問題
自律神経の二重支配を受けないのはどれか。
- 唾液腺
- 心臓
- 立毛筋
- 膀胱
解答: 3(立毛筋)
解説
- 誤り。唾液腺は交感神経(粘稠性の唾液分泌)と副交感神経(漿液性の大量唾液分泌)の二重支配を受ける。
- 誤り。心臓は交感神経(心拍数増加・収縮力増強)と副交感神経(心拍数減少)の二重支配を受ける。拮抗的に作用する典型例である。
- 正しい。立毛筋は交感神経のみに支配される単独支配の器官であり、副交感神経の支配を受けない。交感神経が興奮するとα1受容体を介して立毛筋が収縮し、鳥肌(立毛反射)が生じる。同様に交感神経のみの単独支配を受ける器官には汗腺、副腎髄質、大部分の血管がある。
- 誤り。膀胱は交感神経(排尿筋弛緩・内括約筋収縮→蓄尿)と副交感神経(排尿筋収縮→排尿促進)の二重支配を受ける。
ポイント
自律神経の二重支配を受けない器官(交感神経のみ)は「立毛筋・汗腺・副腎髄質・血管」である。
- 覚え方のコツ: 二重支配を受けない器官を「た(立毛筋)・あ(汗腺)・ふ(副腎髄質)・け(血管)」で「たあふけ」と覚える。これらは交感神経のみの単独支配である。
- 関連知識: 問712(自律神経による拮抗支配を受けていないもの)も同じテーマの出題である。二重支配と拮抗支配はセットで理解する。
- よくある間違い: 汗腺を「二重支配」と混同しやすいが、汗腺は交感神経のみの単独支配である(しかもコリン作動性という例外)。
- 教科書では「d.自律神経調節の特徴」の範囲に該当する。
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 | 支配様式 |
|---|---|---|---|
| 心臓 | 心拍数増加 | 心拍数減少 | 二重支配(拮抗) |
| 膀胱 | 排尿筋弛緩 | 排尿筋収縮 | 二重支配(拮抗) |
| 立毛筋 | 収縮(鳥肌) | — | 単独支配 |
| 汗腺 | 発汗促進 | — | 単独支配 |
| 副腎髄質 | アドレナリン分泌 | — | 単独支配 |
| 血管 | 収縮 | (支配少ない) | ほぼ単独支配 |
表: 自律神経の二重支配と単独支配
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