問題
交感神経のみに支配されている器官はどれか。
- 心臓
- 胃
- 涙腺
- 汗腺
解答: 4(汗腺)
解説
- 誤り。心臓は交感神経(心拍数増加・収縮力増強)と副交感神経(迷走神経:心拍数低下)の二重支配を受ける。
- 誤り。胃は交感神経(運動・分泌抑制)と副交感神経(迷走神経:運動・分泌促進)の二重支配を受ける。
- 誤り。涙腺は交感神経と副交感神経(顔面神経の分枝)の二重支配を受ける。
- 正しい。汗腺(エクリン腺)は交感神経のみの単独支配を受け、副交感神経の支配は受けない。ほとんどの内臓器官は交感神経と副交感神経の二重支配(拮抗的支配)を受けるが、汗腺・立毛筋・副腎髄質・大部分の血管は交感神経のみの単独支配を受ける。特筆すべき点として、汗腺を支配する交感神経節後線維の伝達物質はノルアドレナリンではなくアセチルコリンである(コリン作動性交感神経)。
ポイント
交感神経のみの単独支配を受ける器官は「汗腺・立毛筋・副腎髄質・血管」であり、中でも汗腺は最頻出である。
- 覚え方のコツ: 交感神経単独支配の器官を「汗(汗腺)・立(立毛筋)・副(副腎髄質)・血(血管)」→ 「あせ立つ副血(あせたつふっけつ)」と覚える。
- 関連知識: 問題592でも同様の内容が問われている。汗腺のコリン作動性交感神経は自律神経系の例外であり、抗コリン薬の副作用として発汗抑制(口渇)が起こる理由を理解する上で重要である。
- よくある間違い: 「交感神経=ノルアドレナリン」と一律に考えてしまうが、汗腺を支配する交感神経はアセチルコリンを放出する例外である。
- 教科書では「d.自律神経調節の特徴」の範囲に該当する。
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