問題
副交感神経の働きで正しい組合せはどれか。
- 心臓 – 心拍数増加
- 気道 – 気管支筋弛緩
- 胃 – 平滑筋収縮
- 膀胱 – 排尿筋弛緩
解答: 3(胃 – 平滑筋収縮)
解説
- 誤り。副交感神経(迷走神経)は心臓に対して心拍数を減少(徐脈)させる。心拍数増加は交感神経のβ1受容体を介した作用である。
- 誤り。副交感神経は気管支平滑筋を収縮させて気道を狭窄させる。気管支筋弛緩(気道拡張)は交感神経β2受容体の作用である。
- 正しい。副交感神経(迷走神経)は胃の平滑筋を収縮させて蠕動運動を促進する。副交感神経の興奮によりアセチルコリンが放出され、胃酸分泌の促進と胃壁平滑筋の収縮が同時に起こる。副交感神経は消化吸収を促進する「休息と消化(rest and digest)」の神経であり、消化管全般の運動と分泌を亢進させる。
- 誤り。副交感神経は膀胱排尿筋を収縮させて排尿を促進する。排尿筋弛緩は交感神経(下腹神経)の作用である。
ポイント
副交感神経は「休息と消化の神経」であり、消化管運動の促進(胃平滑筋収縮)・心拍数減少・排尿促進が主な作用である。
- 覚え方のコツ: 副交感神経は「消化管は”動かす”、心臓は”落ち着かせる”」と覚える。選択肢の中で消化管の運動促進(収縮)だけが副交感神経の作用と一致する。
- 関連知識: 副交感神経の節後線維の伝達物質はアセチルコリンであり、ムスカリン受容体(M受容体)に作用する。問714・654でも自律神経の作用が出題されている。
- よくある間違い: 膀胱排尿筋の副交感神経作用を「弛緩」と混同しやすい。副交感神経は排尿筋を「収縮」させて排尿を促す。
- 教科書では「h.自律神経系の神経伝達物質と受容体」の範囲に該当する。
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 |
|---|---|---|
| 瞳孔 | 散大 | 縮小 |
| 心拍数 | 増加 | 減少 |
| 気管支 | 拡張 | 収縮 |
| 消化管運動 | 抑制 | 促進(収縮) |
| 消化液分泌 | 抑制 | 促進 |
| 膀胱(排尿筋) | 弛緩 | 収縮 |
| 血管 | 収縮 | (支配少ない) |
| 汗腺 | 促進 | — |
表: 交感神経と副交感神経の作用比較
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