問題
中脳に中枢がある反射はどれか。
- 嚥下反射
- 呼吸反射
- 排尿反射
- 対光反射
解答: 4(対光反射)
解説
- 誤り。嚥下反射の中枢は延髄の嚥下中枢にある。延髄は呼吸・循環・嚥下など生命維持に直結する反射中枢が集中する部位である。
- 誤り。呼吸反射の中枢は延髄(吸息中枢・呼息中枢)と橋(持続吸息中枢・呼吸調整中枢)にある。中脳には呼吸中枢は存在しない。
- 誤り。排尿反射の中枢は仙髄(S2〜S4)と橋(バリントン核=排尿中枢)にある。中脳には排尿中枢は存在しない。
- 正しい。対光反射の中枢は中脳にある。光刺激が網膜に入ると、視神経を介して中脳の視蓋前域に伝わり、エディンガー・ウェストファル核(動眼神経副核)を経て、動眼神経の副交感神経線維により瞳孔括約筋が収縮して縮瞳が起こる。照射側の縮瞳(直接反射)と対側の縮瞳(間接反射=共感性反射)の両方が生じる。
ポイント
中脳の反射は「対光反射」と「立ち直り反射」が代表的であり、延髄の反射(嚥下・呼吸・循環)と明確に区別する。
- 覚え方のコツ: 脳幹の反射中枢を「延髄=えんげ(嚥下)・こきゅう(呼吸)・じゅんかん(循環)」「橋=はいにょう(排尿)」「中脳=たいこう(対光)・立ち直り」と頭文字で整理する。
- 関連知識: 問717(反射中枢が脳幹にないもの)や問630(脳幹の構造と機能)とも関連が深い。対光反射の消失は脳死判定の重要な指標である。
- よくある間違い: 排尿反射の中枢を「中脳」と間違えやすいが、排尿中枢は「仙髄+橋」である。中脳の代表的反射は対光反射と立ち直り反射に限られる。
- 教科書では「G.脳幹」の範囲に該当する。
| 脳幹部位 | 代表的な反射中枢 |
|---|---|
| 中脳 | 対光反射、立ち直り反射 |
| 橋 | 排尿反射(バリントン核)、呼吸調節 |
| 延髄 | 嚥下反射、呼吸反射、循環反射(圧受容器反射)、嘔吐反射、咳反射 |
表: 脳幹各部位の反射中枢
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