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副交感神経節後線維末端から放出される神経伝達物質はどれか

問題

副交感神経節後線維末端から放出される神経伝達物質はどれか。

  1. ノルアドレナリン
  2. アセチルコリン
  3. セロトニン
  4. ドパミン

解答: 2(アセチルコリン)

解説

  1. 誤り。ノルアドレナリンは交感神経の節後線維末端から放出される伝達物質であり、副交感神経節後線維からは放出されない。
  1. 正しい。副交感神経節後線維末端からはアセチルコリン(ACh)が放出され、効果器のムスカリン受容体に作用する。副交感神経は節前線維・節後線維ともにアセチルコリンを伝達物質とするコリン作動性線維である。なお交感神経も節前線維はアセチルコリンを放出するが、節後線維はノルアドレナリンを放出する(汗腺支配の交感神経節後線維は例外的にアセチルコリンを放出する)。
  1. 誤り。セロトニンは中枢神経系の脳幹縫線核に存在する神経伝達物質であり、末梢の副交感神経節後線維から放出されるものではない。
  1. 誤り。ドパミンは中枢神経系の黒質・中脳腹側被蓋野などに存在する神経伝達物質であり、末梢の副交感神経節後線維から放出されるものではない。

ポイント

副交感神経は節前・節後ともにアセチルコリンを放出するコリン作動性線維であり、節後線維末端のAChはムスカリン受容体に作用する。

  • 覚え方のコツ: 「副交感は全部アセチルコリン」→ 節前も節後もACh。交感神経は「節前ACh、節後NA(ノルアドレナリン)」で区別する。
  • 関連知識: アトロピンはムスカリン受容体の拮抗薬で、副交感神経の作用を遮断する。臨床では散瞳薬や徐脈の治療に用いられる。
  • よくある間違い: 「交感神経はすべてノルアドレナリン」と誤解しやすいが、交感神経でも節前線維はAChを放出し、汗腺支配の節後線維もAChを放出する。
  • 教科書では「d.神経伝達物質」の範囲に該当する。
神経線維 伝達物質 受容体
交感神経 節前線維 アセチルコリン ニコチン受容体(NN)
交感神経 節後線維 ノルアドレナリン α・β受容体
交感神経 節後線維(汗腺) アセチルコリン ムスカリン受容体
副交感神経 節前線維 アセチルコリン ニコチン受容体(NN)
副交感神経 節後線維 アセチルコリン ムスカリン受容体
運動神経(体性) アセチルコリン ニコチン受容体(NM)

表: 自律神経系の伝達物質と受容体

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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