問題
日内(概日)リズムに関して日中よりも夜間に起こる現象はどれか。
- 体温の上昇
- 血圧の上昇
- 副交感神経活動の亢進
- 副腎髄質ホルモンの分泌亢進
解答: 3(副交感神経活動の亢進)
解説
- 誤り。体温は日中に高く(午後2〜6時がピーク)、夜間から早朝にかけて低下する。夜間に上昇するのは誤りである。
- 誤り。血圧は日中の活動時に高く、夜間の睡眠時に低下する(ディッパー型)。夜間に上昇するのは誤りである。
- 正しい。夜間は交感神経活動が低下し、代わりに副交感神経活動が亢進する。これにより心拍数の減少、血圧の低下、消化管運動の促進、瞳孔の縮小など「安静・休息」モードの状態となる。概日リズム(サーカディアンリズム)の中枢は視床下部の視交叉上核にあり、光刺激を受けて約24時間周期のリズムを生成する。
- 誤り。副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン)は交感神経活動に連動して日中に分泌が多く、夜間には減少する。
ポイント
夜間は副交感神経優位となり、安静・休息の状態に移行する。概日リズムの中枢は視交叉上核である。
- 覚え方のコツ: 「昼=交感神経=活動モード」「夜=副交感神経=休息モード」と覚える。体温・血圧・カテコールアミンはすべて日中に高く夜間に低い。
- 関連知識: メラトニンは松果体から夜間に分泌が増加し、睡眠を促進する。成長ホルモンは深いノンレム睡眠時に分泌が増加する。コルチゾールは早朝に分泌がピークとなる。
- よくある間違い: 副腎髄質ホルモンが夜間に増加すると誤解すること。カテコールアミンは交感神経と連動するため日中に多い。
- 教科書では「J.視床下部」の範囲に該当する。
| 生理的指標 | 日中 | 夜間 |
|---|---|---|
| 体温 | 高い | 低い |
| 血圧 | 高い | 低い |
| 交感神経活動 | 亢進 | 低下 |
| 副交感神経活動 | 低下 | 亢進 |
| カテコールアミン分泌 | 多い | 少ない |
| メラトニン分泌 | 少ない | 多い |
表: 概日リズムにおける日中と夜間の変化
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