問題
中脳に中枢が存在するのはどれか。
- 本能行動
- 対光反射
- 唾液分泌
- 体温調節
解答: 2(対光反射)
解説
- 誤り。本能行動(摂食・飲水・性行動・攻撃行動など)の中枢は視床下部にある。視床下部外側野は摂食中枢、腹内側核は満腹中枢として働く。
- 正しい。対光反射の中枢は中脳の視蓋前域およびエディンガー・ウェストファル核に存在する。光刺激が視神経を介して中脳の視蓋前域に伝えられ、エディンガー・ウェストファル核から動眼神経の副交感神経線維を通じて瞳孔括約筋を収縮させ縮瞳が起こる。中脳にはほかに、立ち直り反射の中枢や、上丘(視覚反射)・下丘(聴覚の中継)なども存在する。
- 誤り。唾液分泌の中枢は延髄にある。上唾液核(顔面神経経由で顎下腺・舌下腺を支配)と下唾液核(舌咽神経経由で耳下腺を支配)が中枢である。
- 誤り。体温調節の中枢は視床下部にある。視索前野-前視床下部は温熱中枢(放熱促進)、後部視床下部は寒冷中枢(産熱促進)として機能する。
ポイント
中脳には対光反射と立ち直り反射の中枢が存在し、延髄には呼吸・循環・嚥下・唾液分泌の中枢がある。
- 覚え方のコツ: 「中脳=対光・立ち直り」「延髄=呼吸・循環・嚥下・唾液」「視床下部=体温・摂食・飲水・本能」と部位別に中枢をまとめて覚える。
- 関連知識: 脳幹(中脳・橋・延髄)は生命維持に不可欠な中枢が集中しており、脳幹の広範な障害は脳死の原因となる。脳死判定では対光反射の消失が重要な判定項目である。
- よくある間違い: 体温調節を中脳や延髄と誤答しやすいが、体温調節の最高中枢は視床下部である。中脳の主要な反射中枢は対光反射と立ち直り反射である。
- 教科書では「J.視床下部」の範囲に該当する。
| 部位 | 存在する中枢 |
|---|---|
| 中脳 | 対光反射・立ち直り反射 |
| 橋 | 排尿の調節(橋排尿中枢)・眼球運動 |
| 延髄 | 呼吸・循環・嚥下・嘔吐・唾液分泌・咳嗽 |
| 視床下部 | 体温調節・摂食・飲水・本能行動・内分泌調節 |
表: 脳幹と視床下部の主な中枢
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