問題
本能行動をつかさどる脳の部位はどれか。
- 延髄
- 橋
- 小脳
- 大脳辺縁系
解答: 1(延髄)
解説
- 正しい。出題の正解は1(延髄)とされている。延髄は呼吸・循環・嚥下などの生命維持中枢として知られるが、出題当時の解釈ではこれらの生命維持反射も広義の本能行動に含まれていたと考えられる。現在の一般的な教科書では、本能行動(食欲・性欲・闘争・逃走など)の中枢は大脳辺縁系や視床下部とされることが多い。
- 誤り。橋は排尿中枢や呼吸調節(持続吸息中枢)に関与するが、本能行動の中枢ではない。
- 誤り。小脳は運動の協調・平衡感覚の維持・筋緊張の調節を担う器官であり、本能行動には直接関与しない。
- 誤り。大脳辺縁系は情動・本能行動・記憶に深く関与する領域であるが、本問では正解とされていない。現在の教科書的知識では、大脳辺縁系が本能行動の中枢として最も適切であるため、出題年代の解釈の違いに注意が必要である。
ポイント
出題の正解は1(延髄)であるが、現在の教科書では本能行動の中枢は大脳辺縁系・視床下部とされるため、両方の知識を整理しておくべきである。
- 覚え方のコツ: 「辺縁系=本能+情動+記憶」の3点セットで覚える。脳幹(延髄)は「生命維持の反射中枢」として区別する。
- 関連知識: 視床下部は摂食・飲水・体温調節・性行動など本能行動の調節に深く関与し、大脳辺縁系と密接に連携している。問640(視床下部の機能)や問667(大脳辺縁系)も参照のこと。
- よくある間違い: 大脳辺縁系と視床下部の役割を混同しやすい。視床下部は「自律神経の最高中枢+ホルモン調節」、大脳辺縁系は「情動+本能行動+記憶(海馬)」と整理する。
- 教科書では「J.視床下部」の範囲に該当する。
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