問題
副交感神経の活動亢進で誤っているのはどれか。
- 気管支筋弛緩
- 唾液腺分泌
- 肝臓グリコーゲン合成
- 涙腺分泌
解答: 1(気管支筋弛緩)
解説
- 正しい。副交感神経活動亢進時、気管支平滑筋は収縮する(弛緩ではない)。気管支の弛緩(拡張)は交感神経β2受容体の刺激による作用である。気管支喘息では副交感神経の亢進や過敏性により気管支が収縮・狭窄し、呼吸困難を引き起こす。β2刺激薬が気管支拡張薬として使用される。
- 誤り。副交感神経は唾液腺を刺激し、漿液性で量の多い唾液の分泌を促進する。
- 誤り。副交感神経は肝臓でのグリコーゲン合成を促進し、エネルギーの蓄積に働く。
- 誤り。副交感神経は涙腺を刺激し、涙液の分泌を促進する。
ポイント
副交感神経は気管支筋を「収縮」させる。弛緩(拡張)は交感神経β2受容体の作用である。
- 覚え方のコツ: 副交感神経は「管を縮める」方向に作用する(気管支収縮・瞳孔縮小・消化管収縮)。交感神経は「戦うために息を吸いやすくする」ので気管支を拡張すると覚える。
- 関連知識: 気管支喘息の治療にはβ2刺激薬(サルブタモールなど)や抗コリン薬(イプラトロピウムなど)が用いられる。副交感神経亢進による分泌促進(唾液・涙液・消化液)は「Rest & Digest」の一環である。
- よくある間違い: 気管支の「弛緩」を副交感神経の作用と誤解すること。副交感神経は気管支を「収縮」させ、交感神経(β2受容体)が「弛緩」させる。
- 教科書では「h.自律神経系の神経伝達物質と受容体」の範囲に該当する。
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 |
|---|---|---|
| 瞳孔 | 散大 | 縮小 |
| 心拍数 | 増加 | 減少 |
| 気管支 | 拡張(β2) | 収縮 |
| 消化管運動 | 抑制 | 促進 |
| 消化液分泌 | 抑制 | 促進 |
| 膀胱(排尿筋) | 弛緩 | 収縮 |
| 血管 | 収縮(α1) | (支配少ない) |
| 汗腺 | 促進 | — |
表: 交感神経と副交感神経の作用比較
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