問題
運動神経の興奮によって誘発されるのはどれか。
- 皮膚血管拡張
- 発 汗
- 立毛筋収縮
- ふるえ産熱
解答: 4(ふるえ産熱)
解説
- 誤り。皮膚血管の拡張は交感神経活動の低下や一部の能動的血管拡張機構によって起こるものであり、体性運動神経の作用ではない。
- 誤り。発汗は交感神経節後線維(コリン作動性、AChを放出)の興奮によって起こる自律神経反応であり、体性運動神経の作用ではない。
- 誤り。立毛筋の収縮は交感神経(アドレナリン作動性)の興奮によって起こるものであり、体性運動神経の作用ではない。鳥肌はこの反応である。
- 正しい。ふるえ産熱(シバリング)は骨格筋の不随意的な律動的収縮であり、体性運動神経(α運動ニューロン)の興奮によって誘発される。寒冷環境で視床下部の体温調節中枢が体温低下を感知すると、運動神経を介して骨格筋に律動的な収縮を起こさせ、筋収縮時のATP分解に伴う熱産生により体温を上昇させる。骨格筋は体性運動神経のみが支配する。
ポイント
ふるえ産熱は骨格筋の収縮による産熱であり、体性運動神経(α運動ニューロン)が誘発する。
- 覚え方のコツ: 「骨格筋=運動神経」が大原則。皮膚血管・発汗・立毛筋はすべて自律神経(交感神経)の支配。「ふるえ=骨格筋が震える=運動神経」。
- 関連知識: 体温調節には産熱と放熱がある。産熱の中枢は視床下部後部であり、ふるえ産熱のほか非ふるえ産熱(褐色脂肪組織)もある。放熱の中枢は視床下部前部であり、皮膚血管拡張と発汗が主な機構である。
- よくある間違い: 発汗や立毛筋収縮を運動神経の作用と混同すること。これらは自律神経(交感神経)の支配であり、体性運動神経が支配するのは骨格筋のみである。
- 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント