単独支配の器官

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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