問題
大脳で運動性言語中枢がある部位はどれか。
- 前頭葉
- 頭頂葉
- 側頭葉
- 後頭葉
解答: 1(前頭葉)
解説
- 正しい。運動性言語中枢(ブローカ野)は優位半球(通常は左半球)の前頭葉下前頭回(ブロードマン44・45野)に位置し、言語の産出(発話のための運動プログラム)を制御する。ブローカ野が障害されると運動性失語(ブローカ失語)が生じ、言葉の理解は比較的保たれるが、発語が非流暢で努力性となり、文法的に単純な電文体の言葉になる。
- 誤り。頭頂葉には体性感覚野(中心後回)や味覚野(島皮質)が位置するが、運動性言語中枢は存在しない。
- 誤り。側頭葉には感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)が位置するが、運動性言語中枢は前頭葉にある。
- 誤り。後頭葉には一次視覚野が位置するが、言語中枢は存在しない。
ポイント
運動性言語中枢(ブローカ野)は前頭葉、感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)は側頭葉に位置する。
- 覚え方のコツ: 「ブロー(Blow=息を吹く=口を動かす)カ野は前頭葉」→ 運動野に近い前頭葉で「話す運動」を制御する。「ウェルニッケ野は耳の近くの側頭葉」→ 「聞いて理解する」機能を担う。
- 関連知識: ブローカ失語は「話せないが理解できる」、ウェルニッケ失語は「流暢に話せるが理解できない(ジャルゴン失語)」と対比して理解する。両者を結ぶ弓状束の障害では伝導性失語(復唱障害)が生じる。
- よくある間違い: 「言語中枢は側頭葉」と一括りに覚えると、運動性言語中枢(前頭葉)を見落とす。運動性=前頭葉、感覚性=側頭葉と区別する。
- 教科書では「c.新皮質」の範囲に該当する。
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